日本と東ティモールの関係
日本と東ティモールの関係(にほんとひがしティモールのかんけい、ポルトガル語: Relações Timor Leste e Japão、英語: East Timor–Japan relations)では、日本国と東ティモール民主共和国の当該地域間の関係について記述する。2002年5月20日に、両国は正式な国交を樹立した。
日本 |
東ティモール |
---|
両国の概要
編集日本 | 東ティモール | |
---|---|---|
人口[1] | 127,338,621人(2013年) | 1,178,252人(2013年) |
面積[2] | 377,955 km² | 約14,900 km² |
人口密度[注 1] | 336.9人/km² (2013年) | 約79.07人/km²(2013年) |
首都[2] | 東京 | ディリ |
最大都市 | 東京 – 1278万3000人 (首都圏は3245万人) | ディリ |
民族[2] | 日本人、韓国・朝鮮人、中国人、その他。 | テトゥン族などのメラネシア人が大半を占める。その他、マレー系、中華系など。 |
公用語[2] | 日本語 (事実上) | テトゥン語とポルトガル語。その他にインドネシア語や英語、各民族の言語。 |
宗教[2] | 神道83.9%、仏教71.4%、キリスト教2%、その他0.6% [3][注 2] | キリスト教99.1%、イスラム教0.79% |
国家体制[2] | 単一国家、議会内閣制、立憲君主制 | 共和制、一院制議会、大統領制 |
通貨[2] | 円 | 米ドル |
GDP (名目)[4] | 5兆1000億米ドル (1人当たり38,559米ドル) | 16億15百万米ドル(1人当たり1,370米ドル)(2011年) |
軍事費[2] | 46,804億円(2013年)[5] | 約2616万米ドル(2013年) |
在留邦人数/在日東ティモール人数[2][6] | 103人(2012年) | 19人(2010年) |
歴史
編集日本と東ティモールの関係は、第二次世界大戦の日本軍によるティモール島の占領期から、戦後のインドネシアによる東ティモールの併合期、そして、東ティモールの主権回復を経て現在に至る。特に、1999年8月30日の東ティモール独立投票実施以降、外交関係は活発化している。2002年に東ティモールは独立し、日本と国交を樹立、2004年には実質的な在東ティモール日本国大使館が開設された。建国後は、シャナナ・グスマン大統領の訪日や日本国外務大臣政務官の東ティモール訪問などの政治家による交流、日本からの経済支援などを通じて関係が築かれている[2]。また、東ティモールは、21世紀に初めて独立した国であり、1999年と2006年の混乱で生じて失われた国家インフラや制度の構築のため、国連を中心とした日本などの国々から支援を受け、復興、発展途上の国である。しかし、両国関係においても発展段階であるが、各分野においてさまざまな交流を行っている[7]。
経済
編集2011年現在、東ティモールの主要貿易国は輸入輸出ともにドイツであり、対日本における輸入は9位、輸出は4位となっている。ただ、日本と東ティモールの貿易における結びつきは弱いが、2013年の経済支援において日本は、オーストラリアにつぐ第2位の主要援助国である[注 3]。この経済支援は、1999年12月の東京で開催した第1回東ティモール支援会合における3年間の約1億3千万ドルの支援表明から始まり、その3年後の支援国会合における3年間の上限約6千万ドルの支援を表明し、その後、公共事業整備や選挙実施支援、経済復興支援などの国づくりおよび復興支援を中心とした援助が現在まで行われている[2]。 外務省 ODA 東ティモール約束状況 2012年に大阪ガスは、東ティモールにおける産業の人材育成事業に参加を決定し、実施した[8]。
文化
編集日本は、2001年より東ティモール唯一の大学である東ティモール大学工学部の教育体制や運営、環境設備などの支援を行い、2006年から2010年にかけて埼玉大学、長岡技術科学大学、岐阜大学の協力のもと、教員の基礎的な能力向上を支援するプロジェクトを実施した[9]。九州大学は、2005年から東ティモール大学農学部への研修などの支援を実施した[10]。
外交使節
編集駐東ティモール日本大使
編集駐日東ティモール大使
編集- ドミンゴス・サルメント・アルベス(2006~2011年、信任状捧呈は11月15日[11])
- イジリオ・アントニオ・デ・ファティマ・コエーリョ・ダ・シルヴァ(2011~2015年[12]、信任状捧呈は6月28日[13])
- (臨時代理大使)エヴァンジェリーノ・ゴメス(2015~2016年)
- フィロメノ・アレイショ・ダ・クルス(2016~2019年、信任状捧呈は4月6日[14])
- (臨時代理大使)ヌノ・アルヴァレス・モニス・マルケス・アルヴェス(2019年)
- (臨時代理大使)アントニート・デ・アラウジョ(2019~2020年)
- (臨時代理大使)ヌノ・アルヴァレス・モニス・マルケス・アルヴェス(2020年)
- イリディオ・シメネス・ダ・コスタ(2020年~、信任状捧呈は7月2日[15])
駐日東ティモール大使館
編集-
東ティモール大使館全景
-
一軒家の東ティモール大使館エントランス
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “Population, total”. 世界銀行 (2014年). 2014年9月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “東ティモール基礎データ”. 外務省 (2013年10月28日). 2014年9月11日閲覧。
- ^ www.cia.gov/library
- ^ “GDP (current US$)”. 世界銀行 (2014年). 2014年9月11日閲覧。
- ^ “防衛関係費”. 防衛省 (2013年2月2日). 2014年9月10日閲覧。
- ^ “法務省入国管理局外国人登録数”. 青森県 (2011年2月1日). 2014年9月10日閲覧。
- ^ JICA 東ティモール
- ^ “公益財団法人大阪ガス国際交流財団は、2013年度の事業としてインドネシア・マレーシア・東ティモールで教育助成を行いました”. 大阪ガス (2014年3月17日). 2014年9月13日閲覧。
- ^ “東ティモール大学工学部支援プロジェクト”. JICA (2005年3月16日). 2014年9月13日閲覧。
- ^ “東ティモール国立大学への支援”. 九州大学国際部. 2014年9月13日閲覧。
- ^ 外務省: 新任駐日東ティモール大使の信任状捧呈について - 2006年11月14日
- ^ ご引見(平成27年) - 宮内庁
- ^ 外務省: 新任駐日東ティモール大使の信任状捧呈 - 2011年6月28日
- ^ 新任駐日東ティモール大使の信任状捧呈 | 外務省 -- 2016年4月6日
- ^ 駐日東ティモール大使の信任状捧呈|外務省 - 2020年7月2日