歯擦音化
歯擦音化(しさつおんか、Assibilation)とは、子音が破擦音や歯擦音に変化すること。
日本語
編集日本語では、中世にチ・ヂ・ツ・ヅに歯擦音化が起こった。それ以前は ti, di, tu, du という発音だったと考えられている。その後、多くの方言でさらにジ・ズも破擦音化したため、ジとヂ、ズとヅの区別がなくなった(四つ仮名)。
チ・ヂの歯擦音化は口蓋化の進展によると解釈できる。ツ・ヅのみの歯擦音化は他言語に類例が少なく(上記の第二次子音推移は後の母音に関係なく起きている)、理由は明確でないが、日本語のウ段は円唇性が低い狭母音であること(特にス・ツで顕著)との関係や、ツの母音の無声化に関係してサ行(シ・ス)と並行的に歯擦音化した可能性などが論じられている。[1]