新居奉行
新居奉行(あらいぶぎょう・荒井奉行)とは、江戸幕府の遠国奉行の1つで、東海道新居関を管轄した。今切関所奉行(いまきりせきしょぶぎょう)とも。禄高は1,000 - 6,000石。
概要
編集元和5年(1619年)に関所における唯一の幕府常設の奉行として設置される。初代は江馬一成。当初は江馬氏の世襲であったが、同氏が紀伊徳川家付となって以後は定員2名となった。当初は奉行のみ(関所の管理は奉行自身の家臣が行う)であったが、慶安元年(1648年)から与力6騎・同心20名が付けられた。その後、寛文4年(1664年)に役料1,000石が与えられるとともに定員1名になったが、元禄9年(1696年)に隔年交代制(定員2名で毎年1名ずつ)となる。元禄15年(1702年)、関所の管理が地元の吉田藩に移管されたために廃止され、奉行は寄合に移され、与力・同心は町奉行配下に編入されて江戸に移った。
参考文献
編集- 渡辺和敏「新居奉行」『国史大辞典 15』吉川弘文館、1996年。ISBN 978-4-642-00515-9。