旧細川刑部邸

熊本県熊本市の熊本城跡にある武家屋敷

旧細川刑部邸(きゅうほそかわぎょうぶてい)は、熊本県熊本市中央区熊本城三の丸跡にある武家屋敷。熊本県指定重要文化財建造物に指定されている[1]。なお、細川刑部家(子飼細川とも言う)は細川内膳家(砂取細川)と並ぶ細川藩の一門家臣家(いずれも江戸期は長岡姓)であった。

御玄関
東側よりパノラマ撮影

歴史

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この屋敷は熊本藩主となった細川忠利の弟、細川興孝が刑部家を興したのち、現在の熊本市中央区東子飼町に建てられた下屋敷である[1]

書院造で主屋や別棟の茶室があり、主屋の一部は2階建ての居室「春松閣」となっている[2]1985年(昭和60年)に熊本県指定重要文化財に指定された[1]

1993年(平成5年)に東子飼町から現在地の三の丸地区の二丸御屋形跡に移築[1]2005年(平成17年)には特別史跡熊本城跡に追加指定された[1]

2015年(平成27年)8月25日、台風による強風で、屋敷を囲む塀がおよそ70メートル余り倒れた[3]

さらに2016年(平成28年)の熊本地震後に被災状況調査と耐震診断が実施され、土壁の一部が剥がれ落ち、屋根瓦にずれなどの被害を確認したほか、主屋などは耐震不足と判定された[2]2023年(令和5年)11月17日から12月3日まで限定公開された後、復旧工事と耐震補強工事が実施され、2028年度(令和10年)中に一般公開を再開する予定である[2]

施設

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  • 所在地 熊本県熊本市中央区古京町3番1号
  • 開館時間
    • 4月1日~10月31日:8:30~18:00
    • 11月1日~翌年3月31日:8:30~17:00
  • 休館日 12月29日~12月31日
  • 入館料
    • 高校生以上 1人300円(30人以上の団体240円)
    • 小中学生 1人100円(30人以上の団体80円)
    • 熊本城との共通入場券での入場が可能。高校生以上 1人640円、小中学生 1人240円
    • 共通入場券の団体割引適用はないため、その旨注意が必要

出典

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  1. ^ a b c d e 第2章 特別史跡熊本城跡の概要、歴史的変遷”. 熊本市. 2023年11月17日閲覧。
  2. ^ a b c 旧細川刑部邸(熊本市)修復前に期間限定公開 震災の痕跡見納め、17日から 幻想的なライトアップも”. 熊本日日新聞. 2023年11月17日閲覧。
  3. ^ “台風15号 九州で文化財倒壊、避難勧告も”. 日テレNEWS24. (2015年8月25日). https://news.ntv.co.jp/category/society/307832 

外部リンク

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座標: 北緯32度48分33.8秒 東経130度41分58.5秒 / 北緯32.809389度 東経130.699583度 / 32.809389; 130.699583 (旧細川刑部邸)