新著聞集
日本の説話集
新著聞集(しんちょもんじゅう)は、寛延2年(1749年)に刊行された日本の説話集である。各地の奇談・珍談・旧事・遺聞を集めている。8冊18篇377話。書名は鎌倉時代の説話集『古今著聞集』にならっており、先行する説話集『古今犬著聞集』・『続著聞集』との関連が深い。
著者名は記されておらず不詳[1]とされていたが、森銑三の指摘により紀州藩士の学者・神谷養勇軒が藩主の命令によって著したことが定説となっている。しかし『新著聞集』の内容は、俳諧師・椋梨一雪による説話集『続著聞集』を再編集したもので、正確に言うと神谷養勇軒は編者であると考えられる。
概要
編集忠孝、慈愛、酬恩、報仇、崇行、勝蹟、勇烈、佞奸、崇厲、奇怪、執心、冤魂、往生、殃禍、才智、清正、俗談、雑事の18の項目を1篇ずつにあて、全8冊に収めている。
脚注
編集参考文献
編集- 日本古典文学大辞典編集委員会, 市古貞次, 野間光辰『日本古典文学大辞典』岩波書店〈第3巻 (さーせ)〉、1984年、495頁。doi:10.11501/12450542。全国書誌番号:84038823 。「秋山虔(他)第3巻」
- 『日本随筆大成』第2期第3巻 日本随筆大成刊行会 1928年 225-434頁
- 田中葉子、樫澤葉子「『新著聞集』の成立 : 『犬著聞集』『続著聞集』との関連から」『語文研究』第62巻、九州大学国語国文学会、1986年12月、27-38頁、CRID 1390009224762870144、doi:10.15017/11975、hdl:2324/11975、ISSN 0436-0982。