城山公園 (長野市)
城山公園(じょうやまこうえん)は、長野県長野市箱清水一丁目の善光寺東隣にある総合公園(都市公園)。
城山公園 Joyama Park | |
---|---|
長野県立美術館本館(2021年) | |
分類 | 都市公園 |
所在地 | |
座標 | 北緯36度39分50秒 東経138度11分33秒 / 北緯36.66389度 東経138.19250度座標: 北緯36度39分50秒 東経138度11分33秒 / 北緯36.66389度 東経138.19250度 |
面積 | 13.3ha |
開園 | 1900年(明治33年)5月15日 |
運営者 | 長野市 |
設備・遊具 | 噴水(1基)・花時計・壁泉・プール・テニスコート・動物園・美術館・少年科学センター |
駐車場 | 190台 |
アクセス | 当該項目参照 |
公式サイト | 公式ウェブサイト |
概要
編集城山は長野市街地北東、善光寺東側に位置する高台であり、東側は急崖になっている。古くは横山城があった地であり、明治に入ってからは午砲台(ドン)や測候所などが置かれた。
この地に嘉仁親王(大正天皇)成婚記念として1900年(明治33年)に公園が整備された[1]。善光寺に隣接することもあって様々な催物の会場となり、また動物園や美術館といった施設も次々と増設されていった。
祭りでは、花見茶屋が行われるほか(後節参照)、かつてはホタル祭りや消防水祭りといった祭りが開かれたことがあった[2][3]。2023年には本公園にて長野灯明まつりの灯籠が展示された。
再整備計画
編集2020年4月、長野市は城山公園の再整備計画を公表した[4]。再整備計画では長野市少年科学センターの廃止や「ながのこども館(仮称)」の設置などが計画されており[4]、その計画に基づき、長野市城山市民プールや長野市少年科学センターは廃止となった[5][6]。
花見茶屋(花見小屋)
編集城山公園一帯は市内随一の桜の名所でもあり、毎年時季になると花見茶屋(花見小屋)という仮設の茶屋が立ち並び、夜まで宴会場として賑わう。1948年(昭和23年)以来、70年ほど続くこの花見茶屋の文化は全国でも類を見ないものであり[7]、寒冷地でもゆっくりと花見を楽しむことができる。
茶屋は長野観桜組合(長野市城山観桜組合)の加盟店が出店しており、普段は市内で固定店舗を構える業者が多い。店舗は窓の大きくとられたプレハブ小屋で、居酒屋同様のメニューが供される。最盛期の90年代前半には20店ほどが営業していたという[8]。2017年(平成29年)春は、健御名方富命彦神別神社(城山県社)境内を中心に5店舗が出店し、開花1週間前の4月7日から営業を開始した[7]。
-
城山県社境内(日中)
-
城山県社東側(日中)
-
蔵春閣東側(日中)
-
城山県社境内(夜間)
-
城山県社東側(夜間)
-
蔵春閣東側(夜間)
沿革
編集- 1887年(明治20年) - 城山館が有志らによって建設される(のちに長野市によって買収)
- 1900年(明治33年)5月15日 - 皇太子(のちの大正天皇)成婚記念として、城山に公園が開かれる[1]
- 1903年(明治36年)5月 - 城山公園落成
- 1907年(明治40年) - 園内に城山館東館や野外音楽堂が建設される
- 1908年(明治41年)9月20日〜11月10日 - 城山公園を会場に一府十県連合共進会が開かれる
- 1914年(大正2年)7月1日 - 園内に参考館が開館(のちに長野県商品陳列館 → 長野市公民館)
- 1915年(大正3年)11月10日 - 園内に西洋式庭園と噴水が完成
- 1926年(大正15年)7月10日 - 公園北側に長野市体育協会野球場(のち、長野市営城山野球場)が完成
- 1949年(昭和24年)2月6日 - 城山館、城山館東館などが火災により焼失
- 1954年(昭和29年)4月2日 - 園内に長野市営観光館が開館 → 現存せず
- 1955年(昭和30年)5月8日 - 園内に長野市営野外劇場が完成 → 現存せず
- 1961年(昭和36年)
- 1965年(昭和40年) - 長野市公民館が閉鎖される
- 1966年(昭和41年)10月1日 - 園内に財団法人信濃美術館(現在の長野県立美術館)が開館
- 1967年(昭和42年)5月2日 - 園内に蔵春閣が開館
- 1971年(昭和46年)6月13日 - 園内に長野市城山市民プールが開場
- 1984年(昭和59年) - 園内の堀切沢にてこの年から8年をかけてホタル水路ならびにホタル郷を建設[9][3]
- 1985年(昭和60年)7月28日 - 園内に長野市少年科学センターが開館
- 1990年(平成2年)4月26日 - 園内に東山魁夷館が開館
- 1998年(平成10年) - 旧NHK長野放送局の建物を長野市が使用し、長野市城山分室となる
- 2000年(平成12年)
- 9月17日 - 堀切沢においての事業が建設省に評価され、長野市が甦る水100選に選定される[10]
- 11月 - 長野市営城山野球場が閉鎖される
- 2004年(平成16年)7月24日 - 園内のテニスコートを4面から2面にした上で、同跡地に立体駐車場を建設、上層が利用開始(下層は九月下旬に利用開始)[11]
- 2007年(平成19年)
- 2017年(平成29年)
- 2018年(平成30年)3月31日 - 蔵春閣が閉鎖される
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)4月 - 長野市が再整備計画を発表[4][15]
- 2021年(令和3年)
- 2022年(令和4年)
- 2023年(令和5年)
施設
編集園地内にある又はあった施設。一部公園に付属しないものも含む。既に閉鎖・廃止された施設は取り消し線で記す[18]。
- 噴水
- 花時計
- 喫茶・軽食「花時計」
- ふれあい広場
- いこいの広場
- ちびっこ広場
- 花見の丘
ホタル水路・ホタル郷- 長野県立美術館
- 長野市城山公民館
別館「蔵春閣」
- 健御名方富命彦神別神社(水内大社・城山県社) - 横山城跡
長野市城山分室- 長野市城山動物園
長野市城山市民プール長野市城山野球場- 長野市城山野外彫刻
- 長野市城山テニスコート
長野市少年科学センター- 信濃招魂社
-
噴水(2012年当時)
-
長野県信濃美術館本館(2012年当時)
-
東山魁夷館
-
蔵春閣
-
健御名方富命彦神別神社
-
城山動物園
-
少年科学センター
-
信濃招魂社
交通
編集周辺
編集脚注
編集- ^ a b 長野市. “城山公園”. 長野市. 2023年8月11日閲覧。
- ^ 「長野市消防局 24・31日に初の「水祭り」 点検活動…理解を」『信濃毎日新聞』2004年7月6日、朝刊 6版、16面。
- ^ a b 「戻ってきた長野・堀切沢の蛍 下水道普及で効果 今年も既に数匹」『信濃毎日新聞』1996年6月29日、朝刊 6版、27面。
- ^ a b c 長野市少年科学センター 来年3月末で閉館 「ながのこども館」を22年度に着工計画 信濃毎日新聞、2021年5月21日閲覧。
- ^ “【長野市】3月31日に閉館する少年科学センター。子どもたちのために36年間ありがとう!(akiko) - エキスパート”. Yahoo!ニュース. 2023年8月11日閲覧。
- ^ https://www.facebook.com/asahicom+(2021年2月22日).+“城山市民プールと河川敷2運動場廃止へ 長野市が見直し:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2023年8月11日閲覧。
- ^ a b 長野市・城山公園の花見茶屋─長野の花見の風物詩 - 長野観桜組合
- ^ 「花見小屋への思い込めて 再整備前、長野・城山公園で最後の「出店」 店主「長年の文化続ける方法探る」」『信濃毎日新聞』2022年4月12日、朝刊 6版、24面。
- ^ 「水とともに 長野市の城山公園、ホタル断念 復活の水路はできたが…肝心の浄化まだ」『信濃毎日新聞』1990年6月29日、夕刊 2版、9面。
- ^ 「「甦る水100選」に長野市、選定 堀切沢にホタル…評価受け」『信濃毎日新聞』2000年9月18日、朝刊 6版、17面。
- ^ 「長野の城山公園立体駐車場、一部が完成 24日から利用開始」『信濃毎日新聞』2004年7月15日、朝刊 6版、18面。
- ^ a b 「桜の名所…魅力アップ 長野の城山公園が開園 球場敷地を整備」『信濃毎日新聞』2007年3月28日、夕刊 2版、7面。
- ^ 「<県立美術館開館> 県信濃美術館と周辺住民、思い出語る 10月から休館 改築後へ期待も」『信濃毎日新聞』2017年7月20日、朝刊 6版、26面。
- ^ 「<県立美術館開館> 伝える信州の宝 長野・東山魁夷館 新たな装い、画業発信」『信濃毎日新聞』2019年10月5日、夕刊 2版、1面。
- ^ 「城山公園再整備 長野市が基本構想案 短期―長期、3段階で整備方針」『信濃毎日新聞』2020年1月24日、朝刊 6版、23面。
- ^ “2021年4月10日新築オープン 「人と自然」がテーマの長野県立美術館 | _美術館 | _美術館 | トリップアイデア”. Go NAGANO 長野県公式観光サイト. 2023年8月11日閲覧。
- ^ 「長野の城山公園駐車場 全3カ所、利用可能に 市分室跡の舗装工事が終わる」『信濃毎日新聞』2023年8月2日、朝刊 6版、17面。
- ^ 城山公園再整備検討委員会 (2020年3月). “城山公園再整備基本構想(案) 参考資料編”. 長野市. p. 10. 2023年8月11日閲覧。