女体棧橋』(じょたいさんばし)は、1958年(昭和33年)製作・公開、石井輝男監督の日本の長篇劇映画である。

女体棧橋
Jotai sanbashi
監督 石井輝男
脚本 佐川滉
石井輝男
製作 大蔵貢
出演者 宇津井健
筑紫あけみ
三原葉子
音楽 渡辺宙明
撮影 平野好美
製作会社 新東宝
配給 新東宝
公開 日本の旗 1958年4月12日
上映時間 73分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

略歴・概要

編集

モダニズムの鬼才・石井輝男の監督デビュー2年目にして、すでに10本目の監督作である。前年に連打した「スーパージャイアンツ」シリーズ以来の宇津井健とのタッグであるが、日活無国籍アクション的な新東宝の潜入捜査ものである。

コールガール組織のボス役で登場する外人俳優「コン・ウェイ」は、日本映画の外人役で知られるハロルド・コンウェイである。旗照夫は、当時コロムビア・レコード(現在の日本コロムビア)の専属歌手であった。彼ら以外の俳優は、基本的には新東宝の専属俳優であった。

クラブ「アリゾナ」の司会者役「ビン・コンセプション」はフィリピン人で、1965年~1967年に掛けてザ・ベンチャーズの来日公演で司会者を務め、その軽快な喋りは来日公演を収録したレコード・CDで聴くことが出来る。

DVDは、ハピネット・ピクチャーズが、2001年(平成13年)3月25日に発売した。

スタッフ

編集

キャスト

編集

ストーリー

編集

東京租界。吉岡圭三(宇津井健)は、「公金横領を働き、手配中の犯人だ」と名乗り、とあるコールガール組織に潜入しているが、その正体は東京警視庁の刑事である。このコールガール組織は、売春防止法の施行を背景に跋扈する、新興の国際組織であった。

同組織の新しいボス、J・トムソン(コン・ウェイ)と、香港からその香港から新しいボスの情婦ルミ(三原葉子)が入国すると聞く。吉岡はナイトクラブ「アリゾナ」に向かう。香港帰りのルミとは、吉岡の6年前の恋人であった。「アリゾナ」の支配人・黒川(植村謙二郎)も、ピアノを弾き語る照夫(旗照夫)も、ルミの美しさに惚れたが、もちろんルミの眼中にはない。

「アリゾナ」に、また新しい女が迎えられる。ファッションモデルの佐田晴子(筑紫あけみ)だ。吉岡は、この女とも面識があった。かつて神戸で、吉岡は捜査課長であり、晴子は新聞記者なのであった。吉岡と晴子の空気を察知した照夫は、彼らが組んで組織に調査に入っているのではないか、とボスの女であるルミに密告。ルミは晴子を部屋に閉じ込めたが、吉岡を再び愛しはじめたルミは、照夫が黒川支配人に報告するのを抑える。

吉岡は、黒川支配人に商談を持ちかける。組織の売上のボスの搾取は甚だしい。これは俺たちで分配しよう、と。今夜、横浜の大桟橋を発つ「グレイト・スカイ号」の船上で、ボスと交渉しよう、と。ルミは晴子を解放し、吉岡とともに「グレイト・スカイ号」に向かう。黒川は寝返った。トムソンと黒川は拳銃を放ち、ルミは撃たれてしまう。警官隊がすでに包囲しており、トムソンと黒川は挙げられる。吉岡は次の任務のためにクールに立ち去る。

外部リンク

編集