曽根海成

日本のプロ野球選手

曽根 海成(そね かいせい、1995年4月24日 - )は、大阪府大阪市東淀川区出身のプロ野球選手外野手内野手捕手)。右投左打。広島東洋カープ所属。

曽根 海成
広島東洋カープ #00
2019年3月12日 マツダスタジアム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 大阪府大阪市東淀川区
生年月日 (1995-04-24) 1995年4月24日(29歳)
身長
体重
175 cm
72 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 内野手外野手
プロ入り 2013年 育成選手ドラフト3位
初出場 2017年7月27日
年俸 1400万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入り前

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小学校2年生からソフトボールを始め、5年生の時に野球に転向[2]。「大道ジャガーズ」でプレーをする[3]。 中学では軟式野球チーム東淀川ブラックジャガーズでプレーをする。

兄が京都国際高等学校の野球部に所属していたことから、同校に進学[2]。1年生の夏から2番・三塁手で出場する[4]。甲子園出場経験は無いが、1年生秋に行われた秋季京都大会ブロック予選決勝で、強豪の京都外大西高等学校に4対2で勝利し金星を挙げる[5]。同校での戦績は2年生の夏に1番・遊撃手で出場した第94回全国高等学校野球選手権京都大会においての4回戦が最高で[6]、3年生の夏に3番・捕手で出場した第95回全国高等学校野球選手権京都大会において、前年の選手権4回戦で敗退した北嵯峨高等学校と対戦し、2度の雷雨による中断を挟みながら、9回を1点リードで迎えたが、同点に追いつかれ、延長15回に逆転されて2対1で初戦敗退となる[7]。11時30分の試合開始が試合終了は18時をこえる激闘だった[2]

2013年のプロ野球ドラフト会議にて、福岡ソフトバンクホークスから育成三巡目指名される。背番号140

ソフトバンク時代

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2014年は、二軍公式戦に1試合にのみ出場[8]。三軍戦では88試合に出場し、打率.178、12打点の成績だった[9]

2015年は、プロ2年目は宮崎春季キャンプ期間中の2月中旬に、特守の際に右手親指を骨折し、5月5日の三軍の試合で実戦に復帰した。二軍公式戦には34試合に出場し、打率.200、6打点、3盗塁[10]。三軍戦では29試合に出場し、打率.222、5打点、3盗塁の成績を残す[11]

2016年は、二軍公式戦に82試合に出場し、打率.244、18打点、6盗塁の成績で二軍に定着する[12]。三軍戦では33試合に出場。打率.247、5打点、9盗塁の成績だった[13]。10月31日、育成選手制度の規定に基づき自由契約公示された[14]。11月25日~12月18日まで台湾で開催された2016アジアウインターベースボールリーグにおいて、NPBウエスタン選抜として派遣され[15]、当大会で52打数16安打(打率.308)、2盗塁、7打点の成績だった[16]。12月2日、翌シーズンの育成選手契約締結が発表された[17]

2017年は、宮崎春季キャンプにおいてA組に抜擢され、オープン戦も一軍に帯同する。3月9日の対北海道日本ハムファイターズ戦では、8回裏に公文克彦からセンターオーバーの適時三塁打を放った。さらに、守備でも軽快な動きを見せるなど活躍し、3月24日に支配下選手契約を結ぶ。年俸は550万円(金額は推定)、背番号は69[18]。会見では「(正遊撃手の)今宮健太さんを抜きたい」と目標を掲げた[18]。7月13日のフレッシュオールスターゲーム静岡県草薙総合運動場硬式野球場)では出場選手で唯一複数安打を放ち、MVPを獲得した[19]。7月27日に初めて一軍選手登録され、同日の対東北楽天ゴールデンイーグルス15回戦(Koboパーク宮城)において代走で一軍公式戦初出場を果たす[20]、同月29日の対北海道日本ハムファイターズ16回戦(福岡 ヤフオク!ドーム)において、9番・二塁手で先発出場し一軍公式戦初打席を迎える[21]。8月30日のウエスタン・リーグ、対オリックス・バファローズ戦では、二軍公式戦、三軍戦含めて初めての本塁打をサヨナラ本塁打で記録する[22]。同年は、一軍公式戦にプロ4年目で2試合の出場を果たし、二軍公式戦においては112試合に出場し、二軍のレギュラーに定着[23]

2018年は、二軍公式戦で39試合打率.316、8打点の成績を出していたものの一軍出場機会はなく、7月22日に美間優槻とのトレード広島東洋カープへの移籍が発表された[24]。背番号は59[25]

広島時代

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2018年8月24日 マツダスタジアムにて

8月7日に移籍後初の一軍昇格を果たす[26]と、8月23日の対東京ヤクルトスワローズ戦(マツダスタジアム)で代打出場し、適時三塁打でプロ初安打を記録[27]。古巣のソフトバンクとの対戦となった日本シリーズでは第1戦(10月27日・マツダスタジアム)に代打でシリーズ初出場を果たし、犠打を成功させた[28]。シーズン終了後の11月19日に球団から、2019年シーズンより背番号が00に変更されることが発表された[29]

2019年は、シーズンの大半で一軍に帯同し、代走や内野外野両方の守備をこなすサブとしてチームに貢献した。

2020年は、新型コロナウイルス流行で試合数が縮小される中、33試合に一軍出場、17打席で打率.250(出塁率.294)、内外野の守備率で好成績を残した。

2021年は、新型コロナウイルスの流行が収まらない中、捕手メンバー感染の緊急事態に備え、春季キャンプにて捕手練習を行った[30]。この年は開幕一軍に入り[31]最終的に66試合に出場、主に外野の守備固めに起用され守備率1.000を記録した。

2022年は、新型コロナウイルス感染症濃厚接触疑いで4月16日、特例2022で登録抹消[32]。この年は44試合に出場、前年に続き内外野で守備率1.000を記録するも、打率.000(打席数7)に終わった。

2023年は、6月4日の交流戦ソフトバンク戦に右翼手で先発出場、カープ出身の藤井皓哉より2020年以来となる安打を記録した[33]。9月5日の対DeNA戦(マツダ)では、同点延長10回二死から連続四球で二塁走者となり、続く堂林翔太の中前安打で二塁から本塁突入、DeNA側からリクエスト要求が出る際どいクロスプレイであったがセーフ判定[34]。劇的なサヨナラゲームを演出し、ヒーローインタビューで堂林から祝福の水掛けを受けた[35]。最終的に39試合に出場、15打席で打率.143、守備機会では安定した守備率を残した。

2024年は、3月3日の教育リーグ阪神戦にて死球を受け、左尺骨を骨折。同月5日にプレート固定手術を実施、全治3か月の予定[36]

選手としての特徴・人物

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50m走のタイム5秒9の俊足と遠投115mの強肩を誇り、守備力に定評がある[37]。内外野全ポジションに捕手もこなせるユーティリティープレイヤーであり、遊撃手を最も得意としている[38]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2017 ソフトバンク 2 3 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .000 .000 .000 .000
2018 広島 11 22 18 3 5 0 1 0 7 2 1 0 1 0 2 0 1 9 0 .278 .381 .389 .770
2019 64 31 25 17 5 0 0 0 5 2 5 2 2 0 3 1 1 10 0 .200 .310 .200 .510
2020 33 17 16 13 4 1 0 0 5 1 5 3 0 0 1 0 0 5 0 .250 .294 .313 .607
2021 66 6 5 10 0 0 0 0 0 0 9 4 0 0 1 0 0 3 0 .000 .167 .000 .167
2022 44 7 6 9 0 0 0 0 0 0 4 3 1 0 0 0 0 3 0 .000 .000 .000 .000
2023 39 15 14 6 2 1 0 0 3 0 1 1 0 0 1 0 0 3 0 .143 .200 .214 .414
通算:7年 259 101 87 58 16 2 1 0 20 5 25 13 4 0 8 1 2 34 0 .184 .268 .230 .498
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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二塁 三塁 遊撃 外野
















































2017 ソフトバンク 1 1 2 0 0 1.000 - - -
2018 広島 5 8 14 1 1 .957 - - 1 1 0 0 0 1.000
2019 10 5 8 0 1 1.000 28 6 4 0 0 1.000 2 1 3 0 1 1.000 13 4 0 0 0 1.000
2020 5 7 13 1 2 .952 8 3 0 0 0 1.000 1 0 0 0 0 ---- 15 4 0 1 0 .800
2021 5 1 1 0 0 1.000 11 1 1 0 0 1.000 - 45 8 0 0 0 1.000
2022 6 3 0 0 0 1.000 6 1 2 0 0 1.000 - 15 4 0 0 0 1.000
2023 2 0 0 0 0 ---- 7 1 2 0 0 1.000 - 23 10 2 1 1 .923
通算 34 25 38 2 4 .969 60 12 9 0 0 1.000 3 1 3 0 1 1.000 112 31 2 2 1 .943
  • 2023年度シーズン終了時

表彰

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記録

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初記録

背番号

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  • 140(2014年 - 2016年)
  • 69(2017年 - 2018年7月25日)
  • 59(2018年7月25日 - 同年終了)
  • 00(2019年 - )

登場曲

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関連情報

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ポスター
  • 令和元年 年末交通事故防止県民総ぐるみ運動(2019年12月1日 - 10日、広島県・広島県警察・広島県教育委員会・公益財団法人広島県交通安全協会・広島県交通安全活動推進センター)[41]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ 広島 - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2023年11月3日閲覧。
  2. ^ a b c ☆祝☆育成枠指名 曽根海成」『学校法人 京都国際学園ホームページ』2013年10月25日。2017年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年4月4日閲覧
  3. ^ ☆祝!大道ジャガーズ卒団選手 ソフトバンクホークス入団!☆」『少年野球-大道ジャガーズ』2013年10月31日。2017年4月4日閲覧
  4. ^ 第93回全国高校野球選手権京都大会 京都国際―京都産大付(2回戦)」『朝日新聞デジタル バーチャル高校野球』。2017年4月4日閲覧
  5. ^ 選抜への道 2011年 秋季大会特集 2011年秋季京都府大会特集」『高校野球ドットコム』。2017年4月4日閲覧
  6. ^ 第94回全国高校野球選手権京都大会 北嵯峨―京都国際(4回戦)」『朝日新聞デジタル バーチャル高校野球』。2017年4月4日閲覧
  7. ^ 第95回全国高校野球選手権京都大会> 北嵯峨―京都国際(1回戦)”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球. 2017年4月4日閲覧。
  8. ^ 2014年度 福岡ソフトバンクホークス 個人打撃成績(ウエスタン・リーグ)」『NPB.jp 日本野球機構』。2017年12月10日閲覧
  9. ^ 2014年 3軍個人成績 打撃成績(ホークス) 2014年10月3日現在」『福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト(アーカイブ)』2014年10月3日。2017年12月10日閲覧
  10. ^ 2015年度 福岡ソフトバンクホークス 個人打撃成績(ウエスタン・リーグ)」『NPB.jp 日本野球機構』。2017年12月10日閲覧
  11. ^ 非公式戦個人成績 打撃成績(ホークス)2015年9月27日現在」『福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト(アーカイブ)』2015年9月27日。2017年12月10日閲覧
  12. ^ 2016年度 福岡ソフトバンクホークス 個人打撃成績(ウエスタン・リーグ)」『NPB.jp 日本野球機構』。2017年12月10日閲覧
  13. ^ 3軍選手成績 非公式戦個人成績 ・打撃成績(ホークス) 2016/12/1(木)現在」『福岡ソフトバンクホークス オフィシャルサイト (アーカイブ)』。2017年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月10日閲覧
  14. ^ 自由契約選手(育成選手)」『NPB,jp』2016年10月31日。2016年11月1日閲覧
  15. ^ NPBメンバー表 NPB.jp 日本野球機構 2016年11月22日 更新。
  16. ^ 球員個人紀錄 曽根 海成 140 亞洲冬季棒球聯盟全球資訊網 (繁体中文)
  17. ^ 育成選手契約締結について プレスリリース 2016年12月2日配信。・福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト
  18. ^ a b 曽根「今宮さん抜く」 育成4年目、支配下登録」『西日本スポーツ』2017年3月25日。2017年4月17日閲覧
  19. ^ 究極の投手戦!フレッシュ球宴は史上初の『0-0引き分け』」『BASEBALL KING』2017年7月13日。2024年6月19日閲覧
  20. ^ ソフトバンク“超特急”曽根、快足飛ばし昇格即出場」『日刊スポーツ』2017年7月27日。2017年8月4日閲覧
  21. ^ ソフトバンク曽根、プロ初打席は「足が震えました」」『日刊スポーツ』2017年7月29日。2017年8月4日閲覧
  22. ^ フレッシュMVP男が連敗地獄止めた!ホークス曽根、初本塁打がサヨナラの一発」『Yahoo!ニュース』2017年8月31日。2017年12月10日閲覧
  23. ^ 2017年度 福岡ソフトバンクホークス 個人打撃成績(ウエスタン・リーグ)」『NPB.jp 日本野球機構』。2017年12月10日閲覧
  24. ^ ソフトバンク曽根海成、広島美間優槻が交換トレード」『日刊スポーツ』2018年7月22日。2017年7月24日閲覧
  25. ^ 広島移籍の曽根が入団会見「ゼロからのスタート」」『日刊スポーツ』2018年7月27日。2018年11月19日閲覧
  26. ^ 広島 安部を登録抹消 5日の試合中、守備捕球で右手中指を骨折」『スポニチ Sponichi Annex』2018年8月7日。2018年11月9日閲覧
  27. ^ 広島移籍の曽根「夢中」代打でプロ初Hの適時三塁打」『日刊スポーツ』2018年8月23日。2018年11月9日閲覧
  28. ^ 広島曽根「足が震えた」古巣相手に初晴れ舞台で犠打」『日刊スポーツ』2018年10月28日。2018年11月9日閲覧
  29. ^ 来季の背番号変更選手のお知らせ 広島東洋カープ公式サイト 2018年11月19日
  30. ^ 広島・上本、曽根両内野手が早出の捕手練習「緊急事態のため」と倉バッテリーコーチ」『デイリースポーツ』2021年2月26日。2024年6月18日閲覧
  31. ^ 2021セ・リーグ開幕一軍メンバー登録公示」『SPIIA』2021年3月25日。2024年6月18日閲覧
  32. ^ 【広島】コロナ陽性の松山竜平、濃厚接触疑いの曽根海成が抹消…11日抹消の宇草孔基らが代替登録」『スポーツ報知』2022年4月16日。2024年6月18日閲覧
  33. ^ 「ソフトバンク産」が躍動 広島・曽根海成は20年以来の安打」『西スポWEB』2023年6月4日。2024年6月18日閲覧
  34. ^ カープ堂林 サヨナラ打で曽根の神生還呼んだ 先制されても→3点差ひっくり返されても→執念の逆転星」『SPIIA』2023年9月6日。2024年6月18日閲覧
  35. ^ 【広島】お立ち台にバケツ? 堂林翔太が同じくヒーローの曽根海成に笑顔で“ウオーターシャワー”」『日テレNEWS』2023年9月6日。2024年6月18日閲覧
  36. ^ 曽根が骨折で離脱」『中国新聞デジタル』2024年3月9日。2024年6月18日閲覧
  37. ^ 【球界ここだけの話(1346)】広島加入の曽根は守りに定評 ソフトBへ移籍の美間は練習の鬼 ともに羽ばたく」『サンスポ』2018年7月29日。2022年1月5日閲覧
  38. ^ 【広島東洋カープ】〝やれっ〟て言われれば、だいたいどこでも守れます 曽根海成選手」『リビング広島Web』2019年5月18日。2022年1月5日閲覧
  39. ^ ソフトバンク曽根海成が育成初MVP「自信になる」」『日刊スポーツ』2017年7月13日。2017年7月15日閲覧
  40. ^ チーム情報 球場使用曲一覧」『福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト』。2017年4月16日閲覧
  41. ^ 広島県交通安全お助けサイト 令和元年度 各季の交通安全運動」『広島県』2019年11月27日。2019年11月28日閲覧

関連項目

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外部リンク

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