潘 外憐(はん がいれん、生没年不詳)は、北魏孝明帝の側室(充華)。女帝・孝明帝の女児の母。潘嬪とも呼ばれる。

生涯

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出自は不詳であるが、宦官の成軌を養父とする。

孝明帝の後宮に入った。胡太后が親族の胡氏の一族を引き上げて優遇し、従姪の胡氏は孝明帝の皇后として立てられた。名門出身の盧令媛、崔孝芬の娘らは皆、抑圧されて嬪、あるいは世婦の位だけを封している。潘外憐も決して例外ではなく、充華(嬪の位)に留まった。しかし孝明帝はもっぱら潘外憐を寵愛し、皇后や妃嬪たちは寵愛されることがなかった。

武泰元年(528年)、皇女で孝明帝の唯一の子女を出産んだ。1か月後、孝明帝が突然崩御し、その母である胡太后によって毒殺したとされた。胡太后は孝明帝と潘外憐の皇女を皇子と偽って帝位に即け、しかし1日でこれが発覚すると廃位された。その後、潘外憐と所生の皇女の消息は不明となった。

参考文献

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  • 『魏書・粛宗紀』
  • 『魏書・列伝・皇后列伝』
  • 『北史・列伝・后妃上』
  • 『北史・列伝第四』。