泉正己
数学者
略歴
編集京都大学理学部物理学科卒業(1989年)[1]。京都大学大学院理学研究科修士課程修了(1991年)。1991年に書かれた修士論文で多大な結果を残した[2]。この論文は今も広く読まれている。京都大学より博士(理学)の学位を取得(1994年)。学位論文の題は「Subalgebras of infinite C[*]-algebras with finite Watatani indices.I.Cuntz algebras(無限C[*]環の有限な綿谷指数を持つ部分環I.Cuntz環)」[3]。
作用素環論、特に部分因子環論において世界的にも著名である[4]。普通の手法では構成できない具体例を構成し、さまざまな計算を徹底的に実行する手法に傑出している。主な業績に、指数 4 以下の部分因子環の分類理論における貢献、さらに指数 5 以下の場合のその拡張、量子二重構成法の具体的な計算、ハーゲラップ部分因子環の新しい構成とその一般化、古典的なガロア理論の量子化、C*環の部分環の研究への拡張などがある[4]。
文部科学大臣表彰若手科学者賞・井上研究奨励賞・日本数学会幾何学賞を受賞した京都大学大学院理学研究科准教授木田良才の指導教官であった[5]。
受賞および講演歴
編集脚注
編集- ^ http://researchmap.jp/read0052826/
- ^ “2010年度日本数学会秋季賞授賞理由”. 日本数学会 理事長 坪井俊 (2011年2月7日). 2021年1月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月31日閲覧。
- ^ 博士論文書誌データベースによる
- ^ a b 新着情報:第31回井上学術賞、井上研究奨励賞および第7回井上リサーチアウォードの受賞者が決定しました 井上科学振興財団
- ^ http://mathsoc.jp/publication/tushin/1602/kida-izumi.pdf
- ^ a b c d https://www.math.kyoto-u.ac.jp/ja/overview/awards
- ^ ICM Plenary and Invited Speakers 国際数学者連合公式サイト(英文)
- ^ http://www.inoue-zaidan.or.jp/b-01.html?eid=00024
外部リンク
編集- 河東泰之、「泉正己氏の業績 --作用素環と非可換解析学--」 『数学』 2011年 63巻 2号 p.229-235, doi:10.11429/sugaku.0632229
- 泉 正己 - 京都大学 教育研究活動データベース
- 泉正己 Department of Mathematics Kyoto University