椎葉犬
概要
編集村の人々が猪狩りに使用していた犬種で[1]、細島で買われたものに由来する[2]。猪狩りの際には武器を使わずイヌをイノシシにけしかけて噛み殺させるのだが、椎名犬は例え腸が飛び出ても敵を倒すまで勇敢に戦い抜いた[1]。雌犬の方が優れているとされ、雌犬が行けば雄犬もそれを追ってイノシシと捕らえる[2]。
鹿児島の犬との混血により小型化しており[2]、地理的に外来文化の浸透も早かったことから明治時代の間に雑種化していった[3]。
現在の椎葉村の猟犬は鹿狩りではビーグルが好まれる。一方で猪狩りにおいてはイノシシ相手でも果敢に向かって噛みつく勇敢さを持った、ビーグルと椎葉犬や日向犬などの雑種が好まれている[4]。
脚注
編集- ^ a b 北尾淳一郞 著「日向の史蹟」、宮崎高等農林学校 編『日向の自然と生物 : 開校十周年記念』宮崎高等農林学校、1935年、15頁。doi:10.11501/1225613。
- ^ a b c 『後狩詞記』 狩ことば、柳田国男、1909年5月、32頁。doi:10.11501/767972。
- ^ 「犬」『戸川幸夫動物文学全集』 10巻、冬樹社、1966年、76頁。doi:10.11501/1667465。
- ^ 合原, 織部「猟犬の「変身」 -- 宮崎県椎葉村における猟師と猟犬のコンタクト・ゾーン（接触領域）に着目して」『コンタクト・ゾーン』第9巻第2017号、2017年12月31日、72–97頁、ISSN 2188-5974。