日本資本主義発達史講座
1932年から1933年までマルクス主義理論家を結集して発刊された研究書
日本資本主義発達史講座(にほんしほんしゅぎはったつしこうざ)は、野呂栄太郎・服部之総・羽仁五郎・平野義太郎・山田盛太郎らを中心にマルクス主義理論家を結集して発刊された日本の資本主義の歴史・経済・社会・文化の総合的研究。1932年5月から1933年8月まで、岩波書店から刊行された。全7巻。
検閲・発行禁止がしばしば行なわれたが、基本的に日本共産党の32年テーゼと同じ認識が示されており(しかしこの講座の企画自体は32年テーゼの公表以前である)、天皇制を廃棄するブルジョワ民主主義革命から社会主義への展望を示している。『講座』とも略称され、雑誌『労農』による向坂逸郎らが、社会主義革命の立場から批判を行なったので、向坂らが「労農派」、『講座』の執筆者が「講座派」と呼ばれた。当時の社会科学研究者に大きな影響を与えた。
各巻の内容
編集- 第1巻 第1部 明治維新史
- 第2巻 第1部 明治維新史
- 第3巻 第2部 資本主義発達史
- 第4巻 第2部 資本主義発達史
- 第5巻 第2部 資本主義発達史
- 第6巻 第3部 帝国主義日本の現状
- 第7巻 第4部 日本資本主義発達史資料解説