渡部雄吉
渡部 雄吉(わたべ ゆうきち、1924年(大正13年)2月18日 - 1993年(平成5年)8月8日)は、日本の写真家。
来歴
編集山形県酒田市生まれ。1943年、写真工房東京光画社へ入社し、写真家となる。1950年にフリーとして独立後、雑誌や写真集で作品を発表。1992年、紫綬褒章受章。1993年、死去。
茨城県水戸市千波湖のバラバラ殺人事件を捜査する刑事を撮影し、雑誌『日本』(1958年6月号)に掲載された写真が、2011年、写真集『A Criminal Investigation』(Éditions Xavier Barral)としてまとめられ、再度注目を集める[1][2]。
→この殺人事件については「千波湖#水戸千波湖バラバラ事件(茨城県下バラバラ殺人事件)」を参照
略年譜
編集- 1924年2月18日 - 山形県酒田市に生まれる。
- 1943年 - 写真工房 東京光画社に入社。
- 1947年 - 写真家田村茂の助手となる。
- 1950年 - フリーとして独立、『現代』、『文藝春秋』、『中央公論』などの総合雑誌に作品を発表。
- 1959年 - ヴェネツィア「国際写真ビエンナーレ」に出品、ウィーン「世界青年平和写真展」報道写真部門でグランプリを受賞。
- 1960年 - 初の海外旅行でエジプト、アフリカを取材。
- 1962年 - 雑誌『太陽』創刊号のため、アラスカエスキモーの取材を行う。
- 1972年 - 作品集『神楽』のため日本全国の民俗行事である神楽の取材を開始。
- 1974年 - 作品集『大いなるエジプト』で日本写真協会年度賞受賞。
- 1989年 - 作品集『神楽』で日本写真協会年度賞と東川賞国内作家賞を受賞。写真誕生150周年記念事業で世界の写真家54人に選ばれ顕彰される。
- 1992年 - 紫綬褒章受章。
- 1993年8月8日 - 死去。
写真集
編集- アラス カエスキモー(1979年、朝日ソノラマ、ソノラマ写真選書20)
- ステンドグラス(1982年、小学館)
- 巴里物語(1986年、グラフィック社)
- イタリア古都紀行(1990年、クレオ)
- A Criminal Investigation(2011年、Éditions Xavier Barral) ISBN 9782915173826
- 張り込み日記 Stakeout Diary(2013年、roshin books)ISBN 9784990723002
- 張り込み日記(2014年、ナナロク社)ISBN 9784904292525
出典
編集- ^ “よみがえる半世紀前の殺人捜査 パリで刊行の写真集、日本版にも注目”. 朝日新聞(夕刊): p. 3. (2013年11月13日)
- ^ https://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/2021/02/10/29069/