大向一輝
大向 一輝(おおむかい いっき、1977年 - )は、日本の情報学者(セマンティックWeb、情報・知識共有、コミュニティ支援)。学位は博士(情報学)。ハンドルネームはi2k。東京大学大学院人文社会系研究科准教授[1]、株式会社グルコース取締役。
大向 一輝 (おおむかい いっき) | |
---|---|
生誕 |
1977年 京都府京都市 |
教育 |
総合研究大学院大学 大学院複合科学研究科修了 |
業績 | |
専門分野 | 情報学 |
勤務先 | 東京大学大学院人文社会研究系 |
プロジェクト |
CiNiiの運営 glucoseの開発 |
受賞歴 |
情報処理推進機構未踏ソフトウェア 創造事業スーパークリエータ (2004年) |
概要
編集京都府京都市出身の情報学者である。国立情報学研究所准教授であり、グルコースの取締役を兼務する。セマンティック・ウェブや参加型ウェブサービスに関する研究に従事し、国立情報学研究所の日本語論文データベース「CiNii」も担当する。なお、ハンドルネームとして「i2k」を名乗ることもある[2]。
来歴
編集生い立ち
編集1977年に生まれ、京都府京都市にて育った。1996年、同志社大学に入学し、工学部の知識工学科にて学んだ[3][4]。2000年に同志社大学を卒業すると、同大学の大学院に進み、工学研究科の知識工学専攻に在籍した[3][4]。2002年に同志社大学の大学院を修了すると、総合研究大学院大学の大学院に移り、複合科学研究科の情報学専攻にて学んだ[3][4]。2005年、総合研究大学院大学を修了した[3][4]。総合研究大学院情報学博士。博士論文は「パーソナルネットワークに基づく情報流通支援」[5] [6]
情報学者として
編集大学院を修了した2005年、国立情報学研究所に採用され、助教として勤務した[3][4]。2009年には国立情報学研究所の准教授に昇任するとともに、専門員を兼務することになった[3][4]。また、2006年から2010年まで、母校である総合研究大学院大学にて、助教に併任されていた[3][4]。2010年からは、総合研究大学院大学の准教授に併任されている[3][4]。総合研究大学院大学では、「知的ウェブシステム」などを講じた[7][8]。なお、2008年には、グルコースの取締役に就任している[3][4]。
研究・業績
編集博士は情報学であるが、工学分野を研究している。具体的な研究領域としては、セマンティック・ウェブやナレッジの共有などに取り組んでいる。自身の研究に対して、大向は「『パーソナルネットワーク』を使って、情報のやり取りの無限の可能性を引き出していきたい」[9]と抱負を語るとともに、「さまざまな形のコミュニケーションを支援するツールを開発していきたい」[9]と述べている。
国立情報学研究所では、論文情報データベース「CiNii」の開発、運営に携わっている[10]。また、研究の一環としてRSSのフィードリーダー「glucose」を開発し、一般に公開している[9]。glucoseはダウンロード回数が70万回に達するなど[9]、多くのユーザに利用されている。
略歴
編集賞歴
編集著作
編集単著
編集- 大向一輝著『ウェブがわかる本』岩波書店、2007年。ISBN 9784005005628
共著
編集- 宮川達彦・伊藤直也著『Blog Hacks――プロが教えるテクニック&ツール100』オライリー・ジャパン、2004年。ISBN 9784873111742
- 大向一輝、池谷瑠絵『ウェブらしさを考える本: つながり社会のゆくえ』丸善出版、2012年3月。ISBN 9784621053812。OCLC 816919053 。
脚注
編集- ^ “スタッフ - 次世代人文学開発センター 人文情報学拠点 (東京大学大学院人文社会系研究科 次世代人文学開発センター 創世部門)”. 2019年9月20日閲覧。
- ^ 「大向一輝」『大向一輝 - 研究者 - Researchmap』国立情報学研究所社会共有知研究センター、2010年12月7日。
- ^ a b c d e f g h i 「経歴」『大向 一輝 - 国立情報学研究所/National Institute of Informatics』国立情報学研究所。
- ^ a b c d e f g h i 「経歴」『大向一輝 - 研究者 - Researchmap』国立情報学研究所社会共有知研究センター、2010年12月7日。
- ^ 博士論文書誌データベース
- ^ 大向一輝『パーソナルネットワークに基づく情報流通支援』(博士 (情報学)論文)総合研究大学院大学 (複合科学研究科 情報学専攻)、2005年。学位授与番号: 甲第858号 。
- ^ 「担当経験のある科目」『大向 一輝 - 国立情報学研究所/National Institute of Informatics』国立情報学研究所。
- ^ 「担当経験のある科目」『大向一輝 - 研究者 - Researchmap』国立情報学研究所社会共有知研究センター、2010年12月7日。
- ^ a b c d 村上朝子取材・構成『大向一輝コンテンツ科学研究系准教授――次世代Webを活用し、よりよいコミュニケーションを築く』。
- ^ 「プロフィール」『大向一輝 - 研究者 - Researchmap』国立情報学研究所社会共有知研究センター、2010年12月7日。
関連項目
編集参考文献
編集- 大向一輝 (2007). ウェブがわかる本. 東京: 岩波書店. pp. 222p.. ISBN 978-4-00-500562-8
外部リンク
編集- @i2kのブログ - 大向の公式ブログ
- 清澄日記 - (旧)大向の公式ブログ
- 大向一輝 - 研究者 - Researchmap - 国立情報学研究所社会共有知研究センターが運営する「Researchmap」での大向のページ
- 大向 一輝 - 国立情報学研究所/National Institute of Informatics - 大向を紹介する国立情報学研究所のページ
- 大向 一輝 (@i2k) - X(旧Twitter)
- 大向一輝 (ikki.ohmukai) - Facebook