熱郛駅

北海道寿都郡黒松内町にある北海道旅客鉄道の駅

熱郛駅(ねっぷえき)は、北海道後志総合振興局寿都郡黒松内町字白井川(しろいかわ)にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線である。駅番号S29電報略号ネツ事務管理コードは▲140133[3]函館支社管轄の北端にあたり、次の目名駅から滝川駅までは、北海道旅客鉄道鉄道事業本部管轄となる。

熱郛駅
駅舎「熱郛ホール」(2017年9月)
ねっぷ
Neppu
S30 黒松内 (8.1 km)
(15.4 km) 目名 S28
地図
所在地 北海道寿都郡黒松内町字白井川
北緯42度40分32.38秒 東経140度22分30.44秒 / 北緯42.6756611度 東経140.3751222度 / 42.6756611; 140.3751222座標: 北緯42度40分32.38秒 東経140度22分30.44秒 / 北緯42.6756611度 東経140.3751222度 / 42.6756611; 140.3751222
駅番号 S29
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 函館本線
キロ程 140.4 km(函館起点)
電報略号 ネツ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線[1]
乗降人員
-統計年度-
6人/日
-2014年-
開業年月日 1903年明治36年)11月3日[2]
備考 無人駅[1]
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歴史

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駅名の由来

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当駅の所在地近辺の地名より。地名は、アイヌ語の「クンネ・ネッ・ペッ」(黒い標木(目印となっている木)の川)の詰まった言葉に由来する[10][11]

旧駅名の歌棄(うたすつ)は、アイヌ語の「オタ・シュツ」(浜の草原が尽きて砂原に掛かる辺り)に由来する[11]

駅構造

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相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅となっている[10]。互いのホームは駅舎側ホーム西側と対向側ホーム西側部分を結んだ構内踏切で連絡している[10]。駅舎側(南側)ホームが上下共用の1番線、対向側ホーム(北側)がやはり上下共用の2番線となっている[10]。そのほか2番線旭川方から構内中央部分までの行き止りの側線を1線有している[12]。この側線は1983年(昭和58年)4月時点では1番線の函館方にて合流する中線であった[12]。1983年(昭和58年)4月時点ではそのほか1番線函館方からホーム西側まで戻る形の行き止りの側線(貨物側線)を1線有していた[12]。この側線と中線の函館方転轍機は1993年(平成5年)3月までには撤去されていた[10]

長万部駅管理の無人駅となっている[1]。駅舎は構内の南側に位置しホーム中央部分に接している[10]有人駅時代の駅舎は改築され、「熱郛ホール」と名付けられた[13]、町民サロンを併設し[11]、出入口に三角屋根の庇[11]明かり窓を有し[13]、木製板張りの内装の駅舎となっている[13]。周囲の自然豊かな山々をイメージし、に備えて基礎を高くして階段を備えた建物である[11]。駅舎内にトイレを有する[13]。また、人形の置かれたショーケースが設置されている[13]

のりば

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番線 路線 方向 行先
1・2 函館本線 上り 長万部方面
下り 倶知安小樽方面

利用状況

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乗車人員の推移は以下の通り。年間の値のみ判明している年度は日数割で算出した参考値を括弧書きで示す。出典が「乗降人員」となっているものについては1/2とした値を括弧書きで乗車人員の欄に示し、備考欄で元の値を示す。

また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。

乗車人員推移
年度 乗車人員(人) 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
1978年(昭和53年) 95.0 [14]
1981年(昭和56年) (34.0) [12] 1日乗降客数は68人[12]
1992年(平成04年) (22.0) [10] 1日乗降客数は44人[10]
2015年(平成27年) 「10名以下」 [JR北 2]
2017年(平成29年) 5.0 [15]
2018年(平成30年) 4.4 [16]
2019年(令和元年) 「10名以下」 [JR北 3]
2020年(令和02年) 「10名以下」 [JR北 4]

駅周辺

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1976年の熱郛駅と周囲約750m範囲。左が長万部方面。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

疎林がどこまでも続いているような場所に位置する[10]

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
函館本線
黒松内駅 (S30) - 熱郛駅 (S29) - *上目名駅 - 目名駅 (S28)
*打消線は廃駅[5]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 11号 函館駅・大沼公園駅・倶知安駅ほか72駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年10月21日、24頁。 
  2. ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、810頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、215頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  4. ^ a b c 宮脇俊三 編『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』原田勝正、小学館、1993年6月、183頁。ISBN 4-09-395401-1 
  5. ^ a b c d e f 今尾恵介 編『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』新潮社、2008年5月、26頁。ISBN 978-4-10-790019-7 
  6. ^ 西崎さいき 監修 編『無人駅探訪』全国停留場を歩く会 編著、文芸社、2011年6月、150頁。ISBN 978-4-286-10447-8 
  7. ^ 交通新聞社『JR時刻表』2015年6月号
  8. ^ 日本交通公社『交通公社全国小型時刻表』1988年3月号より。2015年9月現在も残る朝の上り列車 (熱郛発7時台)の他、下り長万部発15時台、上り熱郛発16時台の列車が存在した。
  9. ^ 道立高等学校の通学区域について - 北海道教育委員会
  10. ^ a b c d e f g h i 宮脇俊三 編『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』原田勝正小学館、1993年6月、45頁。ISBN 4-09-395401-1 
  11. ^ a b c d e 太田幸夫『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』富士コンテム、札幌、2004年2月、34頁。ISBN 4-89391-549-5 
  12. ^ a b c d e 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、29頁。ISBN 4-09-395101-2 
  13. ^ a b c d e 本久公洋『北海道鉄道駅大図鑑』北海道新聞社札幌、2008年8月、36頁。ISBN 978-4-89453-464-3 
  14. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、808頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  15. ^ 函館線 長万部・小樽間の状況について” (PDF). 函館線(函館・小樽間)について(北海道新幹線並行在来線対策協議会). [第6回ブロック会議(令和元年7月~8月)]. 北海道. p. 4 (2019年7月22日). 2021年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
  16. ^ 函館線 長万部・小樽間の状況について” (PDF). 函館線(函館・小樽間)について(北海道新幹線並行在来線対策協議会). [第7回ブロック会議(令和2年8月)]. 北海道. p. 4 (2020年8月26日). 2021年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。

JR北海道

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  1. ^ 駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2007年9月12日。オリジナルの2007年9月30日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20070930015220/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/070912-3.pdf2014年9月6日閲覧 
  2. ^ 極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
  3. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月5日閲覧。
  4. ^ 駅別乗車人員” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 全線区のご利用状況. 北海道旅客鉄道 (2021年9月30日). 2022年1月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月1日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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