気仙大橋
気仙大橋(けせんおおはし)は、岩手県陸前高田市気仙町字小渕と字木場とを結ぶ、気仙川に架かる橋梁である。国道45号陸前高田バイパスの一部で、1日当たりの交通量は約1万4千台(2005年)。
東日本大震災前の橋
編集気仙大橋 | |
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基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 岩手県陸前高田市 |
交差物件 | 気仙川 |
建設 | 竣工 1982年(昭和57年) |
構造諸元 | |
形式 | 3径間+2径間連続鋼鈑桁橋 |
全長 | 181.5 m |
幅 | 12.5 m=8.5 m(車道)+2.0 m(歩道)+2.0 m(歩道) |
関連項目 | |
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気仙大橋は陸前高田市内の直角コーナー解消および上流の姉歯橋の老朽化を理由に陸前高田バイパスの一部として整備され、1982年に開通した。その後、2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)による津波で落橋し、主桁が上流約300 m先まで、床板の一部がさらに100 m上流まで押し流された[1]。
東日本大震災の影響
編集2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波により、気仙大橋と上流の姉歯橋が流失する被害を受けた。この2橋が通行できなくなったことにより、陸前高田市と隣接する宮城県気仙沼市の間では最大で約50 km迂回する必要性が生じた[2]。通行止めの不便さを解消するため、流失した橋の約10 m下流側に仮橋を建設することになり[3]、同年7月10日に開通した。
仮橋の概要
編集東日本大震災後の橋
編集気仙大橋 | |
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基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 岩手県陸前高田市 |
交差物件 | 気仙川 |
設計者 施工者 | 下部工:東亜建設工業、上部工:IHIインフラシステム[5]、床版:東日本コンクリート[6] |
建設 | 竣工 2018年(平成30年) |
構造諸元 | |
形式 | 鋼3径間連続箱桁橋(PC床版) |
全長 | 201.5 m |
幅 | 15.5 m=8.5 m(車道)+3.5 m(歩道)+3.5 m(歩道)[7] |
最大支間長 | 77.0 m |
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気仙大橋は震災後しばらくの間仮橋にて供用されていたが、周辺の復興事業に合わせて復旧することになり、2014年に着工した。再建される橋は津波高を考慮した高さとなり[8]、2018年(平成30年)12月17日に復旧した[9]。その後、仮橋は2019年(平成31年)度から撤去作業が行われた[10]。
脚注
編集- ^ 虻川高宏、長谷川明. “気仙大橋の水理実験と流出メカニズム” (pdf). 土木学会第69回年次学術講演会. 土木学会. 2025年1月26日閲覧。
- ^ 小笠原出 (2012年). “津波により流失した気仙大橋の仮橋設置工事” (pdf). 平成24年度 国土交通省 国土技術研究会. 国土交通省. 2025年1月26日閲覧。
- ^ 国道45号気仙大橋の仮橋工事に着手します 国土交通省三陸国道事務所(2011年4月16日閲覧)
- ^ “優良業務施行会社・優良工事施工会社を表彰します” (pdf). 東北地方整備局三陸国道事務所 (2013年7月17日). 2025年1月26日閲覧。
- ^ 「気仙大橋 本復旧徐々に、上部工は来年7月終了へ/きょう震災5年9カ月」『Web東海新報』東海新報社、2016年12月11日。2025年1月26日閲覧。
- ^ “第17期中間報告書” (pdf). 株式会社ビーアールホールディングス. p. 6. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “国道45号気仙大橋上部工工事 工事概要”. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “平成28年度 三陸国道事務所事業概要”. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “国道45号気仙大橋~新しい橋に交通を切り替えます~”. 2018年12月11日閲覧。
- ^ 「「気仙大橋」本体が完成、17日夜から供用開始/陸前高田」『Web東海新報』東海新報社、2018年12月14日。2025年1月26日閲覧。