橋本麻里
日本の女性ライター、編集者、美術評論家
橋本 麻里(はしもと まり、1972年 - )は、日本のライター、編集者。日本美術・現代美術を中心に執筆やキュレーション活動を行う。神奈川県出身[1]。元・永青文庫副館長。
橋本 麻里 (はしもと まり) | |
---|---|
誕生 |
1972年(51 - 52歳) 日本・神奈川県 |
職業 | ライター、編集者 |
言語 | 日本語 |
最終学歴 | 国際基督教大学卒業 |
活動期間 | 2007年 - |
主題 | 日本美術、工芸、デザイン、現代美術 ほか |
デビュー作 | 『日本の国宝100』 |
親族 | 高橋源一郎(父) |
公式サイト | 東雲堂日乗 |
来歴
編集小説家の高橋源一郎[2]を父として東京で生まれる。国際基督教大学教養学部卒業後、草月出版に入社し、現代美術会員誌の編集者として勤務したのち、フリーのライター・編集者となる。2011年の東日本大震災のさいに各種報道や専門家の見解をツイッターで整理・発信する独自の編集能力が広く注目を集め、2015年にはSNSとの連携をうたうNHKの情報番組『NEWSWEB』で1年間レギュラー出演者となった[3]。以後、新聞・雑誌への寄稿のほかNHKを中心に美術番組の解説などでも幅広く活動するようになる[4]。
明治学院大学非常勤講師(日本美術史)などを経て2016年4月より永青文庫副館長[5]をつとめた。
評論・執筆活動は日本の古美術から現代アートまで様々な分野を対象とし、『BRUTUS』などでフリー編集者として特集企画を担当することも多い[6]。高等学校美術教科書(日本文教出版)の編集・執筆も手がけている[7]。『AERA』『和樂』『芸術新潮』 など一般メディアに寄稿するほか、教科書や美術全集など学術・教育分野での執筆も行う[6]。またロンドンのジャパン・ハウスで組紐展が開催されたさいキュレーターを務めるなど、美術展キュレーションの分野でも活動を続ける[8]。
2023年4月には、現代美術家の杉本博司が収集した美術品を主に展示する「柑橘山美術館」準備室長に就任したことが発表された[9]。
著作
編集単著
編集- 日本の国宝100(2011年4月、幻冬舎〈幻冬舎新書〉)ISBN 978-4344982086
- webマガジン幻冬舎連載の書籍化。
- 変り兜: 戦国のCOOL DESIGN(2013年9月、新潮社〈とんぼの本〉)ISBN 978-4-10-602249-4
- 京都で日本美術をみる 京都国立博物館(2014年10月、集英社クリエイティブ)ISBN 978-4420310703
- 橋本麻里の美術でたどる日本の歴史(汐文社)
- 古代 縄文・弥生・古墳・飛鳥・奈良・平安(2015年8月)ISBN 978-4811321233
- 中世 鎌倉・南北朝・室町・安土桃山(2016年3月)ISBN 978-4811321257
- 近世・近代 江戸・明治・大正・昭和(2016年4月)ISBN 978-4811321257
- かざる日本(岩波書店、2021)ISBN 978-4000615105
共著
編集- 「家族」を探して『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』オフィシャルシネマブック(構成・文・橋本麻里、写真・長島有里枝、2007年3月、扶桑社)ISBN 978-4594053499
- Casa BRUTUS特別編集 ニッポンの老舗デザイン(マガジンハウス・編、文・橋本麻里、写真・久家靖秀、2011年2月、マガジンハウス)ISBN 978-4838786404
- 浮世絵入門 恋する春画(橋本治・早川聞多・赤間亮と共著、2011年6月、新潮社〈とんぼの本〉)ISBN 978-4106022197
- 運慶-リアルを超えた天才仏師-(山本勉・みうらじゅん・ヤノベケンジと共著、2012年7月27日、新潮社〈とんぼの本〉)ISBN 978-4-10-602233-3
- チェーザレ・ボルジアを知っていますか?(惣領冬実、原基晶、モーニング編集部と共同監修、2013年8月29日、講談社)ISBN 978-4-06-218284-3
- ShungArt(早川聞多監修、2015年9月17日、小学館)ISBN 978-4096822098
- 驚くべき日本美術(山下裕二と共著、2015年10月26日、集英社インターナショナル〈知のトレッキング叢書〉)ISBN 978-4797672879
教科用図書
編集日本文教出版発行。すべて著作者の1人として参加。
そのほか
編集- 山下裕二編『日本美術全集 第20巻:日本美術の現在・未来(1996〜現在)』小学館、2016 作品解説など
- 『BRUTUS』2020.1.11号〈刀剣乱舞〉特集号
メディア出演
編集テレビ
編集- NEWS WEB(2015年3月30日 - 2016年4月1日、NHK) - ネットナビゲーター(月曜日担当・第4期)
- 趣味どきっ!「国宝に会いに行く」(2015年3月31日 - 5月26日、NHK Eテレ) - 案内人
- 趣味どきっ!「国宝に会いに行くII」(2016年10月・11月期、NHK Eテレ) - 案内人
- マツコの知らない世界(2018年1月9日、TBS) - 「御三家和菓子の世界」
ラジオ
編集- 茂木健一郎のアルキミミデス(ラジオデイズ) - ウェブ配信ラジオ番組
- 荻上チキ・Session-22 (TBSラジオ) - 2013年11月14日「今見るべき美術展」Session袋とじ、2014年1月9日「浮世絵の魅力」Session袋とじ、2014年2月17日「グッとくる失恋ソング選曲合戦!」Session袋とじ、2014年3月6日「俵屋宗達のすべて」Session袋とじ、2014年3月21日「桜と日本人の文化論」(わいわいモード)、2014年4月11日「みんなのあんこ論」(わいわいモード)、2014年5月2日「GWの過ごし方」(わいわいモード)、2014年6月26日「アートの買い方指南!」Session袋とじ、2014年10月24日「みんなで語ろう!時代劇」(わいわいモード)、2014年10月30日「秋の日本美術祭り」Session袋とじ、2015年1月29日「青にまつわるエトセトラ」Session袋とじ、2015年7月7日「ベロ藍の始まりの謎」Session袋とじ、2015年9月24日「『春画展』その魅力」Session袋とじ、2015年12月1日「特集・水木しげるさん」(追悼モード)、2015年12月25日「特集・年末年始オススメの○○」(提案モード)、2018年4月5日「橋本麻里さんが薦める、この春、行くべき展覧会とは?」Session袋とじ、2018年4月12日「『書』は難しく考えず、‘身体’で感じて下さい!」Session袋とじ、2018年9月21日「特集[世界を変えた書物]展~貴重な初版本で辿る近代科学の成り立ち、そして書物の力とは?」、2020年3月09日「特集・新型コロナの感染拡大でイベントなどが続々中止に。そんな今だからこそ、コレを見よう!」、2020年5月22日「特集「まもなく緊急事態宣言がすべて解除へ、今後の『美術館』のあり方とは?」
- 荻上チキ・Session(TBSラジオ) - 2020年10月8日「ライターの橋本麻里がオススメするこの秋、見ておきたい注目の展覧会」Front Line Session
- マイあさ!(NHKラジオ第1/NHKワールド・ラジオ日本) - 土曜日7時台 週末文化の歩き方『美術館で会いましょう』パーソナリティ
映画
編集- 春の画 SHUNGA(2023年11月24日)[13]
脚注
編集- ^ 著書一覧:橋本麻里、新潮社、2014年5月16日閲覧。
- ^ 河出書房新社 文藝 2006年夏季号 特集・高橋源一郎、2012年2月13日参照。
- ^ 「NEWSWEB」新ネットナビゲーター決定!(NHK, 2015年3月)
- ^ “橋本 麻里 | INTERVIEW | ジャパン・ハウス”. www.japanhouse.jp. 2020年5月21日閲覧。
- ^ 永青文庫、副館長にライター・エディターの橋本麻里氏が就任へ(2016年3月29日 美術年鑑社)
- ^ a b “ひと:橋本麻里さん=日本美術の魅力を発信する「案内人」”. 毎日新聞. 2020年5月21日閲覧。
- ^ アーティストプロフィール|橋本麻里@ラジオデイズ 2012年2月13日参照。
- ^ “Kumihimo: Japanese Silk Braiding by Domyo” (英語). Japan House London. 2024年5月13日閲覧。
- ^ “「甘橘山美術館」準備室立ち上げのお知らせ”. 小田原文化財団. 2024年5月13日閲覧。
- ^ “高校美術1|高等学校 美術/工芸|日文の教科情報”. 日本文教出版(大阪府). 2013年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月13日閲覧。
- ^ 高校美術2|高等学校 美術/工芸|日文の教科情報、日本文教出版(大阪府)、2013年12月19日閲覧。
- ^ 高校美術3|高等学校 美術/工芸|日文の教科情報、日本文教出版(大阪府)、2014年10月23日閲覧。
- ^ “「春の画」公開日が決定、予告編に森山未來・吉田羊が参加したアニメパートも”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2023年9月12日) 2023年9月12日閲覧。
外部リンク
編集- 東雲堂日乗 - 本人によるブログ
- 橋本麻里 (@hashimoto_tokyo) - X(旧Twitter)