江上天主堂
長崎県五島市の奈留島にあるカトリック教会の聖堂
江上天主堂(えがみてんしゅどう)は、長崎県五島市の奈留島(旧南松浦郡奈留町)にあるキリスト教(カトリック教会)の聖堂である。国の重要文化財であり[1][2]、ユネスコの世界遺産(文化遺産)候補で2018年に登録審査が決まり、同年6月30日に登録が決まった[3][4]「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する「江上集落」に包括される教会である[5]。
江上天主堂 | |
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カトリック江上教会 | |
所在地 | 長崎県五島市奈留町大串1131 |
国 | 日本 |
教派 | カトリック教会 |
歴史 | |
守護聖人 | 聖ヨセフ |
管轄 | |
教区 | カトリック長崎大司教区 |
教会管区 | カトリック長崎教会管区 |
聖職者 | |
主教 (司教) | ペトロ中村倫明 |
主任司祭 | フランシスコ・ザビエル小島明 |
奈留島の西端近くに位置し、かつては中五島の中心的な存在であったが、過疎化による信徒の減少のため現在は主任司祭はおらず、島の中央部にある奈留教会の巡回教会となっており、普段は委任された教会守が管理している。内部見学は事前に連絡しておく必要がある。
教会の保護者
編集- 聖ヨゼフ
概要
編集歴史
編集- 1918年(大正 7年) - 竣工
- 2001年(平成13年) - 外観改修(塗装)
- 2002年(平成14年)2月26日 - 長崎県指定有形文化財に指定される
- 2007年(平成19年) - 世界遺産の構成資産に選ばれる(信者は候補から除外するよう請願、後に合意)
- 2008年(平成20年)6月9日 - 国の重要文化財に指定される[1][2]
- 2016年(平成28年) - 世界遺産としては「禁教期に焦点を絞るべき」との指摘をうけ推薦が一旦取り下げられ、対応を協議し再推薦は決まったが禁教期を象徴する「江上集落」に包括する扱いとなった
- 2018年(平成30年)6月30日 - 世界遺産登録が決定[3][4]
建物
編集特徴
編集谷口に建てられており、周囲は森に覆われている。そのため大雨が降ると建物周囲を水が流れるため、高床式構造になっている。内部の柱も腐食防止と虫除け効果から下地にベンガラを塗り、その上から木目を描いている。ステンドグラスも手描き塗装によるもの。
所在地
編集〒853-2202 長崎県五島市奈留町大串1131
アクセス
編集- 奈留島バス大串線「江上」停留所下車
- 奈留島港よりタクシー18分
脚注
編集- ^ a b 江上天主堂 文化遺産データベース 文化庁
- ^ a b 江上天主堂 長崎県の文化財 長崎県学芸文化課
- ^ a b “長崎、天草の「潜伏キリシタン」が世界文化遺産に決定 22件目”. 産経新聞. (2018年6月30日) 2018年6月30日閲覧。
- ^ a b “長崎と天草地方の「潜伏キリシタン」世界遺産に”. 読売新聞. (2018年6月30日) 2018年6月30日閲覧。
- ^ 江上天主堂 長崎の教会群とキリスト教関連遺産 長崎県世界遺産登録推進室
参考文献
編集- 『長崎遊学2 長崎・天草の教会と巡礼地完全ガイド』(長崎文献社、2005年) ISBN 9784888510912
- 五島市観光交流課『五島市ガイドブック』(長崎県五島市)
関連項目
編集外部リンク
編集- 五島市ホームページ
- 五島市奈留島江上天主堂周辺地区アクションプラン策定 エスティ環境設計研究所
- ダウ・ケミカルの防蟻システム、五島列島の文化財指定木造教会で採用 新建ハウジング
座標: 北緯32度51分18.6秒 東経128度54分14.7秒 / 北緯32.855167度 東経128.904083度