清水玲子
清水 玲子(しみず れいこ、1962年〈昭和37年[注 2]〉3月26日[2] - )は、日本の漫画家。血液型はB型[2]。
しみず れいこ 清水 玲子 | |
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生誕 |
1962年3月26日(62歳)![]() |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1982年 - |
ジャンル | 少女漫画・ SF漫画 |
代表作 |
『ジャック&エレナシリーズ』 『月の子 MOON CHILD』 『輝夜姫』 『秘密 ―トップ・シークレット―』 |
受賞 |
第47回小学館漫画賞(『輝夜姫』) 第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞(『秘密 ―トップ・シークレット―』) |
来歴
編集東京都生まれ[3]、1972年・小学3年生より熊本県熊本市育ち、県立熊本商業高校卒[1][4]。
萩尾望都などの影響を受けて、漫画を描く。高校卒業後にいったん就職するも、漫画家になる夢をあきらめられずに1982年に退職して、漫画家をめざした[1]。
1982年、『フォクシー・フォックス』で「第9回ララまんがハイ・スクール(LMHS)」佳作受賞。1983年、『LaLa』2月大増刊号(白泉社)掲載の『三叉路物語(ストーリー)』でデビュー。
2011年、『秘密 ―トップ・シークレット―』で第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。
作品
編集代表作は『ジャック&エレナシリーズ』『月の子 MOON CHILD』『輝夜姫』『秘密 ―トップ・シークレット―』など。
作品にはSF短編が多い。また、スター・システムを用い、同一のキャラクターを複数の作品に登場させている。
グロテスクな描写や人肉食、クローン人間、近親愛、猟奇殺人といった禁忌をテーマにした作品が多い。作中、性的に際どい描写も多いが具体的に描いたことはなく、それを示唆する程度に留めている。
特に人肉食の要素が作品に織り込まれる事が多く、それについて「みんながハッピーエンドになるなんて嘘くさい。生き物は生き物を食べて生きるし、生きること、成長することには『犠牲』が伴うという感覚がある。(22XXについて)だから『人が人を食べる』ということにも他の人ほど抵抗がないのかもしれない。むしろ犠牲を引き継いで生命を繋げていくという感覚の方が強い。親は子のこやしであり、礎になっていくもの」と述べている[6]。
積極的に最先端科学技術を作品に盛り込んでおり、その最たるものが『クローン技術』をテーマにした『輝夜姫』と、脳に刺激を与えることで記憶を再生するMRI捜査をテーマにした『秘密 ―トップ・シークレット―』。『秘密 ―トップ・シークレット―』では描かれた当時の世相や社会問題について踏み込んでいる。
作品リスト
編集- 1982年
- 1983年
- 三叉路物語(LaLa 2月大増刊、白泉社)
- キス ミー バンパネラ(LaLa 7月大増刊、白泉社)
- 男の子女の子(LaLa 12月大増刊、白泉社)
- 1984年
- 清水玲子の今昔物語(LaLa 12月号、白泉社)
- 100万ポンドの愛(LaLa 5月大増刊、白泉社)
- チェンジ(LaLa 8月大増刊、白泉社)
- ヒューネラル マーチ(LaLa 12月大増刊、白泉社)
- 1985年
- メタルと花嫁(LaLa 2月大増刊)※ジャック&エレナシリーズ
- ノアの宇宙船(Wendy 1号、白泉社)
- お伽話のユダ(LaLaDX 1号、白泉社)
- もうひとつの神話(LaLaDX 3号、白泉社)
- 天女来襲(LaLa 7月号、白泉社)
- 1986年
- 1987年
- ミルキーウェイ2(LaLaDX 秋の号、白泉社)※ジャック&エレナシリーズ
- 1988年
- 夢のつづき(LaLa 4月号、白泉社)
- 月下美人(LaLa 6月号、白泉社)※ジャック&エレナシリーズ
- 8月の長い夜(LaLa SUMMER CLUB、白泉社)
- 月の子 MOON CHILD(1988年 - 1992年、LaLa、白泉社)コミックス全13巻、文庫版全8巻
- 1989年
- 千の夜(LaLa SUMMER CLUB、白泉社)※ジャック&エレナシリーズ
- 1990年
- 天使たちの進化論(LaLa AUTUMN CLUB、白泉社)※ジャック&エレナシリーズ
- 1993年
- 1996年
- MAGIC(LaLa 9・10月号、白泉社)
- 1997年
- WILD CATS(1997年 - 2000年、LaLa、白泉社)コミックス全1 巻
- 1999年
- 秘密 -トップ・シークレット-[7](1999年 - 、MELODY、白泉社)コミックス全12巻、新装版全12巻、外伝既刊10巻(2021年7月現在)
- 2013年
- Deep Water〈深淵〉(2013年 - 2014年、MELODY、白泉社)
- 2013-2021年
- 秘密 season0 1 (2013年 8月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 2 (2015年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 3 (2015年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 4 (2016年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 5 (2017年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 6 (2017年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 7 (2018年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 8 (2019年 7月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 9 (2020年 9月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 10 (2021年 9月 MELODY、白泉社)
- 2025年
- 秘密 season0 11 (2025年 2月 MELODY、白泉社)
- 秘密 season0 12 (2025年 2月 MELODY、白泉社)
画集
編集- 『清水玲子イラスト集 ARIA[アリア]』(白泉社、1990年5月2日第1刷発行)ISBN 4-592-73077-1
- 『清水玲子画集・2 WALTZ[ワルツ]』(白泉社、1995年7月1日第1刷発行)ISBN 4-592-73124-7
- 『清水玲子画集 輝夜姫』(白泉社、2002年10月7日初版発行)ISBN 4-592-73200-6
CDドラマ
編集その他
編集- ミラクルタロット -マニュアルブック-(1994年11月発行、白泉社)
- ナマケモノのスキューバダイビング(1996年 - 1998年、PUTAO、白泉社)
出演
編集アシスタント
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d “Felia! フェリア600号(フリーペーパー)”. 373news.com. viewer(Close Up:漫画家 清水玲子さん). 南日本新聞. pp. 1-5,16 (2024年9月21日). 2025年2月10日閲覧。 “p.4略歴 / p.16主なインタビュー。”
- ^ a b 『コミケイト』37号 1994, p. 3.
- ^ 『MELODY (雑誌)』2014年10月号P354(欄外)
- ^ “漫画家 清水玲子さん | 次回作は「まだ言えないけど、新しいことに挑戦中」と明かす清水さんが「漫画家がつらかった…」こととは?”. 373news.com. 鹿児島のニュース. 南日本新聞 (2024年9月24日). 2025年2月10日閲覧。 “フェリア600号より”
- ^ 『MELODY (雑誌)』2005年10月号参考。
- ^ 第15回文化庁メディア芸術祭公開読書会より
- ^ “秘密(トップ・シークレット)~The Revelation~ : 作品情報”. アニメハック. 2020年4月24日閲覧。
- ^ “Eテレ『浦沢直樹の漫勉』第4期 『秘密』清水玲子氏、『富江』伊藤潤二氏ら”. ORICON NEWS. oricon ME (2017年2月23日). 2025年2月10日閲覧。
参考文献
編集- 藤本由香里『少女まんが魂 現在を映す少女まんが完全ガイド&インタビュー集』白泉社、2000年12月、ISBN 4-592-73178-6
- 少女マンガ評論家・藤本由香里によるインタビューを掲載。
- 藤本由香里『達人が選ぶ女性のための まんが文庫100』白泉社、2004年9月、ISBN 4-592-88340-3
- 清水が尊敬する萩尾望都との対談を収録。
- 白泉社 編「特集:徹底分析!清水玲子の秘密」『
COMiCATE NO.37』第37号、白泉社、2-12頁、1994年(1994年7月発行)。(無料PR小冊子)
外部リンク
編集- 白泉社PR誌「コミケイト」インタビュー記事[リンク切れ]
- 白泉社『秘密』公式HP
- 秘密 THE TOP SECRET|白泉社[リンク切れ] - 実写映画化特設サイト
- 清水鈴子 - メディア芸術データベース