宝仙学園短期大学
廃止された大学
宝仙学園短期大学(ほうせんがくえんたんきだいがく、英語: Hosen Gakuen College)は、東京都中野区中央2-33-26[注釈 1]に本部を置いていた日本の私立大学である。1951年に設置され、2010年に廃止された。大学の略称は宝短。
宝仙学園短期大学 | |
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大学設置 | 1951年 |
創立 | 1935年 |
廃止 | 2010年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人宝仙学園 |
本部所在地 | 東京都中野区中央2-33-26[注釈 1] |
キャンパス | 中野(東京都中野区) |
学部 | 保育学科[注 1] |
研究科 | 専攻科保育専攻[注 2] |
概観
編集大学全体
編集- 東京都中野区に所在した日本の私立短期大学で、設置主体は学校法人宝仙学園[注 3]。
- 1935年に設立した仏教保育協会保姆養成所を源流とし、その伝統を継承して仏教思想をベースとした教育を受け継いで、1951年に短期大学として開学。学科体制は最大で本科2学科、専攻科2専攻であった。
- 2008年度の入学生を最後に[注釈 2]、2010年に短期大学としての使命を終える[注釈 3]。
建学の精神(校訓・理念・学是)
編集- 宝仙学園短期大学の教育理念は、「人間として成長することから」・「少人数制教育を母胎に」となっていた。
教育および研究
編集- 宝仙学園短期大学に設置されている保育学科は、1935年に前身の仏教保育協会保姆養成所が設立されて以来、長い歴史と仏教思想をベースに少数グループによる人間的なふれあいを大切にした保育者養成が行われていた。保姆養成所時代を合わせると、保育者養成所としては東京で最古の歴史をもっていた。キャンパス内には附属の幼稚園があり、充実した「教育実習」が行われている。また、児童福祉施設、保育実習は地域の施設・園と連携して行われ、即戦力となる保育の実践力を培っていた。1年次には富山県南砺市(旧・富山県東礪波郡利賀村)において「利賀村移動授業」が行われていた。これは、教員と学生が共同生活を通し豊かな人間性と積極性を身につける体験・実践授業であり、2005年度文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」に選定されていた。生活文化教育・実践教育・表現教育・国際理解教育が重視されていた。
学風および特色
編集- 保育学科では、韓国との国際交流、富山県南砺市において「利賀村移動授業」が行われていた。
沿革
編集- 1929年
- 中野高等女学校設立。
- 1935年
- 前身となる仏教保育協会保姆養成所設立。
- 1944年
- 仏教保育協会保姆養成所を中野保姆養成所に改称。
- 1946年
- 中野保姆養成所を中野高等保育学校と改称。
- 1951年
- 1954年
- 1964年
- 1965年
- 1967年
- 1985年
- 1986年
- 1987年
- 1992年
- 1993年
- 1997年
- 1998年
- 1999年
- 2001年
- 2005年
- 特色ある大学教育支援プログラムに保育学科の「利賀村移動授業」が選定される[29]。
- 2006年
- 2007年
- 特色ある大学教育支援プログラムに保育学科の「保育者養成における平和教育-韓国保育研修-」が選定される[34]。
- 2008年
- 2010年
基礎データ
編集所在地
編集- 東京都中野区中央2-33-26[注釈 1]
当時の交通アクセス
編集- 関東バス「中野一丁目」バス停で下車するのが最も便利である。JR中央本線および総武本線中野駅から「新宿西口」行きを利用するのが良い。京王バス「中野坂上経由渋谷」行を利用することもできる。
- JR中央本線・総武本線東中野駅からでも利用できるが、徒歩で約 15分はかかるくらいの道程がある。
- 地下鉄を利用する場合には、東京地下鉄丸ノ内線・都営地下鉄大江戸線中野坂上駅で下車するのが最も便利だが、下車後10分程度は歩かなければならないくらいの距離がある。
象徴
編集教育および研究
編集組織
編集学科
編集- 保育学科 入学定員60名[注 14]
- 1935年に前身の仏教保育協会保姆養成所が設立されて以来、長い歴史と仏教思想をベースに、少数グループによる人間的なふれあいを大切にした保育者養成が行われている。仏教保育協会保姆養成所時代を合わせると、保育者の養成所としては東京で最も古い歴史をもっている。キャンパス内には附属の幼稚園があり、充実した教育実習が行われている。また、児童福祉施設、保育所実習は地域の施設・園と連携して行われ、即戦力となる保育の実践力を培っている。1年次には富山県南砺市において「利賀村移動授業」が行われている。これは、教員と学生が共同生活を通し豊かな人間性と積極性を身につける体験・実践授業であり、2005年度文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」に選定された。また、2007年度には、同じく「特色ある大学教育支援プログラム」に保育者養成における平和教育-韓国保育研修-」が選定された。この保育学科の教育の理念は、こども教育宝仙大学に引き継がれることになっている。
- 少人数制による実践能力の育成
- 卒業と同時に幼稚園教員免許・保育士資格の両方を取得
- 450時間を超える実習体験
- 幼稚園教諭・保育士・専攻科における児童厚生員の育成
- 幼稚園・保育園・施設に高い就職率
- 造形芸術学科 入学定員60名[注 15]
- プロとして通用する知識と技術を2年間で学生に伝授する事を目標に、10のコースに細分化して専門教育を行っていた。少人数制による教育で、ほぼマンツーマンに近い教育を実践。短期大学でありながら4年制大学に匹敵する実技時間数のカリキュラムが組まれていた。2006年に募集を最後とし、2008年に廃止されている。廃止についての説明が不十分であるとの不満を持つ卒業生もいた。造形芸術学科が掲げる5つの特色は以下の通りとなっていた。
- 個人カリキュラムとマンツーマン教育
- 「イントロワーク」で自分再発見
- 造形世界に対応する10の専門コース
- 充実した環境・設備をベースに実技中心教育
- インターネットで就職活動・少人数制による実践能力の育成
専攻科
編集- 保育専攻 入学定員20名[39]
- 児童厚生指導員一級資格を目指すための課程。修業年限は昼間部1年制となっていた。
- 造形芸術専攻 入学定員10名[39]
- 大学評価・学位授与機構に認定されていた[25]。
別科
編集- なし
取得資格について
編集教育
編集研究
編集学生生活
編集クラブ活動・サークル活動
編集- 児童文化研究部
- 四ツ葉クラブ
学園祭
編集- 宝仙学園短期大学の学園祭は宝仙祭と呼ばれ、毎年概ね10月に宝仙学園幼稚園、宝仙学園小学校、宝仙学園中学校・高等学校と合同で開催された。文字通り学園祭である。
大学関係者と組織
編集大学関係者組織
編集- 宝仙学園短期大学の同窓会は「あかつき会」と呼ばれている。
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歴代学長
編集著名な出身者
編集施設
編集キャンパス
編集- 1号館
- 3号館
- 4号館
対外関係
編集系列校
編集社会との関わり
編集卒業後の進路について
編集編入学・進学実績
編集- 専攻科
関連項目
編集外部リンク
編集注釈
編集注釈グループ
編集- ^ a b 後身校の現在地。
- ^ a b こども教育宝仙大学への切り替えのため平成21年度より学生の募集を停止[1][2]。
- ^ a b 出典[3][4]。但し、7月30日と記載のある部分もある[5]。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 女のみ
補足
編集- ^ ほか学科も参照のこと。
- ^ ほか専攻科も参照のこと。
- ^ 出典[1][2]。
- ^ 現在の文部科学省。
- ^ 同時に保育科の入学定員を30→60に増員する。右記資料も参照のこと[11]。
- ^ 出典[18]。うち1回生 189[19]
- ^ 出典[20]。
- ^ 学年別の定員及び学生総数は保育科のものを含む
- ^ 学年別の定員及び学生総数は生活芸術科のものを含む。
- ^ 大学評価・学位授与機構に認定[25]。
- ^ 平成19年度より学生の募集を停止[30][31]。
- ^ 2008年3月31日をもって正式に廃止となる[32][33]。
- ^ 出典[35][36]。
- ^ 最終募集となった2008年における体制[32][33]。
- ^ 最終募集となった2006年における体制[37][38]。
出典
編集- ^ a b 文教協会'2009.
- ^ a b 文部科学省高等教育局'2009.
- ^ 文教協会'2011, p. 314.
- ^ 文部科学省高等教育局'2011.
- ^ 文教協会'2011, p. 269.
- ^ 学校法人名簿 昭和32年度より。
- ^ 日本大学大鑑 1980年度版より。
- ^ 短期大学一覧 昭和26年度 (短期大学資料 ; 第3号)より。
- ^ 文部省'54, p. 1377.
- ^ 短期大学一覧 昭和39年度 (短期大学資料)より。
- ^ 短期大学教育 (18)より。
- ^ 文部省'64, p. 28.
- ^ 文部省'65, p. 31.
- ^ 短期大学一覧 昭和42年度 (短期大学資料)より。
- ^ 文部省'85, p. 54.
- ^ 文部省'86, p. 54.
- ^ 文部省'87, p. 56.
- ^ 文部省'92, p. 64.
- ^ 旺文社'1992.9, p. 266.
- ^ 文教協会'1993.
- ^ 文部省'93, p. 66.
- ^ 文教協会'1997.
- ^ 文部省'97, p. 73.
- ^ 文教協会'1998.
- ^ a b 大学改革支援・学位授与機構'2001, p. 14.pdf.
- ^ 文部省'98, p. 64.
- ^ 文部省'99, p. 67.
- ^ 晶文社'2001.4.
- ^ 利賀村移動授業 : 平成17年度文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」選定より。
- ^ 文教協会'2007.
- ^ 文部科学省高等教育局'2007.
- ^ a b 文教協会'2008.
- ^ a b 文部科学省高等教育局'2008.
- ^ 韓国保育研修より。
- ^ 日本私立短期大学協会短期大学広報委員会'1980, p. 147.
- ^ a b c 晶文社'05.
- ^ 文教協会'2006.
- ^ 文部科学省高等教育局'2006.
- ^ a b c 旺文社'2000.05, p. 256.
- ^ 宝仙学園短期大学紀要より。
- ^ 宝仙学園短期大学研究紀要より。
参考文献
編集全国学校総覧
編集- 文部省調査局統計課『全国学校総覧 昭和30年版』青葉書房 。
- 文部省調査局統計課『全国学校総覧 昭和40年版』東京教育研究所 。
- 文部省調査局統計課『全国学校総覧 昭和41年版』東京教育研究所 。
- 文部省『全国学校総覧 昭和61年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 昭和62年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 昭和63年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 1993年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 1994年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 1998年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 1999年版』原書房 。
- 文部省『全国学校総覧 2000年版』原書房 。
全国短期大学高等専門学校一覧
編集- 文部省『全国短期大学高等専門学校一覧 平成5年度』文教協会 。
- 文部省『全国短期大学・高等専門学校一覧 平成9年度』文教協会 。
- 文部省『全国短期大学・高等専門学校一覧 平成10年度』文教協会 。
- 文部科学省『全国短期大学・高等専門学校一覧 平成18年』文教協会 。
- 文部科学省『全国短期大学高等専門学校一覧 平成19年度』文教協会 。
- 文部科学省『全国短期大学高等専門学校一覧 平成20年度』文教協会 。
- 文部科学省『全国短期大学高等専門学校一覧 平成21年度』文教協会 。
- 文部科学省『全国短期大学高等専門学校一覧 平成23年度』文教協会 。
全国短期大学一覧
編集文部科学省
編集- 文部科学省高等教育局『全国短期大学一覧 2006年度』文部科学省高等教育局 。
- 文部科学省高等教育局『全国短期大学一覧 2007年度』文部科学省高等教育局 。
- 文部科学省高等教育局『全国短期大学一覧 2008年度』文部科学省高等教育局 。
- 文部科学省高等教育局『全国短期大学一覧 2009年度』文部科学省高等教育局 。
- 文部科学省高等教育局『全国短期大学一覧 2011年度』文部科学省高等教育局 。
日本の私立短期大学
編集- 日本私立短期大学協会短期大学広報委員会『日本の私立短期大学』日本私立短期大学協会短期大学広報委員会 。
短期大学受験案内(晶文社)
編集- 晶文社出版編集部『全国短期大学受験案内 2002年度用』晶文社出版 。
- 晶文社出版編集部『短期大学受験案内 2006年度用』晶文社出版 。
蛍雪時代
編集- 旺文社編集『全国短大&専修・各種学校受験年鑑'93年(短大蛍雪 1992年9月臨時増刊号)』旺文社 。
- 旺文社編集『短大・学科内容案内号 2001 2001年受験用』旺文社 。
大学改革支援・学位授与機構
編集- 大学評価・学位授与機構『学位授与10年のあゆみ:1991-2001』大学改革支援・学位授与機構 。