岡田喜秋
日本の紀行作家
経歴・人物
編集東京府出身[1]。旧制芝中学校卒業後、旧制松本高等学校[1]文科乙類、1947年東北大学経済学部卒業[1]。大学時代より紀行文を発表していた。
1947年に日本交通公社へ入社[1]。月刊誌『旅』編集記者を務め、日本各地を取材して数多くの紀行文や記事を執筆した。執筆した記事が河上徹太郎らに認められ、風土・人物観察を取り入れた紀行文を多く残した。1959年から1971年までの12年間は『旅』編集長を務めた[1]。日本交通公社退職後、1983年から1999年まで、横浜商科大学教授を務めた[2]。
主な著書
編集- 『こころの山 こころの旅』(千代田書院、1953年)
- 『秘められた旅路 ローカル線をめぐる』(万紀書房、1956年)
- 『作家と風土』(築地書館、1956年)
- 『山の奥岬の果て』(創元社、1958年)
- 『週末旅行 秋の旅路を探る』(東京創元社、1958年)
- 『山の讃歌』(朋文堂、1959年)
- 『日本の秘境』(創元社、1960年)
- 『若い日の旅路』(青春出版社(青春新書)、1961年)
- 『思索の旅路』(大和書房、1966年、のち中公文庫)
- 『日本の旅情』(中日新聞東京本社東京新聞出版局、1968年)
- 『秘話ある山河』(日本交通公社、1970年、のち平凡社ライブラリー)
- 『旅と人生の出会い』(大和書房、1972年)
- 『自然と旅の原点』(PHP研究所、1972年)
- 『青春の山想 山岳名著シリーズ』(二見書房、1974年)
- 『山村を歩く』(河出書房新社、1974年、のち河出文庫)
- 『旅について』(講談社現代新書、1975年)
- 『空と大地の黙示 作家と風土』(西澤書店、1976年)
- 『旅の発見』(玉川大学出版会、1977年)
- 『よろこびの山 かなしみの山』(知性社、1977年)
- 『すべてふるさと』(中央公論社、1977年、のち中公文庫)
- 『私の文章作法』(ぎょうせい、1978年)
- 『旅に出る日』(中央公論社中公文庫、1979年)
- 『旅の木の実』(文化出版局、1981年)
- 『旅するこころ』(講談社文庫、1981年)
- 『心にふれあう自然』(文化出版局、1981年)
- 『旅情を感じるとき 岡田喜秋旅の発見』(河出書房新社、1982年)
- 『山里にひかれて』(河出書房新社、1983年)
- 『岡田喜秋 旅情百景』(河出書房新社、1983年)
- 『旅情百景』(河出書房、1983年、のち河出文庫)
- 『心にのこる風景』(河出書房新社。1984年)
- 『旅する作家たち』(牧羊社、1986年)
- 『町並み 歴史・美術ガイド』(みずうみ書房、1986年)
- 『橋づくし 歴史・美術ガイド』(みずうみ書房、1987年)
- 『性人秘仏 歴史・美術ガイド』(みずうみ書房、1987年)
- 『旅のあとさき』(牧羊社、1988年)
- 『旅人・曽良と芭蕉』(河出書房新社、1991年)
- 『歴史のなかの旅人たち』(玉川大学出版部、1992年)
- 『よみがえる旅心』(日本文芸社、1992年)
- 『木を見て森を知る』(講談社、1994年)
- 『旅に学ぶ』(玉川大学出版部、1996年)
- 『旅する愉しみ』(ほるぷ出版、1998年)【第24回交通図書賞受賞】
- 『自然に学ぶ』(玉川大学出版部、2001年)
- 『雪舟の旅路』(秀作社出版、2002年)
- 『人生の旅人・啄木』(秀作社出版、2012年)
- 『旅に生きて八十八年』(河出書房新社、2014年)
脚注
編集- ^ a b c d e “雑誌『旅』の名編集長だった岡田喜秋氏による紀行文の名作を、「秘境ブーム」の今、ヤマケイ文庫『定本 日本の秘境』として復刊。 | 山と溪谷社 新着情報 | 山と溪谷社”. www.yamakei.co.jp. 2021年10月5日閲覧。
- ^ 大学通信,大学プレスセンター. “横浜商科大学が4月26日に作家・岡田喜秋氏講演会「米寿までの旅ごころ」を開催――2016年の開学50周年を記念”. 大学プレスセンター. 2021年10月5日閲覧。
参考文献
編集- 荻上悦子著『春寂寥 旧制松本高等学校人物誌』 2008年