溝口三郎 (美術史家)
美術史家
溝口 三郎(みぞぐち さぶろう、1896年(明治29年)8月10日[1][2] - 1973年(昭和48年)1月1日[1][3])は、日本の美術史家、漆工研究家、漆芸家。東京国立博物館工芸課長。
経歴
編集東京府で伯爵・溝口直正の八男として生まれ、叔父・溝口武五郎の養子となる[2]。1916年(大正5年)東京美術学校漆工科本科を卒業し、同研究科に進み漆芸史の研究を行い1921年(大正10年)に修了した[1][3]。
舞台美術家として築地小劇場に参加した[1]。その後、漆工品の修理・模造を担い、国宝の扇散蒔絵手箱、籬菊蒔絵硯箱、舟橋蒔絵硯箱の模造で知られた[1][3]。
1928年(昭和3年)東京帝室博物館(現東京国立博物館)嘱託となり[1][3]、戦後も引き続いて勤務し漆工史の研究を行った[3]。1953年(昭和28年)から1961(昭和36年)まで工芸課長に在任し、その後、調査員となる[1]。1959年(昭和34年)東京芸術大学講師となった[1]。1962年(昭和36年)に東京国立博物館を退職し、その後、ホテルの室内装飾を担った[3]。
著作
編集親族
編集脚注
編集参考文献
編集- 『現代人名情報事典』平凡社、1987年。
- 『日本人名大事典 現代』平凡社、1979年。
- 霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 下巻』霞会館、1996年。