壁細胞
壁細胞(へきさいぼう、英: parietal cell)とは固有胃腺に存在する細胞の1つ。傍細胞とも呼ばれる。細胞質にはミトコンドリアや滑面小胞体に富み、酸好性を示す。核は細胞の中央に位置し、しばしば二核の細胞が存在する。壁細胞はエネルギーを消費して、小胞体上のプロトンポンプ(H+,K+ATPase)によってH+を胃腺内腔に汲み出す。このH+と別経路から排出されたCl-から胃酸(塩酸)が産生される。ヒスタミン、アセチルコリン、ガストリンは壁細胞に作用して胃酸分泌を促進する作用を有する。ヒスタミンは壁細胞のH2受容体を、アセチルコリンはM3受容体を、ガストリンはCCK2受容体をそれぞれ刺激して胃酸分泌を促進させる。 また、壁細胞はビタミンB12の吸収に不可欠な内因子を合成・分泌する.
関連項目
編集参考文献
編集- 日本獣医解剖学会編集 『獣医組織学 改訂第二版』 学窓社 2003年 ISBN 4-87362-113-5
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4-87402-101-8