Wikipedia

東慶悟

日本のサッカー選手

東 慶悟（ひがし けいご、1990年7月20日 - ）は、福岡県北九州市若松区出身のプロサッカー選手。Jリーグ・FC東京所属。ポジションはミッドフィールダー、フォワード。元日本代表。

東 慶悟
名前
愛称 ケイゴ
カタカナ ヒガシ ケイゴ
ラテン文字 HIGASHI Keigo
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1990-07-20) 1990年7月20日（34歳）
出身地 福岡県北九州市若松区[1][2]
身長 178cm
体重 72kg
選手情報
在籍チーム 日本の旗 FC東京
ポジション MF[3] / FW[4]
背番号 10
利き足 右足[5][6][7]
ユース
2006-2008 日本の旗 大分トリニータ
クラブ1
年 クラブ 出場 (得点)
2009-2010 日本の旗 大分トリニータ 52 (8)
2011-2012 日本の旗 大宮アルディージャ 53 (9)
2013- 日本の旗 FC東京 302 (16)
代表歴2
2006  日本 U-16
2010-2012  日本 U-21/22/23 31 (5)
獲得メダル
アジア競技大会
金 2010 中国・広州 サッカー
1. 国内リーグ戦に限る。2024年1月5日現在。
2. 2012年5月23日現在。
■テンプレート（■ノート ■解説）■サッカー選手pj

来歴

編集

プロ入り前

編集

兄の影響で6歳（小学1年生）の時にサッカーを始める[6][7]。中学校のコーチが大分トリニータスタッフの立石敬之の甥であり、同クラブを見学する機会を得て好印象を抱く[8]。

当時は周囲とのレベル差もあって王様然としたプレースタイルが身に付いており[9]、中学3年生時にU-15高円宮杯県予選でアビスパ福岡U-15に大敗したことを機に、高レベルの環境を求めてJリーグクラブのアカデミー入りを決心[10]。

2006年より大分トリニータU-18へ加入。同期に清武功暉、岸田和人、岸田翔平など。大きな環境の変化の中、オフ・ザ・ボールの動きの重要性を実感して意識を改め[11]、練習に励んだ。

大分トリニータ

編集

2009年、U-18からトップチームへ昇格[3]。同年途中から指揮を執ったランコ・ポポヴィッチの下で[12]、ボランチからトップ下やウイングなどの攻撃的なポジションに移されると[13]、高卒ルーキーながら23試合に出場した。J1第20節名古屋戦でプロ初得点を記録[14]。スコア1-1の試合終了間際、金崎夢生からのパスを浮かせて[15]、GK楢﨑正剛の横を抜くという劇的な決勝弾だった[16][17]。2010年には、主力のほとんどが移籍した大分の中心選手として、J2で6得点を記録。U-21日本代表としても2010年アジア競技大会に出場し、日本の金メダル獲得に大きく貢献した。

大宮アルディージャ

編集

2011年に大宮アルディージャへ完全移籍[18]。同年、アルベルト・ザッケローニが指揮を執るA代表候補に初選出された[19]。U-22/U-23日本代表としてもロンドンオリンピックのアジア2次予選及び最終予選の全8試合に先発出場し、予選突破に貢献。本大会でも背番号10を背負い[20]、落ち着いたボール保持とFW永井謙佑の周囲のスペースを効果的に使う起点となるプレーで[21] ベスト4入りを果たした[12][6]。

大宮ではクラブの象徴的存在だった藤本主税からポジションを奪取[22]。トップ下やサイドハーフを務めたものの、ボールを貰うため後方に下がらざるを得ず[20]、守備の負担もあって[22][23]、ゴール前でのチャンスメイクに専心できない場面もあった[20]。大宮からの契約延長オファーを固辞し[12]、2012年限りで退団。

FC東京

編集

鹿島、柏、C大阪などが獲得に動く中[24]、恩師ポポヴィッチが監督を務め[16]、梶山陽平の後釜を求める[12]FC東京が獲得に成功[25][26]。加入早々にして東京のパスサッカーにフィットし[23]、攻撃をリード[20]。巧みな動き出しでスペースを作り[27] FWを活かした。

2013年5月、複数のポジションでプレーでき、ゴールへ向かう積極性[注 1]を評価され[29]、キリンチャレンジカップ及びワールドカップアジア最終予選に臨む日本代表に初めて選出された[6]。

2014年はポジションを3ボランチの一角[30]、インサイドハーフへと下げ、守備にも奔走[31]。

2015年の終盤戦からはFWに入り、クラブのJ1通算700得点目を記録するなど[32]、攻撃を牽引した[33]。同年9月5日に一般女性と入籍。

2016年は副将を務める[34]。2月9日、ACLプレーオフチョンブリー戦で得点を挙げ、第1子誕生を祝うゆりかごダンスを披露[35]。同年8月からの篠田善之体制下では、久々に本職のトップ下に[36] 固定され、攻撃を活性化[37]。通年のスルーパス数ではチーム最多を記録した[38]。

2017年7月2日、第17節のセレッソ大阪戦でJ1通算200試合出場を達成した。

2019年より背番号を10番に変更し[39]、更にはキャプテンに就任した[40]。

2020年、2月8日のトレーニング中に左目を負傷し[41]、一旦戦線から離脱。復帰後の7月22日、J1第6節札幌戦の試合中に足を痛め途中交代となったが、右足第5中骨骨折と診断され手術を受け、復帰まで全治3-4ヵ月と発表されるなど負傷が続いた[42]。

2023年8月12日、第23節の京都サンガ戦で2019年3月2日の第2節湘南ベルマーレ戦以来1624日ぶりのゴールを決めた。

所属クラブ

編集

個人成績

編集
国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 リーグ杯天皇杯 期間通算
2007 大分U-18 22 - - - 1 0 1 0
2009 大分 21 J1 23 2 3 0 2 1 28 3
2010 8 J2 29 6 - 2 1 31 7
2011 大宮 J1 27 8 1 0 1 0 29 8
2012 26 1 3 0 3 2 32 3
2013 FC東京 38 32 2 6 1 5 0 43 3
2014 23 1 5 0 0 0 28 1
2015 25 4 8 1 2 1 35 6
2016 28 2 4 1 1 0 33 3
2017 30 1 4 0 0 0 34 1
2018 34 4 2 0 3 1 39 5
2019 10 34 1 5 0 0 0 39 1
2020 7 0 1 0 - 8 0
2021 35 0 9 1 1 0 45 1
2022 24 0 5 0 2 0 31 0
2023 30 1 7 0 3 0 40 1
2024
通算 日本 J1 378 27 63 4 23 5 464 36
日本 J2 29 6 - 2 1 31 7
日本 他 - - 1 0 1 0
総通算 407 33 63 4 26 6 496 43
国際大会個人成績
年度 クラブ 背番号 出場 得点
AFCACL
2016 FC東京 38 6 0
2020 10 6 0
通算 AFC 12 0
その他の国際公式戦
出場歴

タイトル

編集

クラブ

編集
FC東京

代表歴

編集

脚注

編集
[脚注の使い方]

注釈

編集
  1. ^ 相手ペナルティーエリア内への進入回数でMF最多を記録[28]。

出典

編集
  1. ^ “【トリニータ】アウェー、きょう北九州戦”. 大分合同新聞. (2010年10月2日). オリジナルの2010年10月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101005002428/http://www.oita-press.co.jp/localSports/120726999419/2010_128598406756.html 2023年11月17日閲覧。 
  2. ^ a b “ロンドン五輪:サッカーで4強、東選手が帰省報告会−−若松　／福岡”. 毎日新聞. (2013年1月6日). オリジナルの2013年3月29日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130329234353/http://sportsspecial.mainichi.jp/news/20130106ddlk40050157000c.html 2023年11月17日閲覧。 
  3. ^ a b c d “【トリニータ】ＭＦ東が入団会見”. 大分合同新聞. (2009年1月24日). オリジナルの2009年2月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090227023529/http://www.oita-press.co.jp/localSports/120726999419/2009_123275899565.html 2023年11月17日閲覧。 
  4. ^ a b キリンチャレンジカップ2013 SAMURAI BLUE(日本代表) 対 ブルガリア代表 (5/30@豊田スタジアム) 2014FIFAワールドカップブラジル アジア最終予選 SAMURAI BLUE (日本代表) 対 オーストラリア代表 (6/4@埼玉スタジアム2002) SAMURAI BLUE (日本代表) メンバー・スケジュール samuraiblue.jp (2013年5月23日)
  5. ^ 2012年 J1選手名鑑 大宮アルディージャ 東 慶悟 (cache) スポーツニッポン
  6. ^ a b c d “本田が無理ならトップ下は東！代役候補に期待大”. スポーツ報知. (2013年5月24日). オリジナルの2013年6月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130615102828/http://hochi.yomiuri.co.jp/feature/soccer/20091012-353677/news/20130523-OHT1T00239.htm 2023年11月17日閲覧。 
  7. ^ a b 『Jリーグ選手名鑑 2014J1・J2・J3エルゴラッソ特別編集』三栄書房、2014年、69頁。 
  8. ^ 『サッカースターへの道のり プロになった17人の少年時代』学研パブリッシング、2014年、114-115頁。 
  9. ^ “ロンドンオリンピック日本代表の背番号10　東慶悟が見せ始めた明らかな変化と可能性”. SOCCER MAGAZINE ZONE WEB. p. 3 (2014年4月25日). 2016年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月17日閲覧。
  10. ^ 『ジュニアサッカーを応援しよう VOL.30』カンゼン、2013年、12-19頁。 
  11. ^ “ロンドンオリンピック日本代表の背番号10　東慶悟が見せ始めた明らかな変化と可能性”. SOCCER MAGAZINE ZONE WEB. p. 4 (2014年4月25日). 2016年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月17日閲覧。
  12. ^ a b c d 大宮MF東 FC東京移籍が決定的! 恩師の存在が決め手に スポーツニッポン (2012年12月24日)
  13. ^ 『フットボールサミット第12回』カンゼン、2013年、185頁。ISBN 9784862551795。 
  14. ^ a b c 選手出場記録 Jリーグ (2009年12月5日)
  15. ^ 【J1:第20節 大分 vs 名古屋】試合終了後の各選手コメント J's GOAL (2009年8月1日)
  16. ^ a b 『フットボールサミット第11回』カンゼン、2013年、49-51頁。 
  17. ^ 公式記録 2009Jリーグ ディビジョン1 第20節第1日 Jリーグ (2009年8月1日)
  18. ^ “東慶悟選手、大分トリニータより完全移籍加入のお知らせ”. 2011年1月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月30日閲覧。 大宮アルディージャ (2010年12月30日)
  19. ^ a b 日本代表候補トレーニングキャンプメンバー (2011/8/1-3@札幌) samuraiblue.jp (2011年7月28日)
  20. ^ a b c d 五輪で10番を背負った男が変身中! FC東京をリードする東慶悟の存在感。 Numver Web (2013年3月22日)
  21. ^ ミケル・エチャリ、小宮良之『日本サッカースカウティング127選手』東邦出版、2013年、100頁。 
  22. ^ a b ニューカマー・レコメンド J's GOAL (2013年2月10日)
  23. ^ a b 東慶悟 FC東京のパスサッカー支える“走れるトップ下” スポーツニッポン (2013年2月26日)
  24. ^ 大宮・東 東京入りへ 東京中日スポーツ (2012年12月24日)
  25. ^ 東 慶悟選手 FC東京へ移籍のお知らせ 大宮アルディージャ (2012年12月29日)
  26. ^ “東慶悟選手 完全移籍加入決定のお知らせ”. FC東京 (2012年12月29日). 2012年12月29日閲覧。
  27. ^ 【第93回天皇杯4回戦 大宮vsFC東京】プレビュー J's GOAL
  28. ^ FC東京 代表初招集の東、超攻撃的アピールだ! スポーツニッポン (2013年5月25日)
  29. ^ ザック監督、新戦力招集の理由「複数ポジションできる」工藤&東への期待 スポーツニッポン (2013年5月23日)
  30. ^ 本職で結果を出したFC東京MF東「トップ下はすごくやりやすかった」 ゲキサカ (2014年4月26日)
  31. ^ “ロンドンオリンピック日本代表の背番号10　東慶悟が見せ始めた明らかな変化と可能性”. SOCCER MAGAZINE ZONE WEB. p. 2 (2014年4月25日). 2016年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月17日閲覧。
  32. ^ 【試合詳報】東京5位転落 700得点も… vs湘南 東京中日スポーツ (2015年10月18日)
  33. ^ 『サッカーダイジェスト 2015Jリーグ総集編 (No.1347)』日本スポーツ企画出版社、2015年、22頁。 
  34. ^ 新副主将の東がリーグ制覇の誓い「困難に向かうことが成長に」 東京中日スポーツ (2016年1月27日)
  35. ^ 東京東、第1子誕生で自ら「ゆりかご」弾 日刊スポーツ (2016年2月10日)
  36. ^ 「篠田東京」初陣白星 本職のトップ下で東が千金ゴール スポーツニッポン (2016年7月31日)
  37. ^ 篠田トーキョーの司令塔 反攻のキーマンは東だ 東京中日スポーツ (2016年7月28日)
  38. ^ 『エルゴラッソ イヤーブック2016 (J1・J2リーグシーズンレビュー)』三栄書房、2016年、57頁。 
  39. ^ 『2019シーズンFC東京トップチーム編成について』（プレスリリース）FC東京、2019年1月12日。https://www.fctokyo.co.jp/news/9670。2019年2月20日閲覧。 
  40. ^ 『2019シーズン キャプテン・副キャプテン決定のお知らせ』（プレスリリース）FC東京、2019年2月1日。https://www.fctokyo.co.jp/news/9748。2019年2月20日閲覧。 
  41. ^ FC東京に痛手、キャプテンの東慶悟が左眼負傷…治療期間は今後発表サッカーキング 2020年2月14日
  42. ^ 【FC東京】東慶悟が右足骨折で全治最大4カ月…札幌戦で負傷サッカーマガジンweb 2020年7月27日
  43. ^ AFCがW杯予選予備登録メンバーリストを公表、宮市や中澤、闘莉王の名も ゲキサカ (2011年9月3日)

関連項目

編集

外部リンク

編集
 
ウィキメディア・コモンズには、東慶悟に関連するカテゴリがあります。
「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=東慶悟&oldid=101675738」から取得