小沼文彦
人物・来歴
編集埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。慶應義塾大学予科から文学部卒業。 予科時代に『罪と罰』を読んで感銘を受け、卒業後、ロシア語ができないままソ連に留学。 その後政府留学生として、1943年にブルガリア首都ソフィアのソフィア大学ロシア文学科を卒業。 敗戦後の一時期、ソ連に抑留され、約10年間外地に在住、帰国を共にした前夫人・菊池節子は、杉原千畝の義妹(姉幸子が夫人)。
著書
編集- 「ドストエフスキー全集 別巻 ドストエフスキー研究」(筑摩書房) 1970。編者の一人
翻訳
編集- 『ガルシン選集』全4巻(ガルシン、世界文学社) 1947 - 1949
- 『ガルシン傑作集』(ガルシン、新潮文庫) 1951
- 『貴族の巣』(トゥルゲーニエフ、岩波文庫) 1952
- 『初恋・片恋』(トウルゲーニェフ、角川文庫) 1952、のち改版
- 『悲恋』(トウルゲーニェフ、早川書房) 1953
- 『隊長ブーリバ』(ゴーゴリ、筑摩書房) 1956
- 『苦悩の中をゆく』(アレクセイ・ニコライヴィッチ・トルストイ、角川文庫) 1957
- 『テンペスト』(プーシキン、三笠書房) 1959
- 『戦争と平和』縮約版 上・下(トルストイ、旺文社文庫)1965 - 1967
- 『大尉の娘 他 ビエールキン物語』(プーシキン、旺文社文庫) 1966
- 『赤い花・信号 他4編』(ガルシン、旺文社文庫) 1968
- 『スペードの女王』(プーシキン、旺文社文庫) 1969
- 『トルストイの言葉 人生の知恵』(編訳、彌生書房) 1973、新版1997
- 『人は何によって生きているか』(トルストイ、女子パウロ会) 1975、新版1993
- 『火をそのままにしておくと - 消せなくなる トルストイ民話集』(女子パウロ会) 1977
- 『ドストエフスキーの信仰』(A・ボイス=ギブソン、広瀬良一共訳、ヨルダン社) 1979
- 『ことばの日めくり』(トルストイ、編訳、女子パウロ会) 1980
- 『ドストエフスキーの「大審問官」』(J・S・ワッサーマン、冷牟田幸子共訳、ヨルダン社) 1981
- 『トルストイ コンパクト評伝シリーズ』(H・ギフォード、広瀬良一共訳、教文館) 1993
ドストエフスキー
編集- 『虐げられた人々』(ドストエフスキイ、三笠書房) 1950。岩波文庫 上・下 1953
- 『白痴』(ドストエフスキー、新潮文庫) 1951
- 『二重人格』(ドストイェーフスキー、岩波文庫) 1954
- 『罪と罰』抄訳(ドストイェフスキー、三笠書房) 1957
- 『カラマーゾフの兄弟』抄訳(ドストイェフスキー、三笠書房) 1958
- 『白夜』(ドストエフスキー、角川文庫) 1958、のち改版
- 『地下生活者の手記』(ドストエフスキー、筑摩書房、世界文学大系) 1960
- 『罪と罰』(ドストエフスキー、筑摩書房、世界名作全集) 1960
- 『ドストエフスキーの言葉 人生の知恵』(編訳、彌生書房) 1969、新版1997/ユナイテッド・ブックス 2010
- 「ドストエフスキー全集」 第1 - 11巻(筑摩書房) 1962 - 1963
- 「ドストエフスキー全集」 第15 - 17巻(筑摩書房) 1972 - 1975
- 「ドストエフスキー全集」 第12巻(筑摩書房) 1976
- 「ドストエフスキー全集」 第13 - 14巻(筑摩書房) 1980
- 「ドストエフスキー全集」 第18 - 20巻(筑摩書房) 1982 - 1991
- 『ドストエフスキー箴言と省察』(教文館) 1985
- 『ドストエフスキー未公刊ノート』(筑摩書房) 1997
- 『作家の日記』全6巻(ドストエフスキー、ちくま学芸文庫) 1997 - 1998 -「全集」版を改訂
関連項目
編集脚注
編集- ^ cf. デジタル版 日本人名大辞典+Plus