江田 照男(えだ てるお、1972年2月8日 - )は、日本中央競馬会 (JRA) 美浦トレーニングセンター所属の騎手。ニックネームは「エダテル」「テリーマン」。

江田照男
東京6Rパドック(2021年5月15日)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福島県石川郡浅川町
生年月日 (1972-02-08) 1972年2月8日(52歳)
身長 156.0cm
体重 49.0kg
血液型 A型
騎手情報
所属団体 日本中央競馬会
所属厩舎 フリー
初免許年 1990年
免許区分 平地[1]
重賞勝利 35勝(中央29勝、地方6勝)
G1級勝利 天皇賞(秋)(1991年)
スプリンターズステークス(2000年)
通算勝利 18171戦965勝(中央)
456戦44勝(地方)
経歴
所属 美浦・田子冬樹(1990/3/1 - 1998/2/28)
美浦・フリー(1998/3/1 -)
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来歴

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福島県石川郡浅川町出身[2]。中学3年の時に学校の廊下に競馬学校のポスターが貼られているのを見て競馬学校を受験し、合格する[3]

1990年美浦田子冬樹厩舎所属騎手としてデビュー。同期の騎手は全員現役を退いており、村山明牧田和弥は調教師に転身となっている。

デビュー1年目の新潟記念でサファリオリーブに騎乗し重賞初勝利を記録、重賞騎乗2戦目での勝利は当時の最速記録だった。この年27勝を挙げ関東新人騎手賞を獲得。

1991年にはプレクラスニーとのコンビで同年秋の天皇賞メジロマックイーン降着による繰り上がりでの勝利ながらGI初騎乗・初勝利を達成した。またJRA史上最年少で天皇賞制覇を成し遂げた(19歳8ヶ月)。

これまで、オープンクラスの競走で多くの穴馬券を輩出してきたことから「穴男」・「万馬券男」と呼ばれる[4]。14番人気での勝利となった1990年サファリオリーブの新潟記念をはじめ、1998年日経賞では障害帰りのテンジンショウグンを勝利に導き、当時重賞の馬連最高配当(213370円)を記録[5]

2000年スプリンターズステークスでは16頭立て16番人気のダイタクヤマトで逃げ切り勝ちを収め9年ぶりのGI勝利をマーク。同時期の中距離路線で活躍したアメリカンボスでも2001年有馬記念にて13頭立て13番人気で2着となり、有馬記念の馬連最高配当(48650円)を記録した[6]

この他2006年・2010年・2012年の重賞勝ちをいずれも2桁人気馬で挙げるなど人気薄馬での好走例が多く見られる[7]。穴を作る秘訣は「どの馬でももしかしたらというつもりで乗ること」とコメントを残している。

2015年ヴィクトリアマイルでは18頭立て18番人気のミナレット(単勝291.8倍)で残り50mでストレイトガールケイアイエレガントに抜かれ3着に粘り、三連複は286万480円、三連単は2070万5810円と、いずれもGI史上最高の払戻しを記録した。

エピソード

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  • 勝利ジョッキーインタビューでカメラに向かってピースサインをするなどのパフォーマンスも見せている。2012年の日経賞をネコパンチで制した際には、TVカメラに向かって猫のポーズで「ニャー」と言うパフォーマンスを見せた。
  • 1991年の天皇賞(秋)はGI初挑戦初勝利、また10代での天皇賞制覇は偉業達成ではあったが、実質的には6馬身差の完敗だったので、表彰式でも笑顔は見られなかった。しかし内心は相当嬉しかったと語っている。その後記念のテレホンカードを自主制作した。
  • 2006年7月1日の福島競馬第5競走で、江田が騎乗していた馬が大野拓弥が騎乗していた馬から不利を受けたことが発端となり、レース後検量裁決室(パトロールビデオ室)で、江田が大野の臀部を蹴るという事件が起きた。この結果、江田は開催2日間の騎乗停止処分を受けた[8]
  • 趣味は野球。部活動での経験は無いが、草野球チームに複数所属している[9]

主な騎乗馬

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騎乗成績

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日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初騎乗 1990年3月3日 2回中山3日1R アラ系3歳上400万下 カガミヤマ 10頭 3 4着
初勝利 1990年4月1日 3回中山4日1R アラ系3歳上400万下 カガミヤマ 13頭 1 1着
重賞初騎乗 1990年8月5日 1回新潟8日11R 関屋記念 サファリオリーブ 18頭 16 6着
重賞初勝利 1990年8月26日 2回新潟6日10R 新潟記念 サファリオリーブ 15頭 14 1着
GI初騎乗・初勝利 1991年10月27日 4回東京8日10R 天皇賞(秋) プレクラスニー 18頭 3 1着
年度 1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率
1990年 27 30 29 310 .087 .184 .277
1991年 35 32 29 369 .095 .182 .260
1992年 21 33 33 330 .064 .164 .264
1993年 29 35 29 380 .076 .168 .245
1994年 26 35 36 426 .061 .143 .228
1995年 12 16 27 361 .033 .078 .152
1996年 23 19 25 290 .079 .145 .231
1997年 43 25 34 415 .104 .164 .246
1998年 33 23 40 479 .069 .117 .200
1999年 57 45 49 573 .099 .178 .264
2000年 58 60 47 622 .093 .190 .265
2001年 61 68 41 666 .092 .194 .255
2002年 58 58 51 708 .082 .164 .236
2003年 60 57 63 760 .079 .154 .237
2004年 33 36 48 708 .047 .097 .165
2005年 27 38 45 685 .039 .095 .161
2006年 18 22 28 555 .032 .072 .123
2007年 27 24 35 476 .057 .107 .181
2008年 30 27 26 616 .049 .093 .135
2009年 25 22 25 547 .046 .086 .132
2010年 21 36 40 684 .031 .083 .142
2011年 23 25 37 635 .036 .076 .134
2012年 19 34 40 707 .027 .075 .132
2013年 26 23 31 663 .039 .074 .121
2014年 29 39 35 707 .041 .096 .146
2015年 26 42 23 733 .035 .093 .124
2016年 13 20 19 537 .024 .061 .097
2017年 10 15 20 522 .019 .048 .086
2018年 12 22 23 542 .022 .063 .105
2019年 18 7 22 497 .036 .050 .095
2020年 27 18 23 585 .046 .077 .116
2021年 26 17 26 517 .050 .083 .133
2022年 8 13 14 418 .019 .050 .084
2023年 4 9 7 148 .027 .088 .135
中央 965 1025 1100 18171 .053 .110 .170
地方 44 40 41 456 .096 .184 .274

(2023年8月20日現在 JRA騎手名鑑より)

脚注

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  1. ^ 平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年3月25日閲覧。
  2. ^ きょう「3・11」東日本大震災から9年 福島県出身の田辺騎手、復興「まだまだな感じ」”. スポーツ報知. 2023年9月2日閲覧。
  3. ^ 900勝達成のベテラン騎手は2人の恩人と1人の今は亡き同期から形成されていた”. Yahoo!. 2023年9月2日閲覧。
  4. ^ 別冊宝島・騎手年鑑 ISBN 4-7966-9517-6
  5. ^ 1998年3月30日日刊スポーツ
  6. ^ 2001年12月24日日刊スポーツ
  7. ^ 2019年6月現在、JRA重賞29勝のうち9勝が2桁人気馬によるもので、そのうち3回は単勝万馬券である。
  8. ^ 江田照男騎手、騎乗停止”. ラジオNIKKEI. 2023年9月2日閲覧。
  9. ^ 『優駿』2009年5月号、168頁。 
  10. ^ テリオスベル”. JBISサーチ. 2022年11月30日閲覧。

参考文献

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