小栗誠治
日本の経済学者
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小栗 誠治(おぐり・せいじ、1947年7月1日 - )は、日本の経済学者。滋賀大学名誉教授[1]。学位は、博士(経済学)(滋賀大学・2021年)[2]。元日本銀行佐賀事務所長[3]。
来歴
編集佐賀県相知町(現唐津市)に生まれる。1966年3月、佐賀県立唐津東高等学校卒業。1971年3月、一橋大学経済学部卒業。大学では荒憲治郎ゼミに所属。卒業論文は「資本蓄積の動態理論」。[要出典]1971年4月、日本銀行に入行。同行金融研究所副調査役、調査統計局副調査役、政策委員会室調査役、考査局調査役、業務局決済業務課長・国債業務課長、1993年5月から2年間、日本資産流動化研究所調査部長[3]、1995年5月日本銀行佐賀事務所長に就任、1998年1月 日本銀行金融研究所に勤務[3]。1998年4月滋賀大学経済学部助教授に就任、同大学経済学部教授、副学長[いつ?]、国立大学法人化に伴い2004年4月から同年6月まで理事・副学長を務めた[3]。2005年4月から2005年9月までロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)にて在外研究[3]。2013年滋賀大学名誉教授。2021年3月、論文「中央銀行の本質とは何かー中央銀行論の再構築をめざして」で滋賀大学より博士(経済学)の学位を取得[2]。
専門は、セントラル・バンキング論、金融政策論。
著書
編集- 『中央銀行論―セントラル・バンキングの本質を求めて』 知泉書館、2022年12月、ISBN 9784862853769.
- 『現代日本のセントラル・バンキング―金融経済環境の変化と日本銀行』滋賀大学経済学部研究叢書第30号、1998年12月.
論文
編集- 「中央銀行通貨を巡るいくつかの誤解-中央銀行の本質を探る観点から-」『彦根論叢』第438号、2024年1月.
- 「中央銀行の本質を再考するー中央銀行の公共性、銀行性、独立性および一般原則」『彦根論 叢』第417号、2018年9月.
- 「中央銀行の債務構造と財務の健全性―銀行券、準備預金および自己資本―」『彦根論叢』第414号、2017年12月.
- 「日本銀行の独立性再考―法的位置付けと新しい挑戦―」『彦根論叢』第411号、2017年2月.
- 「『最後の貸し手』機能と現代のセントラル・バンキング―バジョットを再考し、中央銀行の本質を考える―」『拓殖大学論集 政治・経済・法律研究』第19巻第1号、2016年9月.
- 「銀行券、シーニョレッジの本質とその会計的把握」『彦根論叢』第405号、2015年9月.
- 「政府紙幣の本質について―中央銀行券との比較を中心に―」『彦根論叢』第390号、2011年12月.
- 「中央銀行券の債務性と政府紙幣の特質に関する研究」滋賀大学経済学部Working Paper No.126、2010年3月.
- 「セントラル・バンキングの一般原則―イングランド銀行副総裁、サー・アーネスト・マスグレイブ・ハーヴェイの『中央銀行』(1927年)を中心に―」『彦根論叢』第374号、2008年7月.
- 「セントラル・バンキングとシーニョレッジ」『滋賀大学経済学部研究年報』第13巻、2006年12月.
- 「セントラル・バンキング原論は可能か?―LSEでの模索」滋賀大学経済経営研究所ニュースレター第3号、2005年7月.
- 「IT革命下における金融システムの変貌」科学研究費研究成果報告書/研究代表者 小栗誠治/分担研究者 中野桂・丸茂俊彦、2004年5月.
- 「金融リスクと中央銀行の役割」『リスク時代の経済運営と企業経営』滋賀大学経済学部リスク研究センター、2004年3月.
- 「システミック・リスクと中央銀行の『最後の貸し手』機能」『彦根論叢』第342号、2003年6月.
- 「バジョット再考―中央銀行の『最後の貸し手』機能―」『彦根論叢』第332号、2001年10月.
- 「中央銀行のシーニョレッジ、利益処分、資本」『滋賀大学経済学部研究年報』第7巻、2000年12月.
- 「中央銀行の『最後の貸し手』機能―新日本銀行法における位置付けと発動原則の検討を中心に―」『彦根論叢』第321号、1999年11月.
- 「日本の金融市場と金融調節」『彦根論叢』第315号、1998年11月.
- 「準備預金制度の再検討―マネーサプライおよびマネーマーケット金利の短期的安定性と所要準備計算方式―」『金融学会報告57』金融学会編、1983年9月.
- “Money Market Stability Under Alternative Reserve Requirement Rules” Hitotsubashi Journal of Economics,Vol.23 no.1、堀内昭義氏との共著、1982年6月.
- 「貨幣と経済活動」『にちぎん』通巻第202号、日本銀行懸賞論文入選、1971年10月.
参考文献
編集- 西川元彦『中央銀行―セントラル・バンキングの歴史と理論』東洋経済新報社、1984年3月、ISBN 9784492681343.
- 白川方明『中央銀行ーセントラルバンカーの経験した39年』東洋経済新報社、2018年10月、ISBN 9784492654859.
- Bagehot, W. Lombard Street: A Description of the Money Market、London: H.S. King、1873年(邦訳:『ロンバード街―金融市場の解説』ウォルター・バジョット著、久保恵美子訳、日経BP社、2011年1月、ISBN 9784822248307).
- 塩野宏監修・日本銀行金融研究所「公法的観点からみた中央銀行についての研究会」編『日本銀行の法的性格―新日銀法を踏まえて―』弘文堂、2001年6月、ISBN 4335312016.
- 梅田雅信『日銀の政策形成ー「議事録」等にみる、政策判断の動機と整合性』東洋経済新報社、2011年3月、ISBN 9784492654415.
- 上川龍之進『日本銀行と政治ー金融政策決定の軌跡 (中公新書)』中央公論新社、2014年10月、ISBN 9784121022875.
脚注
編集- ^ 名誉教授・名誉博士 滋賀大学 2024年1月現在 2024年3月閲覧
- ^ a b 博士論文 小栗誠治著「中央銀行の本質とは何か : 中央銀行論の再構築をめざして」 国立国会図書館サーチ 2024年4月16日閲覧
- ^ a b c d e 小栗誠治教授 略歴と業績 2024年3月閲覧
外部リンク
編集- “日本銀行の独立性とは何ですか? - 教えて!にちぎん”. 日本銀行(Bank of Japan). 2023年4月29日閲覧。
- “中央銀行制度の改革. 一開かれた独立性を求めて”. 日本銀行(Bank of Japan). 2023年4月29日閲覧。
- 春井久志 (2019年6月). “中央銀行の独立性:再々考 ―新日本銀行法施行後の20年”. 日本証券経済研究所 証券経済研究 第106号. 2023年4月29日閲覧。
- 高橋 亘 (2022年10月14日). “中央銀行の独立性と「この国のかたち」~中央銀行の協業的独立性の提案~”. ニッセイ基礎研究所. 2023年4月29日閲覧。
- 高橋 亘 (2013年3月13日). “中央銀行制度改革の政治経済的分析(試論)”. 神戸大学経済経営研究所. 2023年4月29日閲覧。