岩村秀
岩村 秀(いわむら ひいず、1934年12月17日 - )は、日本の化学者。専門は、有機化学。有機磁性体の開発[1]や、分子機械の先駆的な研究[2]などで知られる。学位は、理学博士(東京大学・1962年)。分子科学研究所名誉教授、東京大学名誉教授、九州大学名誉教授、日本大学大学理工学部客員教授。紫綬褒章・瑞宝中綬章受章。
岩村 秀 | |
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生誕 | 1934年12月17日(90歳) |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 有機化学 |
出身校 | 東京大学 |
主な業績 |
有機磁性体 分子機械 |
主な受賞歴 | 本文参照 |
プロジェクト:人物伝 |
学歴
編集- 宮崎大学教育文化学部附属小学校・中学校卒業
- 1953年 宮崎県立宮崎大宮高等学校卒業
- 1957年 東京大学理学部卒業
- 1962年 東京大学大学院化学系研究科化学専門課程博士課程修了[3]
- 東京大学より理学博士の学位を取得。学位論文の題は「「水酸基とπ電子の分子内相互作用の研究」。
職歴
編集- 1962年 東京大学理学部助手
- 1966年 東京大学理学部講師
- 1970年 東京大学理学部助教授
- 1977年 分子科学研究所教授
- 1983年 名古屋大学工学部教授(1985年まで併任)
- 1987年 東京大学理学部教授(1995年まで)
- 1994年 九州大学有機化学基礎教育研究センター教授(1995年よりセンター長)
- 1998年 大学評価・学位授与機構教授
- 1999年 大学評価・学位授与機構学位審査会委員長(2012年まで)
- 2000年 放送大学教養学部教授(2001年より東京文教学習センター所長)
- 2000年 日本学術会議(第18、19期)正会員、(第20、21期)連携会員(2011年まで)
- 2001年 ㈳日本化学会会長(2002年まで)
- 2005年 日本大学大学院総合科学研究科教授
- 2007年 ㈳日本化学連合初代会長(2008年まで)
- 2010年 日本大学理工学部教授
受賞歴
編集叙位・叙勲
編集業績・論文・著書
編集- 岩村 秀、野依良治、中井 武、北川勳 編、「大学院 有機化学(上、中,下)」、講談社1988年、 ISBN:978-4-06-153302-8,978-4-06- 153303-5、978-4-06-153304-2.
脚注
編集- ^ 有機磁性体の研究:1984年に、多数の2p不対電子をもつ炭化水素ポリカルベンを各種合成し、その常磁性磁気モーメントが3d電子5個をもつFe(Ⅲ)塩及び4f電子を7個持つGd(Ⅲ)塩を凌駕し得ることを実証した。またラジカルを配位子とする磁性金属イオンの3次元錯体ポリマーが転移温度47Kのフェロ磁性体となることを示した。これら錯体の中には、光照射で磁性を制御することができるものもある。
H. Iwamura, “What role has organic chemistry played in the development of molecule-based magnets?”, Polyhedron 66 (2013) 3–14.
H. Iwamura, “High-spin organic molecules and spin alignment in organic molecular assemblies”, Adv. Phys. Org. Chem. 26 (1990) 179-253. - ^ 分子歯車の研究: 傘歯車の形をした有機分子を設計合成し、歯車が噛み合った分子内運動が溶液中では迅速に起こっており、しかも噛み合わせがミスを起こさないことを様々な実験で証明し、分子機械の先鞭をつけた。
H. Iwamura and K. Mislow, “Stereochemical Consequences of Dynamic Gearing”, Acc. Chem. Res., 21 (1988) 175-182. - ^ 博士論文書誌データベース
- ^ “平成22年春の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. p. 3 (2010年4月29日). 2010年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月20日閲覧。
外部リンク
編集- Prof. Emeritus Hiizu Iwamura awarded the Order of the Sacred Treasure, Gold Rays with Neck Ribbon
- ICMM 2O12 Olivier Kahn Lecture
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