大相撲平成21年5月場所(おおずもうへいせい21ねん5がつばしょ)は、2009年5月10日から5月24日まで東京両国国技館で開催された大相撲本場所

幕内最高優勝大関日馬富士公平(14勝1敗・初)。

場所前の話題など

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番付・星取表

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成績 結果 番付 西 成績 結果
白鵬 14勝1敗 優勝同点 横綱 朝青龍 12勝3敗
琴欧洲 9勝6敗 大関 日馬富士 14勝1敗 優勝
魁皇 8勝7敗 大関 琴光喜 8勝7敗
千代大海 8勝7敗 大関
把瑠都 4勝11敗 関脇 豪栄道 6勝9敗
鶴竜 9勝6敗 技能賞 小結 栃煌山 6勝9敗
豊真将 1勝14敗 前頭1 安美錦 5勝10敗
豪風 4勝11敗 前頭2 旭天鵬 8勝7敗
玉乃島 5勝10敗 前頭3 豊ノ島 5勝10敗
稀勢の里 13勝2敗 敢闘賞 前頭4 阿覧 8勝7敗
栃乃洋 5勝10敗 前頭5 嘉風 4勝11敗
琴奨菊 10勝5敗 前頭6 千代白鵬 2勝3敗10休
朝赤龍 5勝10敗 前頭7 若の里 全休
岩木山 9勝6敗 前頭8 玉鷲 6勝9敗
時天空 7勝8敗 前頭9 山本山 7勝8敗
普天王 6勝9敗 前頭10 霜鳳 6勝9敗
雅山 9勝6敗 前頭11 豊響 11勝4敗
高見盛 9勝6敗 前頭12 出島 7勝8敗
北勝力 4勝11敗 前頭13 栃ノ心 9勝6敗
黒海 8勝7敗 前頭14 垣添 8勝7敗
翔天狼 8勝7敗 前頭15 武州山 9勝6敗
木村山 5勝10敗 前頭16

優勝争い

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前場所を全勝で終え連勝を20としていた横綱白鵬はこの場所に入っても崩れることなく白星を並べた。それについて行ったのが大関3場所目の日馬富士で、白鵬と並ぶ形で全勝をキープ。序盤から完全にこの2人が引っ張る形となって場所は進行した。中日の時点で優勝争いには全勝の2人に加えて、1敗を守る横綱朝青龍、大関魁皇、平幕の稀勢の里らが顔を揃えた。

9日目に日馬富士と魁皇の対戦があり、これを日馬富士が制して魁皇は2敗に後退。魁皇はこれ以後の上位戦で大崩れを見せ脱落となる。11日目には稀勢の里も日馬富士の前に屈し2敗。稀勢の里はこの後13日目に魁皇を下すなど好調を維持し2敗を守った。優勝争いのライバルを退けていった日馬富士であったが、13日目に白鵬と日馬富士の全勝同士の大一番があり、日馬富士は出し投げを何度と打つも横綱には通じず、裾払いの奇襲に出た白鵬が実力を見せつけて日馬富士は遂に1敗。朝青龍と並ぶ形となった。

日馬富士を制して全勝を守った白鵬の連勝はこの時点で33に及んだ。しかし、翌14日目の結び前琴欧洲戦、変化から左上手を掴まれるとそのまま上手投げで盛大に転がされてしまい、初場所からの連勝がストップした。そしてこの日の結び、白鵬と並んだ1敗の朝青龍と日馬富士が直接対決。日馬富士は上手を取られる苦しい展開となったが、吊られそうになったところを外掛けを飛ばして見事にひっくり返し、1敗を死守。一方、背中から強烈に土俵に叩きつけられた朝青龍は腰を故障してしまい、優勝争いから一歩後退。二重の意味で痛い黒星となってしまった。これで1敗が白鵬と日馬富士、2敗が朝青龍と稀勢の里となり、いよいよ優勝の行方は千秋楽に懸かることとなった。

最大4人での優勝決定戦となる可能性がある千秋楽。先ずは稀勢の里が鶴竜を下して2敗を守る。結び前には日馬富士が華麗な首投げで琴欧洲を下し、この時点で2敗の朝青龍と稀勢の里の優勝の可能性は消滅。残すは結びの一番、朝青龍は前日に腰を痛めたのが響いて力無く白鵬に寄り切られ、これで白鵬と日馬富士が14勝1敗で並び優勝決定戦。前々場所以来68度目の決定戦。

決定戦、日馬富士は廻しを取らせないまま下手投げで白鵬に手を着かせて勝負あり。日馬富士が前年11月の決定戦の雪辱を果たす形で初の幕内最高優勝に輝いた。白鵬は前々場所と同じく決定戦での敗北でまたしても優勝を逸した。

13勝2敗で場所を終えた稀勢の里には決定戦出場のチャンスこそ訪れることはなかったものの、好成績が評価され敢闘賞が贈られた。

各段優勝・三賞

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  • 幕内最高優勝 日馬富士 14勝1敗(初)
    • 殊勲賞:該当者なし
    • 敢闘賞:稀勢の里(3回目)
    • 技能賞:鶴竜(3回目)
  • 十両優勝 玉飛鳥 12勝3敗
  • 幕下優勝 徳瀬川 7戦全勝
  • 三段目優勝 青狼 7戦全勝
  • 序二段優勝 天緑 7戦全勝
  • 序ノ口優勝 中野海 7戦全勝

トピック

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参考文献

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