山内一典

日本のゲームクリエイター

山内 一典(やまうち かずのり、1967年8月5日 - )は、日本のゲームクリエイター。ゲーム制作会社ポリフォニー・デジタルの設立者で代表。

やまうち かずのり

山内 一典
2015年
生誕 (1967-08-05) 1967年8月5日(57歳)
日本の旗 日本 千葉県柏市
職業 ゲームクリエイターレーシングドライバー
著名な実績グランツーリスモシリーズ』の制作
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人物

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全世界で累計8000万本以上の売上を記録しているゲームソフトグランツーリスモシリーズ」の発案者兼プロデューサー。現在はポリフォニー・デジタルの代表取締役プレジデント。2001年より日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務める。代表作は他に「モータートゥーン・グランプリシリーズ」「オメガブースト」「ツーリスト・トロフィー」など。PS3で2006年12月24日に無料配信されたグランツーリスモHDでは、ランキング1位に名を連ねた。

「(やり残したことを悔いるあまり)新作を出すたびにストレスがたまる」等と発言するなど、完璧主義者として知られる[1]

2011年現在までの愛車は、ホンダ・S2000日産・フェアレディZポルシェ・911 GT3メルセデス・ベンツ・SL55 AMGフォード・GT日産・GT-Rなど。この内、S2000はグランツーリスモ2、フォードGTはグランツーリスモ4、GT-Rはグランツーリスモ5プロローグのパッケージやオープニングにそれぞれ登場している。現在はグランツーリスモTVの取材で新型のフェラーリに試乗したり、GTアカデミー等の企画、モーターショーなどに出向いてのアピールやコラボレーション企画を展開している。

略歴

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幼少時代はかなりの病弱だったとのことで、当時は体育の授業は全て見学で、周囲からは「病弱大魔王」とあだ名されていたほど。当時からスーパーカー消しゴムを集めるなど車への関心は高かったという[2]

中学時代から映画制作に没頭し、その流れでソニー・ミュージックエンタテインメントに就職するが、ソニーグループがPlayStation家庭用ゲーム機市場に参入することになりソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)が設立されると同社への出向を命じられ、以後「モータートゥーン・グランプリ」を皮切りにゲームプロデュース業を手がける。「グランツーリスモ」は元々、山内がSCEIに移って最初に出した企画だったが、当初は「なぜこのゲームを作らせてくれないのか」と事あるごとにSCEIの社内で喧伝していたため、当時のSCEIの社内では「不遜くん」と陰口を叩かれていたという[2]

2009年1月より、オンラインゲーム運営会社であるゲームオンの非常勤顧問に就任した[3]

2023年公開の『グランツーリスモ』実写版においては平岳大が山内役を演じているほか、山内本人も寿司職人役でカメオ出演している。

モータースポーツ歴

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モータースポーツ経験は少ないものの、近年には国外の耐久レースに参戦している。2010年以来、毎年のニュルブルクリンク24時間レースに必ず参戦する。

  • 2009年:VLN(ニュルブルクリンクで開催された4時間耐久レース)第8戦に出場、モータージャーナリストのピーター・ライオン、レーシングドライバーの松田秀士と共に、SP8クラス(市販車無改造クラス)のレクサス・IS Fを駆り、クラス優勝した。(同クラスのエントリー4台)[4][5]
  • 2010年:『ワールド・カー・アワード』の一員として、ニュル24時間に初参戦、昨年と同じくSP8クラスにIS Fで出走し、総合59位、クラス4位で完走した[6]
  • 2011年:シュルツモータースポーツの一員として、SP8Tクラスの日産・GT-Rでニュル24時間に参戦、ニュル24時間初めてのクラス優勝を飾った(同クラスのエントリー2台中完走1台、総合36位)。[7]
  • 2012年:日産本社のGT-R開発チーム(チームGTアカデミー名義)として、引き続き日産・GT-Rでニュル24時間に参戦し、ニュル24時間クラス2勝目を飾った(総合30位)。
  • 2013年:シュルツモータースポーツの一員として、日産・GT-R NISMO GT3でSP9クラスに初参戦クラス22位、総合148位で完走した。
  • 2014年:前年と同じくシュルツモータースポーツの一員として、日産・GT-R NISMO GT3で最上位クラスであるSP9-GT3クラスでクラス11位、総合14位。
  • 2016年:Walkenhorstモータースポーツに加入し、BMW・M6 GT3で最上位クラスのSP9-GT3クラスに参戦、クラス18位、総合22位。

ニュルブルクリンク24時間レース

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チーム コ・ドライバー 使用車両 クラス 周回 総合順位 クラス順位
2010年  ワールド・カー・アワード  松田秀士
 ピーター・ライオン
 オーエン・ミルデンホール
レクサス・IS F SP8 127 59位 4位
2011年  シュルツ・モータースポーツ  トビアス・シュルツ
 ミハエル・シュルツ
 山本泰吉
日産・GT-R SP8T 136 36位 1位
2012年  チームGTアカデミー  トビアス・シュルツ
 ルーカス・オルドネス
 山本泰吉
SP8T 136 30位 1位
2013年  シュルツ・モータースポーツ  ミハエル・シュルツ
 トビアス・シュルツ
 ミハエル・クルム
日産・GT-R NISMO GT3 SP9 48 136位 22位
2014年  ミハエル・シュルツ
 トビアス・シュルツ
 ジョルダン・トレッソン
SP9 147 14位 11位
2016年  Walkenhorst Motorsport  マティアス・ヘンコラ
 トニー・リチャードソン
 マックス・サンドリッター
BMW・M6 GT3 SP9 121 22位 18位

作品一覧

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マルチファンクションディスプレイの開発に参加

脚注

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  1. ^ Gran Turismo’s creator takes a fifth stab at a perfect racing game
  2. ^ a b おごってジャンケン隊」(現代洋子小学館)第5巻・pp.17 - 22
  3. ^ *顧問就任のお知らせ(PDFファイル)
  4. ^ *山内一典がニュル4時間耐久レースでクラス優勝 Archived 2009年9月25日, at the Wayback Machine.
  5. ^ *VLNシリーズ第8戦の公式リザルト(英語サイト)
  6. ^ *山内一典がニュル24時間レースに初参戦・クラス4位でフィニッシュ
  7. ^ ニュル24時間:マンタイが2年ぶり優勝を果たす - オートスポーツWEB・2011年6月27日

関連項目

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外部リンク

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