本初仏
本初仏(ほんしょぶつ、梵: Ādibuddha[1]、蔵: dang po'i sangs rgyas[2])とは、一切世界の生成の原因とされる尊格[1][3]。ネパール、チベットなど後期密教に伝わった信仰形態である[3]。
チベット仏教では法身普賢(ほっしんふげん)、持金剛仏、金剛薩埵が本初仏として尊崇される[4]。またネパールにおいては文殊菩薩を「自然生」(じねんしょう、Svayambhū [スヴァヤンブー])すなわち「自ら生じたもの」として信仰し、これを本初仏とする[1]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 「本初仏」 - 世界大百科事典 第2版、平凡社。
- ^ Shakya 2010, p. 1260.
- ^ a b 「本初仏」 - ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典、2014、Britannica Japan。
- ^ 田中公明 『図説 チベット密教』 2012年、春秋社、167頁。
参考文献
編集SHAKYA, Sudan「『ナーマサンギーティ』の註釈に見られる本初仏の解釈について」『印度學佛教學研究』第58巻第3号、日本印度学仏教学会、2010年、1260-1266頁。