東洋化成
東洋化成株式会社(とうようかせい)は「日本最後」「アジアで唯一」と言われたアナログレコード製造工場を持つ日本の会社[2]。印刷業や電鋳めっき事業も行っている[3]。
本社が入居する新青山ビル | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒107-0062 東京都港区南青山1丁目1番1号 新青山ビル西館7F |
設立 | 1959年6月19日 |
業種 | 化学 |
法人番号 | 7010401087265 |
代表者 | 代表取締役社長 萩原 克治 |
資本金 | 9000万円 |
純利益 |
9,407万5,000円 (2024年3月期)[1] |
純資産 |
28億6,470万6,000円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
51億2,755万7,000円 (2024年3月期)[1] |
外部リンク | http://www.toyokasei.co.jp |
概要
編集東洋化成は資本金300万円を基に1959年に設立し、当初は、SPレコードの材料を製造する工場と、印刷工場を経営した[4]。1961年に、塩化ビニール製レコードへの転換に対応して材料生産とレコードプレス工場を整備し、以降、増資を重ねながらレコード製造事業を拡大し、工場の新設などを重ねていった[4]。1965年には、カッティングやマスタリングなどレコード原盤制作の請負を始め、1971年に本社を東京都千代田区に移し、1974年には資本金を4億5000万円に増資した[4]。
コンパクトディスク (CD) の普及とともにアナログ・レコードへの需要が後退した1980年代以降は事業規模の縮小と再編を進め、2002年に横浜市鶴見区末広町の末広工場を設け、本社機能を含めすべての事業を集約した[4]。2004年以降は東京都内に事務所を構え、その再編を経て、2010年に本社を東京都港区南青山に移した[4]。
電鋳めっき事業は、レコードのプレス過程における金属スタンパの精度改善に関わる技術として取り組まれ、以来、CDやDVDのマスター製造をはじめ、広く金型製造が行なわれている[5]。
他社が相次いで撤退し、プレス業務まで含めた場合、一時は「日本最後」かつ「アジアで唯一」のアナログレコード製造会社[注釈 1]と言われていた近年では、製造過程を見学するツアーなどがしばしば催されるようになっている[6]。
その後、アナログレコードの需要拡大もあり2015年には香港に本社を置くPrimeDisc(プライムディスク)が広州市に工場を建設してレコードプレス業務を開始し[7]、さらに2017年にはソニーDADCジャパン(現:ソニー・ミュージックソリューションズ 大井川プロダクションセンター)もレコードプレスを再開をしたため[8][9]、「アジア唯一」ではなくなっている。
レコードの日
編集東洋化成が主催となりアナログレコードを一斉に販売開始するイベントで、第1回は2015年11月3日の文化の日に開催された[10]。2016年も11月3日に開催[11]、2017年ではイメージキャラクターにのんと堀込泰行が選出された[12]。第4回となる2018年ではイメージキャラクターを市川紗椰が務め[13]、2019年は折坂悠太がイメージキャラクターを務めた[14]。
2020年も11月3日に開催が予定されていたが(イメージキャラクターは俳優の荒川良々)[15]、コロナ禍のため中止となった[16]。
2021年は11月3日と11月27日の初の2日間での開催となり、アンバサダーは竹内まりやが務めた[17]。2022年は11月3日と12月3日の開催となり、アンバサダーはtofubeatsが務めた[18]。2023年は11月3日の開催で、アンバサダーはPUNPEEとハナレグミが務めることが発表された[19]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 東洋化成株式会社 第65期決算公告
- ^ “日本最後のアナログレコード製造工場”. ORICON STYLE/oricon ME (2007年5月2日). 2016年1月17日閲覧。
- ^ “会社概要”. 東洋化成. 2020年11月19日閲覧。
- ^ a b c d e “沿革”. 東洋化成. 2016年1月17日閲覧。
- ^ 東洋化成と電鋳 - ウェイバックマシン(2016年11月16日アーカイブ分)
- ^ “【コラム】「レコー道ツアー」でアジア随一のレコードプレス工場 東洋化成を見学してきた”. www.musicman-net.com/F.B.Communications Inc. & Magnet Co.,Ltd. (2014年3月25日). 2020年11月19日閲覧。
- ^ 「アジアに登場した新たなレコードプレス企業『プライムディスク』訪問記 ~アナログの『原点』を目指す、完全自社によるレコードプレス~」。『analog』2017年秋、第57号、音元出版、2017年10月。74 - 84ページ。同社は、同時期にカッティング業務を開始したStudio Dede(東京都豊島区)と相互協力している(同記事より)。
- ^ 会社概要 - PrimeDisc日本語公式サイト、2017年6月16日閲覧。
- ^ ソニーミュージック、アナログレコード国内生産。ソニーDADCジャパンがプレス機導入 - AV Watch(インプレス)、2017年6月29日。
- ^ “東洋化成が文化の日に「レコードの日」イベントを開催 第一弾では55タイトルを発表”. Real Sound (2015年9月10日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “「レコードの日」にrei harakami「lust」、LAMP EYE「証言」などアナログ一挙”. 音楽ナタリー (2016年9月13日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “のん&堀込泰行、「レコードの日」イメージキャラクターに”. BARKS (2017年10月12日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “「レコードの日」第1弾で115タイトル発表!CKBの重量盤やアジカン、秦基博の新曲も”. 音楽ナタリー (2018年8月22日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “折坂悠太、ナンバガ、ガンダム、ピコ太郎、SIRUPら「レコードの日」第1弾に登場”. 音楽ナタリー (2019年9月5日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “「レコードの日」ウルフルズ最新曲ほか追加アイテム発表、イメージキャラクターは荒川良々”. 音楽ナタリー (2020年10月9日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “アナログレコードの催事「レコードの日 2022」が、11月3日(木・祝)、12月3日(土)の2日間開催。GREAT TRACKSより11月3日発売・全14タイトル発表!!”. otonano. ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド (2022年9月14日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ 児玉澄子 (2021年11月24日). “ブームではなくムーブメントに コロナ禍で加速するアナログレコード需要”. ORICON NEWS. 2023年11月2日閲覧。
- ^ “tofubeatsが「レコードの日 2022」アンバサダー就任、レコードについて語ったインタビュー公開”. 音楽ナタリー (2022年10月5日). 2023年11月2日閲覧。
- ^ “PUNPEEとハナレグミ「レコードの日」ダブルアンバサダーに就任、インタビュー公開”. 音楽ナタリー (2023年9月29日). 2023年11月2日閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- レコードの日
- THE MAKING (100) レコードができるまで - 科学技術振興事業団/サイエンスチャンネルによる2001年当時の東洋化成の製造工程の映像