有莘氏[1](ゆうしんし)は、殷の成湯の妃の氏族。有㜪[2]、有侁[3]とも書かれる。成湯の妃の卜辞の諡号は匕丙(妣丙、ひへい)と作る。
莘国は汴州陳留県の東5里のところにあったという[4]。成湯にとついでその妃となり、大丁[5]を生んだ。有莘氏は九嬪を統率して、後宮に秩序をもたらした[2]。
なお殷の名臣である伊尹は有莘氏の媵臣から身を立てた[6]とされる。