姫路女学院中学校・高等学校
姫路女学院中学校・高等学校(ひめじじょがくいんちゅうがっこう・こうとうがっこう)とは、兵庫県姫路市豊沢町にある学校法人摺河学園が運営する私立中学校・高等学校(女子校)。略称は姫路女学院。旧兵庫県播磨高等学校。
姫路女学院中学校・高等学校 | |
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姫路女学院高等学校校舎 | |
北緯34度49分25.7秒 東経134度41分22.6秒 / 北緯34.823806度 東経134.689611度座標: 北緯34度49分25.7秒 東経134度41分22.6秒 / 北緯34.823806度 東経134.689611度 | |
過去の名称 |
共愛裁縫女学校 姫路高等女子職業学校 兵庫県播磨女子商業学校 兵庫県播磨高等女学校 兵庫県播磨高等学校 |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人摺河学園 |
校訓 | 誠実 敬愛 礼節 |
設立年月日 | 1921年 |
創立記念日 | 4月11日 |
創立者 | 摺河静男 |
共学・別学 |
男女別学 (女子校) |
中高一貫教育 | 併設型 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 |
普通科 商業科 |
学科内専門コース |
普通科 特別進学国際教養コース 教養コース アスリートコース 商業科 |
学期 | 3学期 |
学校コード |
C128310000219 中学校) D128310000235 (高等学校) | (
高校コード | 28541C |
所在地 | 〒670-0964 |
兵庫県姫路市豊沢町83番地 | |
外部リンク |
高校の公式サイト 中学校の公式サイト |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
概要
編集1921年(大正10年)、大正デモクラシーの中、摺河静男が勤め先からの帰路に県立女学校に入学できずに涙ぐむ少女の姿を見て、女子の進学の狭き門を痛感。「国家の繁栄と国民の幸福は教育の振興によらねばならない。とりわけ、女子教育こそ国家百年の盛衰に関わる緊要事である」との強い信念により、妻・ウメと共に創立。建学の精神には、社会の一翼を担い、一方で家庭において良き妻・賢き母として理想的な家庭を創っていくことのできる女性を育てたい、という創立者・摺河静男の思いが込められている。
2021年(令和3年)4月に校名を兵庫県播磨高等学校から姫路女学院高等学校に変更した[1][2][3]。併せて、同一敷地に設置されている兵庫県播磨中学校も姫路女学院中学校に変更し、生徒募集を開始した[3][4]。
思いやりや心づかい、やさしさを育てる「心の教育」に重きを置いている。校祖は摺河静男。理事長・学校長は摺河祐彦。副校長は長谷川貴久。姉妹校に姫路ハーベスト医療福祉専門学校がある。
沿革
編集- 1921年(大正10年)創立者の摺河静男により共愛裁縫女学校として開校
- 1927年(昭和2年)甲種実業学校として姫路女子職業学校を設立
- 1927年(昭和2年)姫路高等女子職業学校と改称
- 1931年(昭和6年)甲種女子商業を併設
- 1944年(昭和19年)兵庫県播磨女子商業学校と改称
- 1946年(昭和21年)兵庫県播磨高等女学校と改称
- 1947年(昭和22年)兵庫県播磨中学校を併設
- 1948年(昭和23年)兵庫県播磨高等学校と改称
- 1969年(昭和44年)校歌を制定
- 1974年(昭和49年)正規教科として「教養科」の導入
- 1993年(平成5年)学園章「ハーベスト」、新制服を制定・導入。蒜山高原セミナーハウス竣工
- 2001年(平成13年)新制服のバリエーションを追加
- 2002年(平成14年)摺河静男記念講堂・伯倫館、有朋館完成
- 2004年(平成16年)京都大学の関西教育考学との遠隔授業を導入
- 2005年(平成17年)タイ王国ケーマ・シリ・メモリアル高校と姉妹校提携
- 2008年(平成20年)姉妹校として姫路ハーベスト医療福祉専門学校を開設
- 2011年(平成23年)ポーランド共和国ナザレ高校と姉妹校提携
- 2013年(平成25年)インドネシア共和国タラカニタ第一高校と姉妹校提携
- 2021年(令和3年)4月1日:兵庫県播磨高等学校を姫路女学院高等学校に改称[1][2]。兵庫県播磨中学校を姫路女学院中学校に改称[3]
- 2021年(令和 3年)パラグアイ日本パラグアイ学院と姉妹校提携
- 学校創立100周年
- 2022年(令和4年)9月24日:ソフトボール部暴行事件発生
- 2023年(令和5年)韓国啓星高校と姉妹校提携
学科・コース
編集- 普通科
- 特別進学国際教養コース
- 教養コース
- アスリートコース
普通科は特別進学国際教養コース、教養コース、アスリートコースを設置。アスリートコースでは、強化運動部(サッカー、バレーボール、ソフトボール、剣道、陸上競技)に所属し、国際舞台も視野に入れた自己実現を目指している。
部活動
編集サッカー部は全日本高等学校女子サッカー選手権大会に3回(第27回、第29回、第30回)出場している。
★は強化指定部
運動部
編集- ★サッカー部
- ★剣道部
- 卓球部
- ゴルフ部
- ★バレーボール部
- バスケットボール部
- ★ソフトボール部
- バドミントン部
- ソフトテニス部
- ★陸上競技部
- ダンス部
文化部
編集- ギター・マンドリン部
- 陶芸部
- 茶道部
- 華道部
- 和装部
- 園芸部
- 図書部
- 美術部
- 手芸部
- 放送部
- 科学部
- 音楽部
- 吹奏楽部
- 書道・硬筆部
- 演劇部
- パソコン・マーケティング部
- 数学部
- 文芸部
- ESS部
特別クラブ
編集- インターアクトクラブ
- Sクラブ
特色
編集心の教育
編集- 教養科
- 独自の教育として、礼儀作法・立ち居振る舞い・言葉遣いなどを学ぶ「教養科」の授業を1974年より導入している。日常より先生や来客者に会った場合、立ち止まって停止礼で挨拶をする。
- 読書の学校
- 朝の読書運動。「すべての生徒がかけがえのない一冊に出会う」ことを目標にしている。
キャリア教育
編集- ハーベストアワー
- 生徒自身の興味・関心を見つけ、将来の目標「今何をすればよいか」を考え、行動につなげる実践型のオリジナル授業。
- 7つの習慣J
- スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」の考え方を基に生徒が実践的に学べるように日本の小・中・高校生向けにアレンジ・開発した人間性教育プログラム。
- はたらく人との往復書簡
- 社会人講座・進路講演会
- ジュニアインターンシップ
国際教育
編集- 姉妹校との国際交流・交換留学、Skypeによる交流
- ケーマ・シリ・メモリアル高校(タイ語: โรงเรียนเขมะสิริอนุสสรณ์)(タイ王国)
- ナザレ高校(ポーランド共和国)
- タラカニタ第一高校(インドネシア語: Tarakanita)(インドネシア共和国)
- 日本パラグアイ学院(パラグアイ)
- 啓星高校(韓国)
- 海外大学進学プログラム
- プロビデンス カントリー デイスクール(英語: Providence Country Day School)(アメリカ合衆国)との U.S.デュアル・ディプロマ・プログラム
制服
編集現在の制服はグレーが基調のブレザーに、赤×グレーのストライプのネクタイまたはリボン。夏はポロシャツにボックススカート、気候に合わせてカーディガンやセーター、マフラー等のアイテムもある。
交通アクセス
編集事件
編集ソフトボール部暴行事件
編集2022年9月24日、ソフトボール部顧問を務める40歳の商業科男性教諭が、地区大会の会場であった兵庫県上郡町の高校で1年生の女子生徒の顔や頭などを殴る暴行を行った[5]。また翌9月25日も尻を蹴るなどの暴行を行い、多数の暴言もあった。これにより女子生徒は顎が外れ全治1カ月の外傷性開口障害と診断され、精神的なショックにより登校できない状態となった。女子生徒の保護者は兵庫県警に被害届を提出した[6]。被害を受けた女子生徒は、学校への不信感なども重なり、10月下旬に医師から急性ストレス反応とうつ状態と診断された。そして学校に通えないまま、10月末で同校を退学した[7]。 10月4日、学校はウェブサイトに摺河祐彦校長名で『お詫び』を掲載して謝罪した[8]。学校は教諭の懲罰委員会を実施し、2022年10月12日付けで男性教諭を懲戒解雇したと10月13日に発表した[9]。2023年1月11日、兵庫県警捜査第一課は、この元男性教諭を傷害などの容疑で神戸地方検察庁姫路支部に書類送検した[10]。3月20日、姫路区検察庁は元教諭を傷害と暴行の罪で略式起訴[11]。姫路簡易裁判所は、3月28日までに罰金30万円の略式命令を出した[12]。
脚注
編集- ^ a b 創立100周年記念事業における「校名の変更」について
- ^ a b 播磨高校が姫路女学院に 創立100周年前に校名変更
- ^ a b c 『令和2年度第2回兵庫県私立学校審議会開催結果』(pdf)(プレスリリース)兵庫県私立学校審議会、令和3年3月23日 。2021年5月2日閲覧。
- ^ 姫路女学院中学校
- ^ “女子生徒に平手打ち、顎外れる=高校ソフト部で体罰―兵庫・姫路”. 時事通信社 (2022年10月3日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ “顧問に顔を平手打ちされたソフトボール部員、あご外れる重傷…姫路女学院高”. 読売新聞社 (2022年10月3日). 2023年3月6日閲覧。
- ^ “兵庫 あご外れる体罰 女子生徒が退学届提出 母親「悔しい」”. NHK (2022年11月3日). 2022年11月9日閲覧。
- ^ “お詫び”. 姫路女学院 (2022年10月4日). 2023年3月6日閲覧。
- ^ “姫路女学院高ソフトボール部体罰 男性教諭を懲戒解雇 再発防止策も公表”. 神戸新聞社 (2022年10月13日). 2023年3月6日閲覧。
- ^ “姫路女学院 ソフトボール部元顧問を書類送検 生徒の顔を平手打ち”. サンテレビ (2023年1月11日). 2023年3月6日閲覧。
- ^ “姫路女学院高の元ソフト部顧問、略式起訴 元部員に体罰”. 産経新聞. (2023年3月20日) 2023年3月20日閲覧。
- ^ “部員に体罰のソフトボール部元顧問に罰金30万円の略式命令”. NHK (2023年3月28日). 2023年11月10日閲覧。