木村太郎 (フランス文学者)
フランス文学者
木村 太郎(きむら たろう、1899年4月29日 - 1989年11月6日)は、日本のフランス文学者、翻訳家、画家、書家。 南山大学名誉教授。
父・粂市は実業家、母・いつ(銉次)は永井家の出身で、永井荷風は従兄弟にあたる。叔父の大島久満次は台湾総督府民政長官、神奈川県知事、衆議院議員を歴任。
略歴
編集東京市中央区賽町(京橋)生まれ。1924年東京帝国大学文学部仏文科卒業。日本大学、法政大学、日仏学院などで教えた後、1947年南山外国語専門学校に赴任、南山大学創設に寄与。1971年まで南山大学仏文科教授、文学部長。
1950年、名古屋日仏文化協会を創設。敬虔なカトリック信者で、ジョルジュ・ベルナノス、ポール・ブールジェ(fr:Paul Bourget)などを多数翻訳した。フランスの外交官で詩人・劇作家のポール・クローデル研究の第一人者。フランス画家アンリ・マティスとも親交があった。
栄典
編集著書
編集- 『死生 短篇随筆集』(春陽堂) 1940
- 『詩と信仰』(公教社) 1949
画集
編集- 『清廉帖 木村太郎画集』(木村太郎傘寿記念出版会) 1979.10:62ページ、38cm
翻訳
編集- 『ポリウクト』(コルネイユ、岩波文庫) 1928
- 『風車小屋からの便り』(アルフォンス・ドオデ、白水社) 1929
- 『交換』(クロオデル、世界戯曲全集刊行会、世界戯曲全集34(仏蘭西篇4)) 1930
- 『日本廿六聖人殉教記』(パゼス、岩波書店) 1931
- 『戦争の診断』(ジヨルジユ・デユアメル、白水社) 1931
- 『ポオルとヴィルジニイ』(ベルナルダン・ド・サン・ピエール、岩波文庫) 1934
- 『犠牲』(ジョルジュ・デュアメル、白水社) 1935
- 『学校の天使』(ライサ・マリタン、三才社) 1935
- 『屋根裏の哲人』(スウヴェストゥル、岩波文庫) 1935
- 『ばらいろ島』(ヴイルドラック、小山書店、少年世界文庫) 1936.6
- 『女の心』(アンリ・ボルドオ、春陽堂) 1940
- 『つばさの蔭に』(ペロション、主婦之友社、世界名作家庭文庫) 1941
- 『サラヴァンの生活と冒険』(ジョルジュ・デュアメル、白水社) 1942 - 1951
- 『マリアへのお告げ』(ポオル・クロオデル、甲鳥書林、現代カトリック文芸叢書) 1942
- 『信仰への苦悶』(ジャック・リヴィエル、ポオル・クロオデル往復書簡、甲鳥書林) 1942/ヴェリタス書院) 1957
- 『殉難者』(デュアメル、創元社) 1950
- 『田舎司祭の日記』(G・ベルナノス、養徳社) 1951、のち新潮文庫
- 『人格主義』(エマニユエル・ムーニエ、白水社、文庫クセジュ) 1953
- 『人間を漁るもの』(ヴァン・デル・メールシュ、越知保夫共訳、法政大学出版局) 1954
- 『悪魔の陽の下に』(ベルナノス、新潮社) 1954、のち世界幻想文学大系
- 『現代美術の四万年』(ジャック・モーデュイ、小林知生共訳、角川書店) 1962
- 『女と影』(ポール・クローデル) 1968 :戯曲
- 『半獣神の午後』(ステファヌ・マラルメ) 1974戯曲
- 『み言葉の使者 - 神言会創立者福音ヤンセン神父の生涯』(E・J・エドワーズ、エンデルレ書店) 1975
ポール・ブルジェ
編集その他
編集- 南山大学 野外宗教劇「受難」 制作協力 初演1963年11月11日[1]