採銅所駅
採銅所駅(さいどうしょえき)は、福岡県田川郡香春町大字採銅所にある、九州旅客鉄道(JR九州)日田彦山線の駅である[2]。駅番号はJI10。
採銅所駅 | |
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駅舎(2011年7月) | |
さいどうしょ Saidōsho | |
◄JI09 呼野 (5.8 km) (5.3 km) 香春 JI11► | |
福岡県田川郡香春町大字採銅所2609[2] | |
駅番号 | JI 10 |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | ■日田彦山線[1] |
キロ程 | 18.1 km(城野起点) |
電報略号 | シヨ |
駅構造 | 地上駅[2] |
ホーム | 2面2線[2] |
開業年月日 | 1915年(大正4年)4月1日[1][3] |
備考 | 無人駅[2](自動券売機 有) |
歴史
編集1915年(大正4年)4月1日に、小倉鉄道の駅として開業した[1]。1943年(昭和18年)5月1日に小倉鉄道が戦時買収され、鉄道省添田線の駅となった[2]。その後の所属路線変更により、日田彦山線の駅となった[2]。
開設時に建設された駅舎は老朽化が著しいため解体が検討されたが、保存運動により2010年(平成22年)9月にJR九州から香春町に無償譲渡された[4]。駅舎は有形文化財の指定を受け、香春町が総工費1,000万円で2011年(平成23年)4月に改修工事に着手し[4]、7月に完成した[5][6][7]。同年10月23日、駅舎修復などを祝う記念碑の除幕式が行われた[8]。
さらに、元駅長室や宿直室を改修し、香春町の移住・交流拠点「第二待合室」として、2017年(平成29年)5月1日から使用されている[9][10]。
年表
編集- 1915年(大正4年)4月1日:小倉鉄道の駅として開設[1][3]。
- 1943年(昭和18年)5月1日:小倉鉄道が戦時買収され、鉄道省添田線の駅となる[2][3]。
- 1960年(昭和35年)4月1日:所属路線名が日田彦山線となる[2]。
- 1971年(昭和46年)10月20日:貨物および荷物扱い廃止[11]。駅員無配置駅となる[12]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR九州に承継[2][3]。
- 2011年(平成23年)7月:駅舎の改修工事が完了[2][5]。
- 2017年(平成29年)
駅名の由来
編集開業当時、田川郡採銅所村に所在したことによる。
駅構造
編集単式ホーム2面2線を有する地上駅[2]。1・2番線共に双方向への出発信号機、両方向へ進入できる場内信号機が設置されており、臨時列車の折り返しなどで使用されている。営業列車は原則左側通行となっている。かつては2面3線であったが、中線である2番線は廃止されている[2]。無人駅[2]で自動券売機が設置されている。
開業以来の駅舎が、地元の香春町管理で改修を受けて使用され続けている[1]。かつての駅長室・宿直室などが、「第二待合室」と称して、香春町の移住・交流拠点として使用されている[9][10]。
のりば
編集のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | 日田彦山線 | 下り | 田川後藤寺・添田方面 |
2 | 上り | 城野・小倉方面 |
駅周辺
編集採銅所集落の中心部に位置しており周辺は民家が多い。採銅所は香春町北部の山間部にある大字で、地名はこの駅の周辺で銅を採掘していたことに由来するとされる[2]。1956年までは採銅所村という独立した自治体であった(参照:田川郡#沿革)。
駅の約400m東側を国道322号が日田彦山線に並行する形で通っている他、駅の南東にある金辺橋北交差点は福岡県道64号苅田採銅所線の終点となっている。
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e 荒木俊雄(2015年4月1日). “採銅所駅:きょう開業100周年 第二金辺川橋梁ライトアップ JR日田彦山線”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 『週刊JR全駅・全車両基地』第07号、朝日新聞出版、2012年9月23日、11,26。
- ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、764頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b 「補修工事進むJR採銅所駅 レトロ調 7月完工 香春町」『西日本新聞』西日本新聞社、2011年5月25日、朝刊、24面。
- ^ a b 「香春町の採銅所駅 駅舎改修工事完工 JR日田彦山線」『西日本新聞』西日本新聞社、2011年7月10日、朝刊、32面。
- ^ 「JR採銅所駅舎保存、香春町が有形文化財に」『読売新聞 九州発』2011年5月24日。オリジナルの2011年9月20日時点におけるアーカイブ。2021年12月24日閲覧。、
- ^ 「JR採銅所駅舎往時の姿に、香春町の補修工事完工」『読売新聞 九州発』2011年7月13日。オリジナルの2012年6月28日時点におけるアーカイブ。2021年12月24日閲覧。
- ^ 「改修工事、町文化財指定祝う JR採銅所駅の碑除幕 香春町 保存会が建立」『西日本新聞』西日本新聞社、2011年10月24日、朝刊、22面。
- ^ a b c d “第二待合室:移住・交流に 採銅所駅舎を改修、香春町が拠点活用 オープニング記念式典で町長「全国へ宣伝する場に」 /福岡”. 毎日新聞筑豊版 (2017年5月31日). 2017年5月31日閲覧。
- ^ a b c d 「第二待合室:移住・交流に 採銅所駅舎を改修、香春町が拠点活用 オープニング記念式典で町長「全国へ宣伝する場に」」『毎日新聞』毎日新聞社、2017年5月31日、地方版/福岡、21面。
- ^ 「日本国有鉄道公示第421号」『官報』1971年10月19日。
- ^ 「通報 ●東佐賀駅ほか15駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1971年10月19日、4面。
関連項目
編集外部リンク
編集- 採銅所駅(駅情報) - 九州旅客鉄道