川瀬慈
日本の文化人類学者
川瀬慈(かわせ いつし、1977年 - )は、日本の文化人類学者、国立民族学博物館・総合研究大学院大学教授。
人物情報 | |
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生誕 | 日本 岐阜県 |
出身校 | 京都大学 |
学問 | |
研究分野 | 映像人類学、アフリカ地域研究 |
研究機関 |
国立民族学博物館 総合研究大学院大学 |
学位 |
博士(地域研究)(京都大学)[1] 修士(地域研究)(京都大学) |
学会 |
日本文化人類学会 アフリカ学会 |
主な受賞歴 | サントリー学芸賞 |
公式サイト | |
日本語公式サイト | |
脚注 |
人物・来歴
編集岐阜県生まれ。2010年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員PD、日本学術振興会海外特別研究員(マンチェスター大学グラナダ映像人類学センター)を経て、2012年国立民族学博物館文化資源研究センター助教、2017年国立民族学博物館人類基礎理論研究部准教授。2024年国立民族学博物館学術資源研究開発センター教授。客員教授としてハンブルグ大学(Hiob Ludolf Guest Professor, 2013年)、ブレーメン大学(2014年、2016年)、山東大学(2016年)、アジスアベバ大学(2018年)等で教鞭を執る。専門は映像人類学、アフリカ地域研究[3]。
エチオピアの楽師、吟遊詩人の人類学研究に基づき、詩、小説、映画、パフォーマンス等、既存の学問の枠組みにとらわれない創作活動を行う。制作した映像作品は、各国の主要な民族誌映画祭において公開されてきた。主な映像作品に『Room 11, Ethiopia Hotel』、『僕らの時代は』、『ラリベロッチ-終わりなき祝福を生きる-』、『精霊の馬』、『吟遊詩人 ー声の饗宴ー』がある。2022年より毎日放送番組審議会委員。
著書
編集単著
編集- 『ストリートの精霊たち』(世界思想社、2018年)英訳版 Mischief of the Gods: Tales from the Ethiopian Streets, Awai Books, 2023
- 『エチオピア高原の吟遊詩人 うたに生きる者たち』(音楽之友社、2020年)
- 『叡智の鳥』(Tombac/インスクリプト、2021年)
- 『私の中の野生』(本屋B&B デジタルリトルプレス、2021年)
- 『見晴らしのよい時間』(赤々舎、2024)
- 『エチオジャズへの蛇行』(音楽之友社、2024年)
編著
編集- 『見る、撮る、魅せるアジア・アフリカ! 映像人類学の新地平』北村皆雄、新井一寛共編著(新宿書房、2006年)
- 『フィールド映像術』(FENICS100万人のフィールドワーカーシリーズ)分藤大翼、村尾静二共編著(古今書院、2015年)
- 『アフリカン・ポップス!―文化人類学からみる魅惑の音楽世界』鈴木裕之共編著(明石書店、2015年)
- 『あふりこ ― フィクションの重奏/偏在するアフリカ』編著(新曜社、2019年)
- 『音楽の未明からの思考 ミュージッキングを超えて』野澤豊一共編著(アルテスパブリッシング、2021年)
- 『拡張するイメージ 人類学とアートの境界なき探究』藤田瑞穂、村津蘭共編著(亜紀書房、2023年)
- 『吟遊詩人の世界』(国立民族学博物館特別展図録) 編著(河出書房新社、2024年)
受賞歴
編集- 2008年、イタリア・サルデーニャ国際民族誌映画祭「最も革新的な映画賞」、『Room 11, Ethiopia Hotel』
- 2013年、第19回日本ナイル・エチオピア学会高島賞
- 2019年、第6回鉄犬ヘテロトピア文学賞、『ストリートの精霊たち』
- 2021年、第36回大同生命地域研究奨励賞
- 2021年、第43回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)、『エチオピア高原の吟遊詩人 うたに生きる者たち』
- 2022年、第11回梅棹忠夫・山と探検文学賞、『エチオピア高原の吟遊詩人 うたに生きる者たち』
- 2022年、東京ドキュメンタリー映画祭 人類学・民俗映像部門コンペティション 準グランプリ、『吟遊詩人 ー声の饗宴ー』
外部リンク
編集脚注
編集- ^ 川瀬慈「アフリカにおける創発的な映像表象の地域研究」京都大学甲第15501号, 2010年3月23日
- ^ 川瀬 慈 (Itsushi Kawase) - マイポータル - researchmap
- ^ 外部リンク参照