松本紘
松本 紘(まつもと ひろし、1942年(昭和17年)11月17日 - )は、日本の工学者(宇宙科学・宇宙電波工学)。学位は工学博士(京都大学・1973年)。国立研究開発法人理化学研究所理事長、公益財団法人国際高等研究所所長、京都大学名誉教授。京都大学総長(第24代)。
松本 紘 (まつもと ひろし) | |
---|---|
2021年11月9日 大綬章親授式終了後の記念撮影にて | |
生誕 |
松本 紘(まつもと ひろし) 1942年11月17日(81歳) 張家口市 |
国籍 | 日本 |
教育 | 京都大学(学士、修士、博士) |
業績 | |
専門分野 |
宇宙科学 宇宙電波工学 |
所属機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
勤務先 |
京都大学 理化学研究所 国際高等研究所 |
受賞歴 |
田中館賞(1975年) NASA Group Achievement Award Geomagnetic Tail Laboratory(1993年) NASA Group Achievement Award Geotail PWI Team Global(1998年) 志田林三郎賞(1999年) 米国地球物理学連合フェロー/AGU Fellow Award(1999年) 米国電気電子学会 フェロー/IEEE Fellow Award(2003年) 英国王立天文学協会(RAS)外国人名誉会員(2004年) 情報通信月間推進協議会 近畿情報通信協議会会長表彰(2004年) ガガーリン・メダル(2006年) 文部科学大臣表彰(2006年) 紫綬褒章(2007年) 長谷川・永田賞(2008年) Booker Gold Medal(2008年) ブリストル大学 名誉工学博士(2014年) 日本地球惑星科学連合 フェロー(2014年) レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ(2015年) 名誉大英勲章OBE(2017年) 瑞宝大綬章(2021年) |
来歴
編集蒙古自治邦張家口生まれ。1歳のときに大和郡山市へ転居。奈良女子大学附属高等学校、京都大学工学部電子工学科、1973年に京都大学より工学博士の学位を取得。
京都大学超高層電波研究センター教授、京都大学超高層電波研究センターセンター長、京都大学宙空電波科学研究センター教授、京都大学宙空電波科学研究センターセンター長、京都大学生存圏研究所教授、京都大学生存圏研究所所長、京都大学副学長、国立大学法人京都大学理事、京都大学総長、国立大学法人京都大学理事長、一般社団法人国立大学協会会長などを歴任した。その後、理化学研究所の野依良治理事長の後任として理事長に就任[1][2]。そのほか、内閣府の宇宙政策委員会にて委員を務めている。
研究
編集主に地球磁気圏・宇宙圏のプラズマを研究している。数値計算分野では、KEMPOコード (Kyoto university ElectroMagnetic Particle code) を開発し、宇宙プラズマの力学過程を再現することに成功した。観測分野では、GEOTAIL衛星によるプラズマ波動観測を主導し、数値計算と組み合わせて静電孤立波の励起メカニズムなどの解明を進めている。また、宇宙空間におけるマイクロ波送電技術の実用化という工学的研究にも取り組んでいる。
人物
編集座右の銘は「学問とは真実を巡る人間関係である」
略歴
編集学歴
編集- 1961年3月 - 奈良女子大学附属高等学校(現・奈良女子大学附属中等教育学校)卒業[3]
- 1965年3月 - 京都大学工学部電子工学科卒業
- 1967年3月 - 京都大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了
職歴
編集- 1967年4月 - 京都大学工学部助手
- 1974年4月 - 京都大学工学部助教授
- 1981年4月 - 京都大学超高層電波研究センター助教授
- 1987年7月 - 京都大学超高層電波研究センター教授
- 1992年4月 - 京都大学超高層電波研究センター長(1998年3月まで)
- 2000年4月 - 京都大学宙空電波科学研究センター教授
- 2002年4月 - 京都大学宙空電波科学研究センター長
- 2004年4月 - 京都大学生存圏研究所教授
- 2005年4月 - 京都大学生存圏研究所長(2005年9月まで)
- 2005年10月 -国立大学法人京都大学理事兼京都大学副学長
- 2006年4月 - 京都大学名誉教授
- 2008年10月 - 国立大学法人京都大学総長(2014年9月まで)[4]
- 2015年4月 - 理化学研究所理事長 (2022年3月まで)
- 2018年4月 - 公益財団法人国際高等研究所所長[5]
その他の役職
編集受賞歴
編集- 1975年 - 日本地球電気磁気学会 田中館賞[9]
- 1993年 - NASA Group Achievement Award Geomagnetic Tail Laboratory
- 1998年 - NASA Group Achievement Award Geotail PWI Team Global Geospace Science
- 1999年
- 情報通信月間推進協議会会長表彰(志田林三郎賞)
- アメリカ地球物理学連合フェロー
- 2003年 - IEEE(アメリカ電気電子学会)フェロー
- 2004年 - 情報通信月間推進協議会 近畿情報通信協議会会長表彰
- 2005年 - 電子情報通信学会フェロー[10]
- 2006年
- 2008年
- 国際電波科学連合 Booker Gold Medal[13]
- 地球電磁気・地球惑星圏学会 長谷川・永田賞[14]
- 2014年 - 日本地球惑星科学連合フェロー
栄誉
編集著書
編集- 『宇宙開拓とコンピュータ』(共立出版、1996年)
- 『京の宇宙学』(ナノオプトメディア、2009年)
- 『宇宙太陽光発電所』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2011年)
- 『京都から大学を変える』 (祥伝社新書、2014年)
- 『改革は実行 私の履歴書』(日本経済新聞出版社、2016年)
脚注
編集- ^ “理研の新理事長、前京大総長の松本氏起用へ”. 産経新聞. 2015年3月19日閲覧。
- ^ “理研理事長は松本前京大総長で調整 政府、野依氏の後任”. 朝日新聞. 2015年3月19日閲覧。
- ^ 京都大学生活協同組合
- ^ “歴代総長”. 京都大学. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “メッセージ”. 国際高等研究所. 2021年11月5日閲覧。
- ^ “宇宙政策委員会 部会等の構成員について : 宇宙政策 - 内閣府”. www8.cao.go.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “一般社団法人 国立大学協会 <新着情報>お知らせ松本会長の退任のお知らせ(10/1)”. www.janu.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “国立研究開発法人協議会の会長・副会長の改選について | 理化学研究所”. www.riken.jp. 2019年6月11日閲覧。
- ^ “田中舘賞 歴代受賞者一覧”. www.sgepss.org. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “フェロー称号贈呈者一覧”. www.ieice.org. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “京都大学-お知らせ/ニュースリリース 2006年4月14日 松本 紘名誉教授に、ガガーリン・メダルが授与されました”. www.kyoto-u.ac.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “平成18年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)受賞一覧−文部科学省”. warp.da.ndl.go.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “松本 紘 名誉教授(理事・副学長)が2008年Booker Gold Medalを受賞 (2008年8月21日) — 京都大学”. www.kyoto-u.ac.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “長谷川・永田賞受賞者”. www.sgepss.org. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “松本 紘名誉教授(理事・副学長)が紫綬褒章を受章(2007年11月3日) — 京都大学”. www.kyoto-u.ac.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ Bristol, University of. “January: Bristol-Kyoto Symposium | News | University of Bristol” (英語). www.bristol.ac.uk. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “理化学研究所の松本紘理事長がレジオン・ドヌール勲章を受章”. La France au Japon. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “松本紘理事長が「名誉大英勲章OBE」を受章 | 理化学研究所”. www.riken.jp. 2018年12月11日閲覧。
- ^ “理化学研究所理事長 松本紘教授に名誉大英勲章OBE”. 駐日英国大使館 (2019年2月24日). 2021年6月18日閲覧。
- ^ 『官報』号外第250号、令和3年11月4日
- ^ “松本紘理事長が瑞宝大綬章を受章”. www.riken.jp. 2021年11月5日閲覧。
- ^ “秋の叙勲、喜びの声 理化学研究所理事長の松本紘氏”. 日本経済新聞 (2021年11月3日). 2021年11月5日閲覧。
外部リンク
編集
|
|
|