栗本鐵工所
株式会社栗本鐵工所(くりもとてっこうしょ、英文社名 Kurimoto, Ltd.)は、大阪府大阪市西区北堀江に本社を置く、日本の鋳鉄管メーカーである。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 |
大証1部(廃止) 5602 2013年7月12日上場廃止 |
略称 | クリモト |
本社所在地 |
日本 〒550-8580 大阪府大阪市西区北堀江1-12-19 |
設立 | 1934年(昭和9年)5月10日 |
業種 | 鉄鋼 |
法人番号 | 1120001048991 |
事業内容 | 鉄鋼・鋳鋼・鋼製構造物・機械などの製造販売 |
代表者 |
代表取締役社長 菊本一高 取締役会長 串田守可 |
資本金 | 311億86百万円 |
売上高 |
連結:1,248億27百万円 単体:834億86百万円 (2023年3月期) |
経常利益 |
連結:68億68百万円 単体:44億53百万円 (2023年3月期) |
純資産 |
連結:729億63百万円 単体:635億47百万円 (2023年3月期) |
総資産 |
連結:1,451億64百万円 単体:1,263億75百万円 (2023年3月期) |
従業員数 |
連結:2,107人 単体:1,327人 (2023年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 9.91% 太陽生命保険 9.86% 日本カストディ銀行(信託口) 7.76% 日本生命保険 5.53% りそな銀行 3.62% (2023年3月31日現在[1]) |
外部リンク | www.kurimoto.co.jp/ |
特記事項:財務情報は2023年6月29日提出の第127期有価証券報告書による。 |
鋳鉄管のシェアはクボタに次いで業界2位。上水道・下水道など公共事業に依存している。また、建材事業部で国内トップクラスの空調・設備資材の製造販売を行っている。
概要
編集創業者の栗本勇之助が、1909年(明治42年)に現在の大阪府大阪市大正区千島にて、水道やガス用の鋳鉄管を製造すべく創業。鋳鉄管メーカーとしては、老舗に相当し、2002年に千島工場が閉鎖されたものの、創業地を記念して同所には栗本鐵工所発祥の地の石碑が残されている[3]。
現在も鋳鉄管が主力製品ではあるが、繊維強化プラスチック(FRP)製の配管等も製造しており、その技術を生かして炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の自動車部品製造受託事業に参入することを目指すとしている[4]。
そのほか、脱溶剤装置と反応装置をトータルシステムで販売するために、住吉工場内にテストセンターを設置したり[5]、鋳鉄、鋳鋼製品の製造・販売を行う子会社である株式会社佐世保メタルを太平洋セメント株式会社の子会社である株式会社香春製鋼所と合併させる[6] など、鋳鉄管を中心とした事業構造の変革に着手している。
2019年に創業110周年を迎えたことを機に会社スローガンを『BEYOND THE BORDER!』と定め、ロゴマークも一新[7]。またイメージソングとして「Challenge to change」(歌唱:オカダユータ)を制定した[8]。
主要事業所
編集沿革
編集- 1909年(明治42年)2月2日 - 合資会社栗本鐵工所が創業、千島工場操業開始。
- 1934年(昭和9年)5月10日 - 株式会社栗本鐵工所に改組。
- 1938年(昭和13年)3月 - 住吉工場が操業開始。
- 1940年(昭和15年)11月 - 明光重工業株式会社を合併し、加賀屋工場が発足。
- 1949年(昭和24年)5月 - 東京証券取引所・大阪証券取引所に株式上場。
- 1960年(昭和35年)11月 - 松戸工場が操業開始。
- 1968年(昭和43年)9月 - 交野工場が操業開始。
- 1969年(昭和44年)5月 - 泉北工場が操業開始。
- 1971年(昭和46年)8月 - 埼玉工場が操業開始。
- 1972年(昭和47年)12月 - 堺工場(現・大阪臨海工場)が操業開始。
- 1984年(昭和59年)1月 - 札幌工場が操業開始。
- 1987年(昭和62年)4月 - 新日本パイプ株式会社を合併、堺工場が発足。若宮工場(現・福岡工場)が操業開始。
- 1989年(平成元年)8月 - 堺築港工場が操業開始。
- 1991年(平成3年)10月 - 広島工場が操業開始。
- 1998年(平成10年)8月 - 仙台工場が操業開始。
- 1999年(平成11年)2月 - 水道管等に用いるダクタイル鋳鉄管における私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)違反(ヤミカルテル)の疑いで、公正取引委員会が同社のほか、クボタ、日本鋳鉄管の各社を摘発。
- 2000年(平成12年)5月 - 知多工場が操業開始。
- 2001年(平成13年)10月 - 古河工場が操業開始。
- 2002年(平成14年)
- 3月 - 千島工場閉鎖。
- 10月 - 広島工場閉鎖。
- 11月 - 岡山工場が操業開始。
- 2003年(平成15年)3月 - 松戸工場閉鎖。
- 2005年(平成17年)9月 - 埼玉工場閉鎖。
- 2007年(平成19年)
- 3月 - 泉北工場閉鎖。
- 11月 - 橋梁関連事業を栗本橋梁エンジニアリングへ分割承継。
- 2008年(平成20年)10月 - 環境事業をクリモトテクノスへ事業譲渡。
- 2009年(平成21年)
- 3月 - クリモトファイナンスを吸収合併。
- 4月 - ピー・エス・ティーを吸収合併。
- 8月 - 完全子会社である栗本橋梁エンジニアリングの株式をIHIに全て譲渡(同年11月1日に松尾橋梁に吸収合併され、IHIインフラシステムに商号変更)。
- 9月 - 同年6月4日に民事再生法の適用を申請した完全子会社・栗本建設工業の株式を1円譲渡。
- 10月 - 栗本化成工業・クリモトメック・栗本細野を吸収合併。
- 2010年(平成22年)1月 - 水門事業をIHIインフラシステムへ事業譲渡。
- 2017年(平成28年)
- 2022年(令和4年)1月 - 神東塗料が水道管用の合成樹脂塗料の認証を不正に取得していた疑いに伴いダクタイル鋳鉄管の出荷を停止[11]。
連結子会社
編集- 栗本商事株式会社
- クリモトロジスティクス株式会社
- ジャパンキャステリング株式会社
- ヤマトガワ株式会社
- 株式会社本山製作所
- 株式会社ケイエステック
- 北海道管材株式会社
- 八洲化工機株式会社
- 日本カイザー株式会社
- 株式会社クリモトビジネスアソシエイツ
- クリモトポリマー株式会社
協力会社
編集- 株式会社ミヤマエ
- 株式会社交野運送
- 有限会社ハマセイクリエイト
- 有限会社中山工業
高速道路橋梁の型枠強度改竄
編集2007年(平成19年)11月21日、高速道路の鉄筋コンクリート橋梁の内部に空洞を造る為に利用する鉄製型枠を自社で製造する際の強度試験に於ける数値の改竄を、1965年(昭和40年)頃から約40年間その手順もマニュアル(手引書)化して行っていたことが発覚した。 これを受けて東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路の3社が設備の緊急点検を早急に行うことになった。改竄の型枠は高速道路の約7350か所と国道の約1700ケ所で使われている。外部の専門家による技術検討の結果、「安全性への長期的な影響は無いと考えられる」との結論が出された[12]。
提供番組
編集現在
編集- ラジオ
- オールナイトニッポン(ニッポン放送・NRN系列)
過去
編集- テレビ
- ラジオ
脚注
編集- ^ 第127期有価証券報告書
- ^ 大輪会(だいりんかい)とは - 泉佐野丘陵緑地公式サイト 内のページ。
- ^ 栗本鐵工発祥の地の碑(泉尾東公園内)『大正ガイドブック』27ページ(大阪市大正区発行)
- ^ 栗本鉄工所が参入 車向け炭素繊維強化プラ製造受託『日本経済新聞』2016年12月19日付朝刊5面企業欄
- ^ 栗本鉄工所 脱溶剤・反応装置 大阪に専用試験施設『化学工業日報』2016年11月24日付
- ^ 栗本鐵工所、連結子会社の合併 顧客価値及び企業価値向上へ『M&Aタイムス』2016年9月27日付
- ^ “トップメッセージ”. 栗本鐵工所110周年特設サイト. 栗本鐵工所. 2020年8月10日閲覧。
- ^ “クリモトイメージソング&プロモーションムービー”. 栗本鐵工所110周年特設サイト. 栗本鐵工所. 2020年8月10日閲覧。
- ^ TSR速報 ダイカポリマー(株) 東京商工リサーチ 2017年7月6日
- ^ クリモトポリマー株式会社 事業開始のご案内 栗本鐵工所 2017年8月3日
- ^ “水道管の出荷停止広がる、神東塗料の不適切行為で”. 日本経済新聞 (2022年1月14日). 2022年1月14日閲覧。
- ^ 「円筒型わくを使用したコンクリート橋に関する技術検討委員会を開催しました」中日本高速道路2008年4月30日ニュース[リンク切れ]