清松みゆき

日本のゲームデザイナー、小説家、翻訳家

清松みゆき(きよまつ みゆき、1964年1月10日 - )はゲームデザイナー小説家翻訳家グループSNE所属。大分県出身。大分県立佐伯鶴城高等学校卒業。京都大学SF研究会OB。

清松みゆき
誕生 清松美行
(1964-01-10) 1964年1月10日(60歳)
日本の旗 日本大分県
職業 ゲームデザイナー小説家翻訳家
活動期間 1989年 -
代表作 ソード・ワールドRPG
ウィキポータル 文学
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1989年出版の『ソード・ワールドRPG』のデザイナー、監修者であり、2008年に改版となった『ソードワールド2.0』にも引き続き携わっている。グループSNE内では山北篤と並ぶ理系のゲームデザイナーとして、また、アメリカンフットボールの愛好家として有名。

筆名から間違えられやすいが[1]、男性である。本名は「清松美行」(きよまつ よしゆき)。「みゆき」という筆名は、本名の誤読から度々女性と誤解されることにうんざりしていた本人が開き直ってつけたものという。

ソード・ワールドRPG (初版)関連

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90年代初頭には『月刊ドラゴンマガジン』及び『RPGドラゴン』誌上でQ&Aコーナーを連載し、読者投稿から採用されたアイディアのデータ化も担当していた。Q&Aコーナーは1990年代後半まで続き[2]天野喜孝のイラスト、佐々木亮[3]の漫画が醸し出す雰囲気と、リプレイの登場人物から編集者、水野良山本弘らの関係者、Q&Aオリジナルのキャラクターまでが登場する賑やかさ、「ファンであるアメフト選手が負傷欠場した際にはやる気がなくなる」「失敗するとマグネシウムリボンの刑にされる」など遊びの多い文章が好評であった[4]

1992年11月号からはテーブルトークRPG (TRPG) ソード・ワールドRPGリプレイ第3部、世に言うバブリーズ編のゲームマスター (GM) を務めた。ルールの穴を突くプレイヤーの行動に苦しめられた戦訓は完全版ルールブックを作成するきっかけとなっている。第3部が一応の完結を見た後は第4部第5部のGMも引き続いて担当した。この間、RPGドラゴンにおいて混沌の地を舞台とした「波濤の彼方に待つもの」(キャラクター・モンスターの投稿コーナー。モンスターに関しては細密なデータ設定が要求された)などの連載も担当していたが、雑誌の休刊とともに中断、未完のままとなっている。

しかし第3部リプレイがあまりにインパクトが強かった[5]ため、続く第4、5部リプレイはバブリーズの圧倒的な存在感の前に苦戦を強いられ[6]、マスタリングに関しても、自身が後に認めるほどの大きなミスが目立った[7]。折からのマジック・ザ・ギャザリングなどトレーディングカードゲームの興隆によるTRPG冬の時代もあって第5部アンマント財宝編終了後しばらくソード・ワールドRPGリプレイは休止することになる。 この間にはRPGドラゴンの休刊などもあったが、Q&A、完全版に関する書籍などソード・ワールドのサポートは途切れることなく継続させた。

2001年から復活した新ソード・ワールドRPGリプレイ(へっぽこーずシリーズ、GMは秋田みやび)、新ソード・ワールドRPGリプレイNEXT(ぺらぺらーずシリーズ、GMは藤澤さなえ)では監修も務め、短編「パン・マン」の執筆などプレイ中に発生したネタを世界観に合うよう加工し背景世界に組み込んでいく手腕の健在ぶりも見せた。そうかと思うとNEXT第2巻「ダンジョン・パッション」の監修ではかつてとはやや印象の異なる、脱線をも受け入れる一面も見せている。

だが自ら筆を執る作品においては脱線の公式化を許容しない姿勢を貫いているようで、グループSNE公式サイトに投稿された『友愛団』(アノス盗賊ギルドの別名)に関する設定に関して、『友愛団はバブリーズが言っているだけ』とのコメントを返している。 もっとも猫の街の冒険ではプレイヤーの設定からシナリオを組み上げる、積極的に背景に採用するなどしており、姿勢の変化も見られる。

作品

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テーブルトークRPG

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ボードゲーム

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  • ダービースタリオンボードゲーム(アスキー

小説

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上記2作を含め、ソード・ワールド短編集では11編の中短編を執筆している。
  • ソード・ワールド・ノベル
    • 混沌の夜明け(全4巻)
    • 混沌の大地(4巻未完)
  • ミラー・エイジ(グループSNEリレー小説
    • 第6話 虚像

注釈

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  1. ^ しばしば読者投稿でネタにされイラスト化もされている。
  2. ^ 現在はグループSNE公式サイト内で継続している。
  3. ^ 佐々木はフォーセリア・ガゼットのイラストも担当。Q&Aコーナーの漫画は本誌付録のポスターも作られるほど好評であった。
  4. ^ 『ウォーリーを探せ!』ブームの際にはコーナー内で『ウォーリーを探せ!』をやったこともある。この時の回答は「ドラゴントゥース・ウォーリー」であった。
  5. ^ ソード・ワールド関連で再版本が出たのは、このシリーズが最初である。後、山本弘がGMを務めた『スチャラカ冒険隊シリーズ』が復刻された。
  6. ^ 理由はそれだけではないとの見方もある。[なぜ?]
  7. ^ 最も大きな部分としては第4部リプレイの最終話でミンクスを死なせてしまったことや、第5部パーティーの辿った結末など。他にも、かなりの数の「自身のマスタリングに対するぼやき」が、後書きにて綴られている。そもそもバブリーズが大きな金銭を持つようになったのも彼のミスからであり、第三部でも何度か大きなマスタリングミスをしている。

関連項目

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外部リンク

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