段成式
803?-863, 中国・唐の詩人。字は柯古(かこ)
人物・生涯
編集憲宗・穆宗時期の宰相の段文昌の子で、父の功によって校書郎に任じられ、尚書郎・吉州刺史・処州刺史・江州刺史・太常少卿を歴任した。博学を以て知られ、随筆集『酉陽雑俎(ゆうようざっそ)』は特に名高い。また彼は駢儷文にも優れた手腕を見せ、やはり当時名手として知られた李商隠・温庭筠らと並び称せられ、排行(一族の中で、同世代の男子の通称として誕生順に番号を付したもの)が3人ともに16であったところから併せて「三十六体」と呼ばれた。
詩人として
編集博学であり、詩は李商隠、温庭筠と並び称される。また作品に、七言絶句の『折楊柳(せつようりゅう)』がある。
折楊柳 | |
枝枝交影鎖長門 | 枝枝(しし) 影を交(まじ)えて 長門(ちょうもん)を鎖(とざ)す |
嫩色曾霑雨露恩 | 嫩色(どんしょく) 曾て霑(うるお)う 雨露の恩 |
鳳輦不來春欲盡 | 鳳輦(ほうれん)来(きた)らず 春尽きんとし |
空留鶯語到黄昏 | 空しく鶯語(おうご)を留めて黄昏(こうこん)に到る |