斯波義信
日本の中国史家
斯波 義信(しば よしのぶ、1930年10月20日 - )は、日本の歴史学者。専門は中国史、特に宋代の商業史、華僑・華人研究など。公益財団法人東洋文庫文庫長[1]、大阪大学名誉教授、東京大学名誉教授。2003年日本学士院会員。2006年文化功労者。2017年文化勲章[2]。2018年唐奨[3]。
文化勲章受賞に際して公表された肖像写真 | |
人物情報 | |
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生誕 |
1930年10月20日 日本・東京府 |
出身校 | 東京大学 |
学問 | |
研究分野 | 東洋史(中国史) |
研究機関 | 東京大学 |
学位 | 文学博士 |
経歴
編集- 出生から修学期
1930年、東京府東京市小石川区(現・東京都文京区)で生まれた。1943年に学習院初等科を卒業し、都立高等学校で学んだ。1950年に卒業し、東京大学文学部に進学。東洋史学科で学び、1953年に卒業。東京大学大学院人文科学研究科東洋史学専門課程に進み、1955年に修士課程を修了。
- 東洋史研究者として
1961年、熊本大学法文学部助教授に就いた。1962年、学位論文『宋代における商業的発展:宋代商業史のための基礎的研究』を東京大学に提出して文学博士の学位を取得[4]。1969年に大阪大学文学部助教授に転じ、1979年に同教授昇格[5]。1986年より東京大学東洋文化研究所教授となり、同大学院人文科学研究科教授も兼ねた。1988年から1990年まで東京大学東洋文化研究所所長を務めた[6]。
東京大学を退任後、1991年から2001年まで国際基督教大学教養学部教授として教鞭を執った。2001年から財団法人東洋文庫理事長、2007年より文庫長。
受賞・栄典
編集研究内容・業績
編集伝統的な漢籍のみならず、ヨーロッパ諸語で書かれた文献にも明るい博覧強記の研究者である。日本を代表する東洋学者の一人として国際的にも著名であり、内外に幅広い人脈を有している。弟子の一人に青山学院大学教授の青木敦がいる。
著作
編集- 著書
- 共編著
- 『華僑・華人事典』可児弘明・游仲勲編、弘文堂 2002
- 『中国近世文芸論:農村祭祀から都市芸能へ』田仲一成・小南一郎共編、東洋文庫 2009
- 『中国社会経済史用語解』編、東洋文庫 2012
- 『近代アジアとモリソンコレクション』編、東洋文庫 2016
- 『モリソンパンフレットの世界』岡本隆司編、東洋文庫 2017
- 記念論集
- 『都市と平和:魚住昌良・斯波義信両教授記念号』国際基督教大学アジア文化研究所 2002
外部リンク
編集脚注
編集- ^ 「VI 役職員名簿(2021年3月31日現在)」『東洋文庫年報』第2020巻、東洋文庫、2022年、167頁、ISSN 1344-476X。
- ^ a b “斯波義信先生が文化勲章を受章しました”. 東京大学東洋文化研究所. 2021年5月30日閲覧。
- ^ a b “斯波義信先生(本学名誉教授、東洋文化研究所前所長)が唐奬漢学賞を 受賞”. 東京大学. 2021年5月30日閲覧。
- ^ CiNii(学位論文)
- ^ 後に、大阪大学名誉教授となった(2007年~)。
- ^ 歴代所長(東京大学東洋文化研究所)
- ^ 皇居で文化勲章親授式 斯波義信氏ら5人に