日本式蜂型
概要
編集日本小型飛行機の宮原旭技師は、1940年(昭和15年)にかねてから構想していた「グライダーによる飛行の経験者がすぐ操縦できる小型飛行機」の開発に着手した。この計画はモーターグライダー(モーターソアラー)としてまとまり、1940年11月に実機1機の製作を開始。翌1941年(昭和16年)2月初頭に完成し、2月7日に羽田の東京飛行場で初飛行した。その後、この機体は羽田で試験飛行を行ったのちに日本学生航空連盟(学連)の所属機となった。また、満州飛行協会も3機の蜂型を導入する予定だったが、太平洋戦争の戦時体制下突入を受けて中止された。
胴体は木製モノコック構造、翼は木製骨組みに羽布張り。形状はソアラー(上級滑空機)に近い密閉風防を持つ中翼単葉で、滑空性能を重視したためエンジンは機首に装備された。降着装置は前後に一本ずつ備えられた単車輪の主脚と尾輪のみで、主脚には覆いがつけられている。
諸元
編集- 全長:7.56 m
- 全幅:15.00 m
- 全高:1.60 m
- 主翼面積:15.5 m2
- 自重:257 kg
- 全備重量:341 kg
- エンジン:AVA 空冷水平対向4気筒(公称28 hp) × 1
- 最大速度:134 km/h
- 滑空速度:71.6 km/h
- 実用上昇限度:3,000 m
- 航続時間:1時間
- 乗員:1名