嵌頓包茎
嵌頓包茎(かんとんほうけい、英:paraphimosis[1]、独:Paraphimose[2])とは真性包茎ないし包皮輪(包皮口)が狭小な仮性包茎でありながら包皮を無理に翻転させたときに起きうる、露出した亀頭が狭い包皮輪に絞扼されて包皮が戻らなくなった状態である[3]。 包皮輪に冠状溝部を絞扼された亀頭が血行障害により赤紫色に腫脹し[4]、包皮が正しい位置に戻るのを妨げるとともに痛みを伴う[3][5]。放置しておくと、最悪の場合壊死に至る医学的緊急性の高い状態である[5]。
嵌頓包茎 | |
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概要 | |
診療科 | 泌尿器科学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | N47 |
治療
編集絞扼が起こった際には速やかに用手整復を試みる[3][5]。不可能なら、腫脹部を消毒後注射針で数箇所刺して滲出液を圧出して腫脹を取り除いた後再び用手整復を試みる。用手整復で戻らないときは包皮背面切開術を要する[3][5]。浮腫が引いた後、再発防止のため環状切除術を行うこともある[3][5]。
出典
編集- ^ Phimosis and Paraphimosis - Genitourinary Disorders - MSD Manual Professional Edition(英語) MSD Manual Professional Version 2021年5月14日閲覧
- ^ Phimose und Paraphimose - Urogenitaltrakt - MSD Manual Profi-Ausgabe(ドイツ語) MSD Manual Profi-Ausgabe 2021年5月14日閲覧
- ^ a b c d e 嵌頓包茎について | メディカルノート メディカルノート 2021年5月14日閲覧
- ^ 関戸 哲利 (編集主幹), 中島 耕一 (編), 永尾 光一 (編), 鈴木啓悦 (編), 高波眞佐治 (編), 宍戸清一郎 (編)『泌尿器科グリーンノート』中外医学社、398頁。ISBN 978-4-49-806-430-0。
- ^ a b c d e 包茎および嵌頓包茎 - 03. 泌尿器疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版 MSDマニュアル プロフェッショナル版 2021年5月14日閲覧
参考資料
編集- 岡島 重孝 (著, 監修), 服部 光男 (監修)『新版ホームメディカ家庭医学大事典』小学館。ISBN 978-4-09-304-504-9。
- "嵌頓包茎". 南山堂医学大事典. 南山堂. 1990. p. 366. ISBN 4-525-01027-4。
- 後藤稠他, ed. (1996). "嵌頓包茎". 最新 医学大辞典. 医歯薬出版株式会社. p. 321. ISBN 4-263-20825-0。