春蘭の里
春蘭の里(しゅんらんのさと)は、石川県鳳珠郡能登町及びその周辺に存在する農家民宿群。2011年6月に『BBCワールドチャレンジ2011』にて4位を獲得し、地域おこしの先駆的事例として紹介された[1][2][3]。
沿革
編集過疎化の進む能登町周辺の再生を目的に、1996年に「春蘭の里実行委員会」が結成され、翌年1997年に最初の農家民宿が開業された[3]。農家民宿数は徐々に増え、2018年現在は49軒となっている[4]。2010年10月、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)のエクスカーション受け入れにてSATOYAMA(里山)の代表として紹介され、また、2011年10月にイギリス『BBCワールドニュース』の地域課題解決の取組みを紹介する「ワールドチャレンジ2011」にて4位にノミネートされたり[3]、2013年10月29日には皇太子徳仁親王の訪問を受けたりした[5]。個人客のみならず、修学旅行などの団体客取込みを進めることで、宿泊客数を徐々に増やし[6]、2016年時点で、年間1万人超の訪問客が訪れている[7]。
農家民宿
編集農家民宿とは一般に農家が自宅や離れなどに観光客を宿泊させるサービスのこと[8]。春蘭の里では、地元食材を使った郷土料理や伝統文化の体験など地域資源を生かしたもてなしが特徴で[7]、山菜採り、まきわり、田植えなどの農業といった日本の農村生活を体験できるアクティビティや[9]、輪島塗の器に、川魚を囲炉裏で焼いたものや、里山で採取される山菜やキノコを盛り付けた料理が提供される[8]。
表彰
編集脚注
編集- ^ “環境省>自然環境・生物多様性>里なび>地域の有志による実行委員会で里地里山型エコツーリズムを推進” (PDF). 環境省. 2018年6月15日閲覧。
- ^ a b BBCWorldChallenge (2011年11月7日). “Senior Service - World Challenge”. 2018年6月15日閲覧。
- ^ a b c 浦達雄 (2015-03). 奥能登・春蘭の里における農村の活性化. 大阪大学
- ^ “農家民宿メンバー紹介”. 春蘭の里. 2018年6月10日閲覧。
- ^ “皇太子さま、「春蘭の里」など見学 7年ぶり来県 /石川県”. 朝日新聞 朝刊: p. 32. (2013年10月30日)
- ^ “循環型農法の埼玉・三芳町「三富新田」、世界農業遺産めざす、来夏認定へ推進協発足。”. 日本経済新聞: p. 40. (2014年7月11日)
- ^ a b “石川・能登半島:「農家民宿」に年間1万人超 集落に光”. 毎日新聞. (2016年12月22日) 2018年6月15日閲覧。
- ^ a b “農家民宿、多彩なメニューで人気――「農村時間」ゆったり体験(お出かけナビ)”. 日本経済新聞: p. 4. (2013年9月7日)
- ^ “タイ釣り・田植え…、修学旅行、体験型に来て――新幹線追い風、誘致広がる(北陸リポート)”. 日本経済新聞: p. 8. (2016年6月14日)
- ^ “第2回農林漁家民宿おかあさん100選について”. 北陸農政局 (2008年10月6日). 2018年6月15日閲覧。
- ^ “(いしかわフォーカス)山・海・人、自慢発信 能登の「丸ごとミュージアム」/石川県”. 朝日新聞 朝刊: p. 29. (2010年9月12日)
- ^ “平成24年度地域づくり総務大臣表彰 /石川県”. 朝日新聞 朝刊: p. 32. (2013年1月12日)
関連項目
編集外部リンク
編集座標: 北緯37度18分12.6秒 東経137度0分21.9秒 / 北緯37.303500度 東経137.006083度