文化財虫菌害研究所
公益財団法人文化財虫菌害研究所(ぶんかざいちゅうきんがいけんきゅうじょ)は、博物館、美術館、図書館等における文化財などの収蔵品に対する虫害やカビの害の調査などを行う団体である。本部を東京都新宿区新宿2丁目1番8号に置く。
沿革
編集活動内容
編集害虫やカビによる文化財の被害調査、防除用薬剤の認定、研修会・実務講習会、資格制度の運営、機関誌『文化財の虫菌害』の発行などを行う。
資格制度
編集文化財虫菌害防除作業主任者と、文化財IPMコーディネータの2種類の資格制度を運営している。
- 文化財虫菌害防除作業主任者
文化財の虫菌害の被害調査や防除施工の技術者を対象とした資格である。年1回東京で開催される、害虫やカビの基礎知識、燻蒸の安全対策、労働衛生などに関する2日間の講習を受講したのち試験に合格することにより取得でき、3年ごとの更新制となっている[2]。
- 文化財IPMコーディネータ
IPMとは総合的病害虫管理(Integrated Pest Management)の略である。農業分野の管理方法を博物館等にそのまま導入することは困難であり、収蔵内容や展示施設に応じた手法が求められる。本資格では薬剤だけでなく温度・湿度の調整や清掃などを含めた環境管理も講習・試験科目に含まれている。文化財IPMコーディネータ資格取得講習会、文化財の虫菌害・保存対策研修会を受講したのち文化財IPMコーディネータ資格取得試験に合格することにより取得でき、5年ごとの更新制となっている[3]。
脚注
編集- ^ “カビとの終わりなき闘い 石室解体の教訓(2)”. 日本経済新聞. (2014年5月13日) 2014年5月25日閲覧。
- ^ 文化財虫菌害防除作業主任者(文化財虫菌害研究所)
- ^ 文化財IPMコーディネータ(文化財虫菌害研究所)