構図
視覚芸術における
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a4/Piet_Mondriaan%2C_1930_-_Mondrian_Composition_II_in_Red%2C_Blue%2C_and_Yellow.jpg/200px-Piet_Mondriaan%2C_1930_-_Mondrian_Composition_II_in_Red%2C_Blue%2C_and_Yellow.jpg)
概要
編集1枚の絵を「物体とその配置」として捉えたときの「配置」に相当する概念が構図であり、構図は視覚要素の構造・構成ともいえる[1][2](⇒ #定義)。様々な作品に構図が見出だせる(⇒ #作例)。構図は作品の印象を変える働きをもち、制作者がその印象をデザインしやすくする意義がある[4][3](⇒ #働きと意義)。そのため構図と印象の関係性を理解する努力がなされ(⇒ #印象の原則)、また名作の優れた構図を抽出し技法化する試みがなされてきた(⇒ #技法)。
定義
編集構図に類する概念は様々な美術家・研究者により提唱されてきた。
アルベルティは「輪郭」「光の分布」に続く絵画の第3要素として構図を以下のように定義した:
構図とは、作品の中でさまざまな部分を結合することによって、絵画を描くための操作法である。 — レオン・バッティスタ・アルベルティ、絵画論 (1435)
la composition [picturale]comprend l'invention, et la disposition ; autre chose est d'inventer les objets, autre chose de les bien placer. — ロジェ・ド・ピール、Cours de peinture par principes (1766)
大まかには、1枚の絵を「物体とその配置」として捉えたときの「配置」に相当する概念が構図である[1][2]。構図は個別具体的な物体/モチーフとその配置ではなく、モチーフの実体・種類を超えて抽象化した「要素」の配置を扱う[7][8]。その抽象化された要素もいくつかの分類ができ、線・面・余白(とそれらの色/明度/テクスチャ)などが挙げられる。例えば「一筆で描かれた実線」「光の帯」「一列にならぶ人々」「色面境界」などが構図上の線要素として抽象化される[9]。このように抽象化された要素を用いて作品に通底する構造を表現したのが構図であり、構図上の要素は作品に直接描かれているモチーフの輪郭線と一致しないのが普通である[注 2]。
関連語
編集レイアウト
編集レイアウトは構図と関連する別の概念である[8]。レイアウトは「何をどう配置するか」という概念であり[8][10]、モチーフの実体・種類を扱わず「どう配置するか」のみを扱う構図とは異なる[8]。そのため「同じ構図で異なる主題を扱う2つのレイアウト」「同じ主題で異なる構図を採用した2つのレイアウト」といった状況がありうる。後者の例として聖ゲオルギオスと竜を主題とした異なるレイアウトの作品が多くある[要出典]。
働きと意義
編集構図は作品の印象を変える働きをもち、制作者がその印象をデザインしやすくする意義がある[4][3]。
物体の描き方(形や色)が絵の印象を左右するのと同様に、構図の取り方も絵の印象を左右する[1]。最終的な絵の印象は物体と構図の相互作用によって決定されるが、物体に依らない構図そのものが大枠の印象をもたらす働きをしている(⇒ #印象の原則)[4]。作者がデザインしていなかったとしても作品の印象を左右している構図を見出だせることが多い。ヨーロッパで描かれた物語のパネルや、極東のローラーで描かれたパネルの場合でも絵の構図の概念は絵のように、一度にとらえることができ、システィーナ礼拝堂、 ミケランジェロやモネの睡蓮のオランジュリー[11]といった、みため構造が非常に難あるものも適用できる。
制作意図を正しく反映した構図を取ることで作品の主題が適切に鑑賞者へ伝わる[3]。ゆえに、構図の理解は絵のデザインを容易にする意義がある。さらに、名画に頻出する構図を抽出することでデザイン技法として有用になる(⇒ #技法)。
印象の原則
編集構図に感じる美や魅力の原理を解き明かすために、構図と印象の関係性・原則を理解しようとする努力が長年なされてきた。以下は特定の配置パターンとそれが生む印象の関係性・原則である。なお、レイアウトのレベルでも関係性・原則が見出される。
水平による安定感
編集要素による水平は安定感を生む[12]。
ヒトは重力方向を知覚でき、視覚的には斜めの線より水平の線の存在に敏感である[13][14]。これは平衡感覚の基準となる安定した水平を見つけやすくするヒトの本能である。これに対応して、直線が水平に配置されているときヒトは安定感を感じる[12]。これは構図のレベルで成立する、すなわち要素による水平は安定感を生む[12]。逆に水平がないことは不安定感・ダイナミック感を生む。
この原則は様々な構図技法に通底している。三分割法などのグリッド構図では横方向の線要素が水平のグリッド上に配置されるため、これで横方向の線要素を含んだ三分割法や二分割法の安定感[15][16]を説明できる。対角構図では主要素が斜め(=非水平)に配置されるため、これで対角構図のダイナミック感[17]を説明できる。
周辺等距離配置によるバランス感
編集A: 遮蔽なし複数の要素が配置される構図において、どの要素も画面中心から同じだけ離れていると「バランスの良さ」が生じる[18][19]。
この原則はヒューリスティックとして見出されたが[20]、様々な構図技法に通底している。シンメトリー構図では画面中心を通る対称線を境として等距離に似た要素が置かれているため、これでシンメトリー構図のバランスの良さ[21]を説明できる。三分割法(特に交点配置)構図ではグリッド制約によりどの要素も画面中心から大体同じだけ離れているため、これで三分割法のバランスの良さ[22][23]を説明できる。
重なりによる奥行き感
編集要素が別の要素によって隠れることを遮蔽(オクルージョン)という[26]。手前の要素が奥の要素によって部分的に遮蔽されている(=画面上で重なる/重畳する)とヒトは重畳遠近法の効果により奥行きを感じる[24][25]。これは構図のレベルで成立する[25][27](図A・B参照)。逆に要素の重畳がないことは平面性/平面感を生む。
この原則は様々な構図技法に通底している。3次元空間をえがく額縁構図の奥行き感[28]は額縁中心からみえる要素が額縁要素により部分的に遮蔽されることで生まれる[29]。3次元空間をえがく曲線構図では曲線の両縁に置かれた要素が曲線と遮蔽しあい、自然な奥行き感を生む。
視線誘導による多様な印象
編集構図は鑑賞者の視線を誘導する効果をもち[30]、多様な印象を生む。
人は視覚芸術を見て鑑賞するため、作品を見る目線の動き・経路は作品の印象へ影響する[31]。構図にはこの視線を誘導する働きがある。作品意図に合わせた視線誘導がなされるよう構図をデザインすれば意図が伝わりやすくなり、逆にデザインしていない部分の構図が予期せぬ視線誘導を起こして意図を伝わりづらくする場合もある。視線誘導がもたらす印象には様々な意見がある。一例として、視線が画面を飛び出さずかつ画面全体をスムーズになぞることが魅力的という印象に重要という立場がある。
なお、視線誘導の効果は鑑賞者の経験に依存する[32]。美術教育を受けた鑑賞者は視線を動かし続け絵全体を見る傾向なのに対し[33]、そうでない人は顔や高輝度領域など特定の目立つ部分に視線を向け続ける傾向がある[34]。
リーディングライン
編集リーディングライン(英: leading line)は視線を誘導する構図上の線である[35]。
構図上の線には視線を誘導する効果があり、この効果を発揮している線をリーディングラインという[35]。リーディングラインの視線誘導効果はヒトの本能に由来していると考えられる[36]。リーディングラインを用いることで視線経路を誘導したり特定の箇所へ視線を集中させたりできる。線は直線の場合も曲線の場合もある。
パターンによるリズム感
編集要素の繰り返し(パターン)はリズムを生む。
パターン逸脱による違和感
編集パターンのなかに部分的な逸脱があるとそこへ視線が誘導され、違和感・緊張感・不安感などを生む。
その他の原則
編集要素が画面を占める大きさはそれ自体が特有の印象を生む。また構図は動きの印象・躍動感を生む。さらに、線の方向それ自体が特定の印象を生むという主張が存在する。一例として「曲線 - 柔らかさ[37][注 3]、滑らかさ[独自研究?]」「横 - 落ち着き、静けさ、空間」「垂直 - 高さと壮大さ」「斜め - 動き、緊張」「まっすぐな左の線 - 愛情」[独自研究?] などがある。
技法
編集構図の理解は絵のデザインを容易にする[3](⇒ #働きと意義)。そのため複数の名作に共通して見出だされる優れた構図を抽出し、新たな作品を描く際に活用できる技法とする試みがなされてきた。なお、レイアウトのレベルでも様々な技法が考案されている(例: リードルーム、視点とカメラワーク)。
グリッド配置
編集構図のグループとして、画面全体を等分割する仮想グリッド上に視覚要素を配置する手法群がある。これらの手法では画面全体/フレームに対する要素の配置を規定する。要素間の相対的な位置関係は直接規定されないが、グリッド制約により間接的に要素間の関係性が縛られる。
三分割法
編集三分割法は画面全体を縦横三分割する仮想的なライン上に視覚要素を配置する構図技法である[38]。
三分割法は要素間の相対的な位置関係ではなく、画面全体/フレームに対する要素の配置を扱う[38]。三分割法は等距離の要素配置により安定したバランス感を与える[22][23](⇒ #周辺等距離配置によるバランス感)。
リードルームレイアウトと組み合わせやすく、その場合は視線誘導やダイナミックさを与えやすい[39][40](⇒ #視線誘導による多様な印象)。
二分割法
編集二分割法は画面全体を縦・横それぞれ二分割する仮想的なラインを引き、このライン上に視覚要素を配置する構図技法である[41]。モノでなく線要素が仮想ライン上に配置される場合も多い。要素間の相対的な位置関係ではなく、画面全体/フレームに対する要素の配置を扱う。
二分割法は安定したバランス感あるいは対比感覚を与えるとされる[16]。
日の丸構図
編集日の丸構図はグリッドではなく中心一点に視覚要素を配置する構図である[42]。余白が周囲へ均等に分配されるため、リードルームレイアウトとは馴染まない。
日の丸構図は視線を誘導せず中心に留め、主題の印象を強調する働きを持つとされる[43]。
配置形状
編集構図のグループとして、配置された視覚要素の集合がつくる形状で特徴づけられる手法群がある。これらの手法では要素間の相対的な位置関係に着目する。
放射状構図
編集放射状構図は要素間の相対的な位置関係に関する構図の一種であり、収束領域から周辺に向かって広がるように要素群が配置される[44][46]。広がりは外へ伸びる線要素、外へ伸びる面要素、外周方向へ線状に配置された複数の小さい要素など、様々な形で表現される。
放射状構図はリーディングラインの効果により視線を収束領域へ集める。また周囲の広がりを強調する働きを持つ[47]。奥行きあるレイアウトにおける放射状構図では線遠近法により奥行き感を与える[44][47]。
三角構図
編集三角構図は要素間の相対的な位置関係に関する構図の一種であり、要素が三角形状に配置される[48]。
底辺が下に来る三角形状の三角構図は安定感や重厚感を与えるとされる[49]。
額縁構図
編集額縁構図は要素間の相対的な位置関係に関する構図の一種であり、要素が額縁のように囲い状に配置される[50]。囲いはトンネルのような丸型や画面両端の直線で挟んだサンドイッチ状など様々である。その囲いの中に主題が配置されることが多い[50]。
額縁構図は視線を囲いのなかへ誘導することで主題を強調する働きを持つ[50]。3次元空間をえがく額縁構図は重なりにより奥行き感を与える[28][29](⇒ #重なりによる奥行き感)。
曲線構図
編集曲線構図は要素間の相対的な位置関係に関する構図の一種であり、要素が曲線をえがいて配置される。曲線の形状はS字やC字など様々である。
曲線構図は曲線要素がリーディングラインとして視線を誘導し、視線を画面内で大きく移動させる働きを持つ[51]。また、奥行きあるレイアウトにおける曲線構図は奥行き感を与えるとされる[52]。線自体に印象があるという立場からは、曲線構図は柔らかさや滑らかさを与えるといえる[37]。
対角構図
編集対角構図は要素間の相対的な位置関係に関する構図の一種であり、同時に画面全体/フレームに対する要素配置を扱う構図の一種でもある。対角構図では要素が線状に並び、この線が画面を斜めによぎるよう配置される[53]。
対角構図は斜めの線要素がリーディングラインとして視線を誘導し、視線を画面の隅から隅へ大きく移動させる働きを持つ。また、奥行きあるレイアウトにおける対角構図は奥行き感を与えるとされる[54]。
簡略化
編集雑然さは注意を主題から気をそらす可能性がある。そのため要素の数を絞る、部分的に明度を落とす・テクスチャを荒くする、被写界深度を浅くする(=ボケ)などにより簡略化をはかることで、鑑賞者へ主題が意図通り伝わりやすくなる。
その他の技法
編集- 小さくてコントラストの高い要素は、大きくて鈍い要素と同じぐらい効果がある
- 詳細な領域と休息領域を使用する(細部と細部の欠如の対比する)と、どこを見ればよいかを確認するのに役立つ
オッズの原則 (、英: rule of odds): 被写体の数は偶数個より奇数個が興味深い
作例
編集様々な作品でその構図がデザインされあるいは見出されている。
以下はWikipediaにて構図解説がなされている作品の一例である:
ラザロの育成
編集これらの絵はすべて「ラザロの育成」という同じ主題、そして本質的に同じ人物を描いているが、非常に異なる構成となっている。
-
ドゥッチョ、1310–11
-
ヘールトヘン・トット・シント・ヤンス、1480年代
-
グエルチーノ、c。1619年
-
レンブラント、c。1630年
歴史
編集絵画が視点の概念を採用するとき、絵の構成はルネサンスからヨーロッパの芸術において特に重要性を獲得。他の文脈でも私たちの目は混乱することなく、イメージを通してスムーズにとらえることができ、そして構図概念破綻は起こらない。
脚注
編集注釈
編集- ^ この概念は19世紀まで学術教育でも採用されていた (Chappey 1994)
- ^ 極端な例として抽象絵画はそもそも具体的モチーフを持たない(構図はむしろ重視される)
- ^ 鎌のような反例が多くあり、妥当性には議論がある
出典
編集- ^ a b c d "絵画に描かれた対象に人々の視線を集めて,印象を残すには主に2つの方法が考えられる.一つは対象自体の形や色彩 ... 二つ目は対象の周辺との配置の関係によって印象を与える方法 ... このような配置の関係(構図)" p.35 より引用。辻元, 健士 (2010). "絵画における構図変化の影響 : 印象評価と視線移動の観点から". 映像情報メディア学会技術報告. 34 (18): 35–38.
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: Cite webテンプレートでは|access-date=
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- ^ "絵画作品を観察するとき,美術の教育を受けた人とそうでない人との目の動かし方や着眼点には違いがある。" 野坂 2021, p. 32 より引用。
- ^ "美術教育を受けた人の目の動きは,上下左右,端までまんべんなく見ていてどこか1 か所に視線が停留していない傾向がある" 野坂 2021, p. 32 より引用。
- ^ "美術教育を受けていない人は顔部分などに視線が引きつけられ,背景,特に画面の両サイドにほとんど目が向けられていない傾向がある ... 目につくところだけに注目している。" 野坂 2021, p. 32 より引用。
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- ^ "「リーディングライン」... 人の目は線状のものを追う性質があり" 野坂 2021, p. 31 より引用。
- ^ a b "曲線は画面内にやわらかさや動きを感じさせてくれる" 斎藤 2024 より引用。
- ^ a b "構図 ... 最も基本的な三分割法 ... 写真の横幅と高さを三分割して,三分割線上や交点に主要被写体を配置する" 傅 2010, p. 1960 より引用。
- ^ "余白 ... 映像そのものの印象だけで ... 予測とか期待をみちびくことができますし、葛藤も喚起できます。... 当然のなりゆきを示すこともできて、不安定感や安定感を持続させることもできる" 富野 2024, pp. 54–55 より引用。
- ^ "カットの空間 ... その余白 ... その空間もまた視覚的ダイナミズムを発生させます。... カラになっている空間が連続するので気になり ... 埋まるものがくるのではないかという期待を喚起します。... 本能的に発展性を読み取るのです。" 富野 2024, pp. 54–55 より引用。
- ^ a b "画面を上下もしくは左右、2つに分けた「二分割法」という構図" 斎藤 2024 より引用。
- ^ a b "被写体を画面の真ん中に配置する「日の丸構図」と呼ばれる構図" 斎藤 2024 より引用。
- ^ "視線は真ん中へ、そのまま他へ移動することなく主役を強烈に印象づけます。視線が動かず周辺に余白ができてしまう構図ではありますが、あえて使うことで見せたいものをストレートに表現することもできます。" 斎藤 2024 より引用。
- ^ a b c d "基準となる代表的な 7 つの構図 ... (g)放射構図 ... X 形をした地形を利用して遠近感を表現する." 関 2015, p. 663 より引用。
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- ^ a b "奥行きや高さを強調させるだけでなく手前に向かって広がりを感じることができる" 斎藤 2024 より引用。
- ^ a b "「三角構図」は、画面の中に三角形を意識して被写体を配置する構図です。" 斎藤 2024 より引用。
- ^ "底辺が下にある三角形は重心が下に来るためとても安定感のある画になります。重厚感も表現できる" 斎藤 2024 より引用。
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- ^ "曲線に合わせながら視線がスムーズに誘導されていく" 斎藤 2024 より引用。
- ^ "SやCなどの曲線、カーブを入れることで奥行きが表現できます。" 斎藤 2024 より引用。
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参考文献
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関連項目
編集外部リンク
編集- 芸術と作曲のパーシー原則 、 ゴセン大学芸術学科
- Detailを使うこととなぜそれが重要なのか