押し出し (相撲)
相撲の決まり手
押し出し(おしだし)とは、相撲の決まり手の一つである。相手の胸や喉、腋を押し、土俵の外に出す技。寄り切りと並んで最も基本的な技のひとつ。相手が倒れれば押し倒しになる。まわしをつかんでいても体を密着させずに腕を伸ばして攻めれば押し出しになる[1]。
まわしを取って押した場合にも、「土俵際ではまわしを離して押せ」との実践訓があり、これに従えば押し出しになる。
少なくとも幕内取組の場合、寄り切りに次いで出現頻度が高い決まり手である。
得意とする力士
編集押し切り
編集現在公式の決まり手の名称としては採用されていないが、現在公式の決まり手の押し出しに含まれるものの一部について、古くは「押し切り(おしきり)」として区別されたものがあった。本来の押し出しと押し切りの両者の違いは次の通り。
- 本来の押し出し - 相手が堪える間もなく土俵外に出た場合。
- 押し切り - 相手が土俵際でしばらく堪えるのを土俵外に出した場合。
公式決まり手制定以前において、「押し切り」として報道・記録された取組は非常に多いので、ここでは双葉山が横綱時代に「押し切り」で白星を記録した取組のみを例示する。
押し放し
編集これも現在公式の決まり手の名称としては採用されていないが、公式決まり手制定以前は、押し出し・押し切りの他、突き出しに対する突き放しに類する押し技の決まり手として、「押し放し(おしはなし)」という決まり手がマスコミにより報道されたこともあった。押し放しが記録された取組は次の通り。
脚注
編集- ^ 『大相撲ジャーナル』2017年7月号 p74