宗五大草紙
『宗五大草紙』(そうごおおぞうし)は、戦国時代の享禄元年(1528年)に伊勢貞頼(貞仍)によって記された武家故実の書。全1巻1冊。『条々聞書』(じょうじょうききがき)とも。
概要
編集伊勢貞頼は、応仁の乱最中の文明9年(1477年)に室町幕府に出仕し、足利義政以来の5代の将軍に仕えた。その貞頼が74歳を迎えた享禄元年に、伊勢氏一族(一説には子)の伊勢貞重のために、武家奉公人としての心得や幕府殿中における諸作法・心がけ、先人の教訓などを25項目281か条にしてまとめたものが本書である。
現在は写本のみが存在するが、武家故実の観点のみならず、室町幕府幕臣としての実体験から書き記された部分も含んでおり、戦国期の室町幕府について知るための史料とされている。
参考文献
編集- 二木謙一「宗五大草紙」(『国史大辞典 8』(吉川弘文館、1987年) ISBN 978-4-642-00508-1)
- 二木謙一「宗五大草紙」(『日本史大事典 4』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13104-8)