二つの関数の組f 、g に対して、
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で定義される二項演算を広田微分と呼ぶ。また演算子Dxを広田のD-演算子と呼ぶ。
より一般的には、多変数関数の二つの組f (x, y, z, … ) 、g (x, y, z,… ) に対して、
高階の広田微分が
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で定義される。
実際の計算例は次のようになる。
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広田微分を作用させた結果において、各項は二つの関数の導関数について、どちらも一次式の形になっており、これを双線形形式(bilinear form)と呼ぶ。また、広田微分を用いて、双線形形式に帰着させることを双線形化と呼ぶ。
- 基本的性質
- 広田微分は次の性質を満たす。
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- F (Dt, Dx)をDt, Dxの多項式とすると
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- 広田微分はヤコビの恒等式を満たす。
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- 広田良吾 『直接法によるソリトンの数理』 岩波書店、1992年